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『オールドルーキー』新町、今度は見事な“アシスト”! 社会人として急成長も…

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Paravi配信ページより

 TBS日曜劇場『オールドルーキー』の第3話が7月17日に放送された。スポーツマネージメント会社「ビクトリー」で、37歳にして社会人1年生として働く、元サッカー日本代表・新町亮太郎(綾野剛)のまっすぐな心が眩しい本作。今回は、新町の上司・深沢塔子(芳根京子)が入社以来マネージメントを担当してきた世界的プロランナー・秀島修平(田中樹/SixTONES)の挫折からの立ち直りを描いたストーリーだった。

今回は“アシスト”役として成長を見せた新町

 ストーリーの中心人物である秀島は、市原国際マラソンに出場するにあたり、記者会見で「目標は日本記録じゃありません。世界新記録です」「パリオリンピックで金メダルをとるステップにしたい」とビッグマウスを連発する。しかし、蓋を開けてみれば、レース後半でペースを崩し失速、日本新記録どころか、10位という屈辱の結果に。日本の絶対的エースとしてあるまじき結果に終わった秀島は、ベンチに座ったまま呆然とうなだれる。そこへ塔子は淡々と「記者が待ってます。記者会見に出てください」と伝達する。新町は「塔子ちゃん今はちょっと……」と止めようとするが、渋々、記者の前に立つ秀島。しかし、まだレースの結果に動揺したままの秀島は、記者からの厳しい質問の数々に対して苛立ち、ついには「わかんないよ!」と走り去ってしまった。この「逆ギレ会見」がメディアで報じられ、ネット上も大炎上状態。ヒーローから急転直下、ビッグマウスが招いた針のむしろとなった。

 会見を立ち去った秀島に、塔子は思わず「ダメです、記者にあんな態度取ったら」と説教をしてしまう。感情が高ぶっている秀島は「うるさい!」と一喝し、「なんもわかってないくせに」と言って塔子に背を向ける。「逆ギレ会見」が大騒動となり、社長の高柳雅史(反町隆史)から「プレスの前に出せる精神状態じゃなかったと判断できなかったのか」と塔子を厳しく叱責。そしてネットでのバッシングの嵐を見てしまい、精神的に追い詰められた秀島は、ビクトリーを辞めると言い出してしまう。高柳の説得を受けて秀島は思いとどまるが、今度は「深沢さんとはもうやっていけません」と、記者会見に出るよう判断した塔子を担当から外すよう求めるのだった。そして元アスリートの新町が代わりの担当に指名されることに。

 新米の新町は、世界的ランナーである秀島のマネージメントに手を焼く。だが、この大ピンチを救うキーマンとなったのは、やはり新町だった。ビッグマウスのアスリートの懐に入り込むのはお手の物。第1話でサッカー界の若きスター・矢崎十志也(横浜流星)から信頼を獲得したことは記憶に新しい。練習中、一般人に「ビッグマウス君、まだ走ってんの?」「大口叩いといて恥ずかしくないのか?」などと絡まれるトラブルが発生、秀島が「金のために走って何が悪い」と反論する動画がネット上にアップされてしまい、ふたたび炎上沙汰となった結果、秀島は行方をくらまし、連絡が取れなくなってしまった。4年にわたって秀島をサポートしてきた塔子のアドバイスによって、軽井沢のコテージにいる秀島を見つける新町。そして塔子がどれだけ秀島に寄り添ってサポートし、心血を注いでいたか訴える。「やっぱ僕じゃありませんよ。秀島さんをマネージメントするのは深沢さんです。だって彼女は誰よりもあなたを応援してる」と語りかけ、秀島の心を動かすのだった。

 そして新町は、また“失敗”をしてしまうかもしれないと恐れ、秀島のマネージメントに戻ることを躊躇する塔子の心もほどき、「秀島修平に惚れ込んでんだろ? 塔子ちゃんがスポーツマネージメントの仕事が好きで、担当するアスリートが大好きなんだったら、こんな幸せなことはないじゃない。熱くなれる仕事があるのに自分から手放すなんて、絶対後悔する。絶対」「わがままばっか聞くんじゃなくて、ちゃんと意見する。っていうか、塔子ちゃんの本当の気持ちを伝えるべきだったと思う。だって秀島さんにとって塔子ちゃんは最強の味方だから」とアドバイスする。新町の説得により、マネージメントの関係を再構築した秀島と塔子は、来年開催されるマイアミ国際マラソンに向けて新たなスタートを切ることになった。

 これまで新町は、元アスリートとして、アスリートに寄り添った提案をすることで活躍していたが、今回は塔子に対して元アスリートの考えを語り、マネージメントのあり方を考えさせていた。いわば、これまでの新町は自らゴールを決める側だったが、今回はアシストの立ち回りだったと言える。加えて、秀島に対してはマネージメントの立場からアスリートに意見していた。妻の果奈子(榮倉奈々)にスポーツマネージメントの仕事が楽しくなってきたと話していた新町だったが、自分の仕事を理解し、社会人として着実に成長していることがうかがえる。

現役復帰に揺れる新町が下す決断は?

 一方で、やはり新町は「現役復帰」の可能性を信じたい思いがくすぶっていると感じさせる一幕も。第2話から引き続き、毎日のランニングを欠かさない様子の新町。秀島がかなりストイックにハードな練習をこなしているのを知り、「見てたら体うずうずしてきちゃって」「俺もあんだけ練習したらまた現役に戻れんのかな~、な~んて」と冗談半分な調子で果奈子に漏らす。たびたび、未練を残している様子を見てきた果奈子は第3話のラスト、ついに「サッカーへの気持ち、吹っ切れてないんでしょ。ダメもとでいいからさ、あがいてみればいいじゃん」と夫の背中を押すことに。瞬間、日本代表としてゴールを決めた光景を思い返す新町。それでも「俺はもう決めたから。家族のためにビクトリーで頑張るって」と笑い、「現役復帰はない」と断言する。だがその言葉を、引退以降、口をきいてくれなくなった娘の泉実(稲垣来泉)が聞いてしまうのだった。

 次回、7月24日放送の第4話では、スポーツマネージメントの仕事の傍らで、Jリーグの1チームだけ加入テストを受けさせてくれるという展開となり、新町が現役復帰へのラストチャンスに臨むようだ。合格となった時、新町はどのような決断を下すのだろうか。

■番組情報
日曜劇場『オールドルーキー
TBS系毎週日曜21時~
出演:綾野剛、芳根京子、中川大志、岡崎紗英、増田貴久、生田絵梨花、稲垣来泉、泉谷星奈、高橋克実、榮倉奈々、反町隆史 ほか
脚本:福田靖
音楽:木村秀彬
主題歌:King Gnu「雨燦々」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
協力:Jリーグ、公益財団法人 日本サッカー協会
サッカー監修:大久保嘉人
料理監修:Mizuki
編成:東仲恵吾、高橋秀光
プロデュース:関川友理、松本明子
演出:石井康晴
製作著作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/OLDROOKIE_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/07/24 12:00
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