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藤井風、“世界的J-POPスター”へ…「死ぬのがいいわ」が海外から大反響の経緯と背景

文=加賀美ジョン(かがみ・じょん)

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藤井風『HELP EVER HURT NEVER』

 一部では、YouTubeで活動していた時代から十二分に注目されていた才能だが、多くの人にとってはここ1~2年で彗星のごとく現れたような存在であるシンガーソングライター、藤井風。特に昨年末は『NHK紅白歌合戦』への出場で幅広い知名度を得たことだろう。だが、その存在感は早くも日本という枠組みを超えつつある。

 昨夏には、世界各国のGQ誌編集部によって推薦された世界共通特集「地球上でもっともエキサイティングな若きミュージシャン21人」のひとりに日本代表として選ばれたことも話題になったが、今年の夏はさらに違う動きを見せた。2020年に発表したデビューアルバム『HELP EVER HURT NEVER』に収録された「死ぬのがいいわ」という楽曲が国外で反響を呼んでいるのだ。

Spotifyグローバルチャートで1カ月以上もトップ10入り、月間リスナー数は600万増

 発端はタイだ。タイのSpotifyバイラルチャートで、今年の7月27日付で突然57位に初登場すると、翌日には7位に急上昇。さらに2位へと上昇した後、30日には首位に到達し、8月21日に3位にダウンするまで、22日間連続で同チャートの首位をキープした。

 Spotifyの「バイラルチャート」とは、SpotifyからSNSやメッセージアプリでシェア・再生された回数などをベースに、Spotifyが独自に指標化したランキング。要はSNSでいま話題になっている楽曲ということで、藤井風の「死ぬのがいいわ」はタイで3週間以上にわたって話題を独占したということだ。

 タイにおけるJ-POPは、『劇場版 呪術廻戦 0』でKing Gnu、『SPY×FAMILY』で星野源、『ONE PIECE FILM RED』でAdoといったように、昨今はアニメ人気を受けて関連楽曲がよく聴かれる傾向にある。また、過去には相川七瀬の「バイバイ。」が現地のクラブでヒットするなどJ-POPとの親和性ももともとあり、昨年は「きらり」がバイラルチャート最高55位(2021年6月3日付)まで上昇したことがあったりと、藤井風の音楽に突然火が点いたわけではない。だが、「死ぬのがいいわ」が発表から2年以上経って脚光を浴びたのは、TikTokの影響だ。

 タイで爆発的ヒットとなった7月末のTikTokでの動画を見てみると、アニメやマンガのキャラクターの画像と共にこの曲を使用している例が目立つ。「わたしの最後はあなたがいい あなたとこのままおサラバするより 死ぬのがいいわ 死ぬのがいいわ」という情念に満ちた歌詞が、“推し”への愛を訴える動画としてマッチしたのだろう。元の日本語詞に加え、アルファベット表記にしたもの、さらにこれをタイ語に訳したものを字幕として付けているケースも少なくなく、サウンドだけでなく、この楽曲が描く世界観を含めて愛されていることがわかる。

 このタイでの流行は、すぐに東南アジアを中心に広がり始め、一気に世界的な潮流へと変化していく。このあたりは、インドネシアのYouTuberがカバー動画を上げたことをきっかけにTikTokを中心としてバイラルを巻き起こし、世界的なヒットとなった松原みき「真夜中のドア~Stay With Me」に似通った動きだ。

 実際、藤井風「死ぬのがいいわ」も、Spotifyグローバル(世界)のバイラルチャートで8月19日付で32位に初登場し、じわじわと順位を上げて8月30日付で8位とトップ10入り。「真夜中のドア」のように首位獲得とはならなかったが、9月5日・6日、8日、17日・18日、20日には最高4位まで到達しており、10月5日まで1カ月以上にわたってトップ10に連続ランクインした。

 こうした反響は、Spotifyでの月間リスナー数にも如実に現れている。昨年末の『紅白』明けの今年1月初頭は180万人ほどで、5月には210万ほどまで伸びていたが、「死ぬのがいいわ」のバイラルヒットを受け、8月下旬頃からは2週間で100万人というハイペースで増加。9月11日頃には月間リスナー数が420万人と倍増した。以降も急速に増え続けており、10月8日現在ではまもなく800万の大台に乗ろうとしている。今年に入って、600万人もリスナーが増えたのだ。今では海外のリスナーが過半数を超えているという。(1/2 P2はこちら

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