東京の名店カップ麺集結！ミシュランガイド掲載＆食べログ百名店常連監修の3品＋1

鶏の丸みが際立つ！　東洋水産「トイ・ボックス 醤油ラーメン」

　続いては、東洋水産の「トイ・ボックス 醤油ラーメン」288円（税別）。東京・三ノ輪の人気ラーメン店「ラーメン屋 トイ・ボックス」監修の商品です。先ほどの「金色不如帰」に負けず劣らずの超人気店で、ミシュランガイドでもビブグルマンとして長年掲載され続けています。

　お店では、4種のブランド地鶏と水だけで作ったスープに数種の醤油を合わせた芳醇なスープが特徴で、今回の商品でも「醤油ラーメン」が再現されています。鶏だしのラーメンといえば「トイ・ボックス」。その名は東京中に轟いています。

　お店でもたっぷり使われている鶏油がカップ麺でも鍵になっているようで、パッケージには、鶏油の入った別添の「特製油」を最後にかけることが調理のポイントと強調されていました。

　澄んだ醤油色のスープに、中太ストレートのノンフライ麺と、チャーシュー、メンマ、ネギが合わせられています。非常にきれいな澄んだスープで、見るからに上品そうな色味。具の構成はシンプルで、東京スタイルの中華そば然とした姿です。

　表面に鶏油などの油脂が浮いた、鶏ガラや丸鶏ベースの醤油味スープ。鶏油の入った「特製油」を最後に入れることで、鶏の風味が際立ち、鶏ガラも含めた鶏の丸み、甘みが前面に感じられます。角のまったくない、まるごと鶏です。

　鶏の丸みが目立つ一方で、お店で感じられる醤油のキレは鳴りを潜め、鶏油のクセなどもあまりありません。角のなさが逆に多少の物足りなさも感じさせました。

　あまりに角がないので、主張の強い麺と合わせるとスープの味が消えてしまいそうなところですが、麺は油揚げ麺ではなくノンフライ麺で、カップ麺らしい揚げた風味がないため、麺がスープの繊細な丸みを阻害していません。

　おそらく、同じ東洋水産の「正麺カップ」シリーズと似たタイプの麺なので、食べ慣れた方の中には、この商品は「正麺」の一種だと感じる場合もあるかもしれませんね。