日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 藤波辰爾が「マッチョ・ドラゴン」熱唱

藤波辰爾が37年ぶりに迷曲「マッチョ・ドラゴン」熱唱、笑いながら感動させられた“受けの美学”

藤波のヘビー級全盛期を期待させるテーマ曲だった

「マッチョ・ドラゴン」がリリースされるや否や、藤波の入場テーマは彼の歌を抜いたインストゥルメンタルへと変更された。仕方ないことである。

 藤波の入場曲といえば、最も有名なのは「ドラゴン・スープレックス」だろう。ただ、テーマ曲を「マッチョ・ドラゴン」に変えた85年は、ちょうど年末のIWGPタッグリーグ優勝戦(アントニオ猪木&坂口征二 VS 藤波辰巳&木村健吾)で藤波が師匠・猪木から初めてピンフォールを奪った時期にあたる。ヘビー級に転向後、第2の全盛を迎えようとしていたドラゴンの充実期を象徴するテーマ曲が「マッチョ・ドラゴン」なのだ。

 85年末は前田日明率いるUWFが新日にUターンを果たし、それまで以上の殺伐さがリング上に漂い出す時期でもあった。翌86年、東京体育館で行われた新日 VS UWFのイリュミネーションマッチでは、殺気バチバチな雰囲気のなか「マッチョ・ドラゴン」(インストゥルメンタル)で登場する藤波の勇姿がファンの印象に強く残っている。なんだかんだインストバージョンに限っては、今聴いてもゾクゾクしてしまうのがプロレスファンの性だ。

 番組内では、現在の藤波のファイトぶりも紹介された。御年68歳の藤波は今もグッドシェイプな分厚い身体を保っており、ドラゴンはいまだにマッチョだった。なにしろ、今年12月1日には棚橋弘至(45歳)とのシングルマッチが予定されているのだ。

「『マッチョ・ドラゴン』が今、自分の中で現役を続行する1つのエネルギーになって、背中を押してくれている。倒れそうになったら、自分の『マッチョ・ドラゴン』が後押しをしてくれてるなあという感じがしますね」(藤波)

 というわけで、スタジオに藤波が登場した。37年ぶりに藤波が歌唱を披露するのだ。衣装は「マッチョ・ドラゴン」のジャケットに合わせ、ピンク色のブルゾンである。藤波はピンクがよく似合う。

「藤波、生歌を披露」の報を聞き、蝶野は驚いた。

「歌うんですか!? 歌う、ああ……。いや、ただ、あの曲は(耳から)離れない何かを持ってますよね。今だったら理解される、うん。当時も理解してました、我々は。我々は理解してた。世間はわからないですけど、我々は理解してたからね」(蝶野)

 サングラスを掛けててもびっくりしているのが伝わる、“黒のカリスマ”の顔芸。「当時も我々は理解していた」と言い逃れしているが、その顔には「早くドラゴンストップしろ」と書いてある。おそらく、蝶野がこの機会を1番面白がっている気がする。

 そんな後輩のコメントVTRをニコニコしながら見つめていた藤波。本人が風評をあまり気にしていなさそうなのがいい。なにしろ、リリースから37年も経過した曲だ。これほどの年月が経てば、恥ずかしさや憤りは消えていてもおかしくない。

 ちなみに、この辺りでTwitterでは「マッチョ・ドラゴン」がトレンドワード入りを果たしていた。番組の構成と蝶野のコメントにより、ハードルは上がる一方だ。あと、テレビはNHKしか見ないようなご高齢者が藤波の生歌を聴いたら、どう思われるのかがプロレスファンとしては少し気になった。

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