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ランジャタイの「わけがわからなさ」と「わけがわからない」ものへの手つき

milet「ゆで卵の殻のむけ方って、すごく心情を表してるんですよ」

 次に、金曜の『トンツカタン森本&フワちゃんのThursday Night Show~学ばない英語~』。ともに英語がペラペラで、親友でもある森本晋太郎(トンツカタン)とフワちゃんがお届けする「ゆるゆる英会話バラエティ」である。

 初回(6日)はハリウッドザコシショウをゲストに迎え、彼の誇張モノマネを英語に訳して世界進出を図ろう、みたいな企画が放送されていた。フワちゃんと森本の2人が流暢な英語でトークを続けるなか、戸惑いながらリアルに「は?」と叫ぶザコシショウが可笑しい。で、MC2人によってザコシショウのネタが英訳されていくわけだけれど、たとえば「シュー!」はこう翻訳されていた。

「pee shoooo!」

 もともと「シュー」は“おしっこ”が出ている様子を意味するギャグであり、日本語ではそのあたりがお茶の間配慮でぼやかされていたりするわけだけれど、英語に翻訳すると「pee(おしっこ)」とはっきり言っちゃう。英語から日本語に翻訳するといろいろあいまいになっていく、みたいな感じの逆である。

 サブタイトルに「学ばない英語」とあるようにあまり英語の勉強にはなりそうにないけれど、英語でのコミュニケーションに突然放り込まれて戸惑う芸人の姿に加え、芸人やネタの本質が翻訳の過程で図らずもあらわになってしまう感じが面白いかもしれない。

 次に、水曜日の『シソンヌ長谷川×○○のキマリ』。長谷川忍(シソンヌ)が話題のアーティストをゲストMCに迎え、マイルールに関してトークする番組である。初回(5日)と第2回(12日)のゲストMCはmilet。シソンヌ・長谷川とともに、SNSの使用や睡眠に関する自分のルールについて語り合っていた。

 で、miletのトークはちょっと独特である。「ゆで卵の殻のむけ方って、すごく心情を表してるんですよ」とか、「バナナを枕元に置いて寝ていたことがあります」とか。それを長谷川が婉曲的にやわらかくツッコんだり、時に直接的に強めにツッコんだりしていく。そのさじ加減が、アーティストに対するツッコミ役としてちょうどいい。明確な“天然”というわけでもないアーティストに、ちょっとした可笑しみポイントを見つけてうまく転がす。キツめにツッコむ際も、あまり高圧的に感じない。

 もともとコントに定評のあるシソンヌ。しかし、2014年の『キングオブコント』(TBS系)で優勝したあとも、テレビで引っ張りだこという感じにはならなかった。が、ここ1年ほどだろうか、特に長谷川をバラエティ番組でよく見かけるようになった。

 で、そんなテレビ露出の増加は、番組をつくる側にとっての何かしらの魅力が長谷川にあることを意味しているのだろうけれど、見る側にはそれがなかなか伝わりにくい気がする。そんななかはじまった冠番組。見ていくうちに、アーティストの魅力と同時に、シソンヌ・長谷川の魅力がより浮き彫りになってくるのかもしれない。

 今回も面白い番組が新たにはじまったバラバラ大作戦。もちろん今回取り上げなかった新番組(『満パンスター2023』、『チョコプランナー』、『音チクコンサート』)も面白い。個人的には芸人以外の番組がもう少し増えてほしいと思ったりもする。

 なお、これまで書いてきたのは私の思う見どころだ。あなたの思う見どころはどこだろうか。

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

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いんようてれび

最終更新:2023/02/27 18:54
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