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キンプリも崩壊、“滝沢派”の消滅はジャニーズにとって何を意味するか?

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King & Prince(左から永瀬廉、岸優太、髙橋海人、平野紫耀、神宮寺勇太)

 ジャニーズ事務所に激震が走り続けている。アイドルとして長く活躍し、最近では経営者としても辣腕を振るっていた滝沢秀明が10月31日をもって事務所を退社。さらに、11月4日には、人気グループのKing&Princeから、平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が脱退し、来年にはそれぞれが退社することを発表したからだ。

「キンプリはCDの売上もよくコンサートも好調。ファンクラブ会員も順調に増えていて、最近では100万人を突破したと言われていました。第2のSMAPのような国民的アイドルになれると期待されていただけに、メンバーの脱退と退社にはテレビ関係者を含め、スポーツ紙や週刊誌の記者も衝撃を受けました。特に、エースの平野が退社までするということはキンプリの崩壊を意味すると言ってもいいでしょう。

 3人の脱退理由は、“海外進出に関して意見の相違”ということですが、そんな理由で退社するジャニーズアイドルは過去にいなかった。ずっとドメスティックな存在だったジャニーズタレントにも時代の変化が訪れていますが、ファンの間ではなにか本当の脱退理由があるはずだとの“陰謀論”がSNSで飛び交っています」(民放関係者)

 普段からジャニーズ事務所と密に連絡を取っているテレビ関係者やスポーツ新聞記者も、寝耳に水の脱退だったという。

「キンプリで何か動きがあるという情報は、4日の朝頃からテレビ関係者の間でも出回っていましたが、順調なグループだけに『生出演する「ミュージックステーション」で来年のツアーなどの発表だろう』と言われていました。

 しかし夕方頃、どうやらメンバーが辞めるらしいという情報が出始めた。いくつかのマスコミは、ジャニーズ事務所の本社前まで取材に走ることになりました。レギュラー番組『King & Princeる。』を放送する日本テレビでは、正月にSP番組の放送も予定しているようで、調整に走り回っているようです。それくらいに、急転直下での発表となっています」(民放関係者)

 ジャニーズに近しいマスコミにすら隠されていた今回の脱退騒動。ファンが心配するような“裏事情”はあるだろうと、キンプリの置かれた状況を民放関係者は説明する。

「キンプリは、2019年に亡くなったジャニー喜多川さんが最後にデビューさせたグループです。平野を中心として、ジャニーさんに直談判したことでデビューを勝ち取ったと言われる。ジャニーさんは、そんなメンバーの心意気や、世界進出したいという夢を応援していて、全面バックアップしていました。楽曲やMVにメンバーが注文を出すことでも知られるキンプリですが、ジャニーさんはそのこだわりも許してきた。それくらいに、ジャニーズ事務所としては、特別なグループになっていたんです。

 ただ、メジャーデビュー後は宙ぶらりん状態が続き、後進のグループが続々デビューすると、停滞感は否めなかった。それは、ジャニーさんが亡くなって、藤島ジュリー景子社長の体制になってからハッキリとしてきた。本人たちの意向に沿わない仕事も多くなり、結果としてメンバーの不満が溜まったのかもしれません」

 そんな苦悩のキンプリを、ジャニーさんに変わってサポートしていたのが滝沢だったという。

「滝沢は、時にはスタッフや事務所関係者と意見がぶつかるキンプリに対して、大人との対応の仕方をきちんと教えていた。元メンバーの岩橋玄樹が長期休養に入ったときもバックアップし、ジャニーさんに変わって平野たちを鼓舞し続けてきたんです。今回、滝沢が事務所を退社したことは、キンプリにとっては後ろ盾を失ったような状態で、平野たちの脱退や退社と無関係ではないでしょう。メンバーたちも、滝沢に対して事務所に残るよう懇願していたようですし」(スポーツ紙記者)

 キンプリメンバーは、会社との軋轢もあったようだ。

「現在は、ジャニーズ事務所では滝沢がいなくなったことで、藤島ジュリー景子社長がほとんどのグループの実権を握っている。昨年までは、ジャニーさんの意思を継ぐタッキー派の社員と、社長直系のジュリー派に別れていたんです。でも、今年の頭からは、滝沢がJr.からデビューを後押ししたSnow ManとSixTONESもジュリー派の幹部が取り仕切るようになっています。そんな中で、キンプリも当然ジュリーさんと密に仕事をするようになったわけですが、なかなか自分たちの意見を聞き入れてもらえなくなったことに不満があったのでは」(民放関係者)

 タッキー派が消え、ジュリー社長派閥だけになったジャニーズ事務所。テレビ局関係者も、その体制に危機感を募らせているという。

「かつて、ジャニーさんとともに事務所を仕切っていたメリー喜多川元副社長は、マスコミやテレビに対して強権を発動することで有名だった。人気グループとバーターで若手アイドルを番組に出演させるのは序の口で、歌番組などの番手にも細かく指示を出し、受け入れられなければタレントの引き上げも辞さない態度でした。かつては日本レコード大賞や日本アカデミー賞などにも大きな影響力を発揮したメリーさんの強い影響力は、ジュリー社長が受け継いでいると言われる。これまでは、アイドル経験もあるタッキーを始めとしたスタッフが調整していましたが、今後はジュリー派のみとなることで、さらなる強権を発動する可能性が高くなってきた」(民放関係者)

 リアリストなビジネスマンとしては優秀だと評判のジュリー社長。しかし、キンプリもそういった事務所の体制とはソリが合わなかったのかもしれない。

「Travis Japanが世界デビューすることに、キンプリメンバーは焦りがあったようです。なのに、年末にかけて確定してきた来年の仕事は、世界デビューを狙っているグループとは到底思えないものだった。また、今年8月に起きた札幌のライブでの火事騒動でも、しっかりと謝罪したいというメンバーの意見と、穏便に済ませたい事務所の間で溝ができたとか。ジュリーさんはビジネスが儲かることを最優先する姿勢が強いので、そういった歪さが今回の脱退騒動につながったと思われます」(民放関係者)

 滝沢、キンプリの3人と相次ぐ大物の脱退があったジャニーズ事務所。もしかしたら、「これが終わりの始まりになるかもしれない」と、テレビ関係者の間では囁かれている。

「ジュリー派だけとなり、メリーさんのときのような強引な売り込みがあれば、ジャニーズ事務所のタレントを起用しないプロデューサーも出てきます。過去には、SMAPや嵐など、絶対的な数字と好感度を持ったグループがいたから、各テレビ局もジャニーズからの強引な営業を受け入れてきた。でも、いまやそこまで影響力のあるグループはおらず、さらに他事務所のボーイズグループやイケメン俳優も多く出現している。多様性の時代ですし、もはやイケメン枠をジャニーズタレントで埋める必要はない。タッキーがいなくなったことで、ジュリー派の暴走が始まれば、ジャニーズから距離を置くテレビ関係者は増えると思います」(同上)

 ジャニーさんの意志を継ぐ者たちが次々と去っていくジャニーズ事務所。全く別の会社になってしまうのも、時間の問題なのか。

小林真一(フリーライター)

テレビ局勤務を経て、フリーライターに。過去の仕事から、ジャニーズやアイドルの裏側に精通している。

こばやししんいち

最終更新:2022/11/07 18:17
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