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キンプリ学

King & Prince「ツキヨミ」激ムズダンス! 現役振付師も脱帽した平野紫耀の「首の強さ」「遅どり」 ~キンプリ5人のスキルを徹底解説

文=じゅりっこダンス部

King & Prince「ツキヨミ」激ムズダンス! 現役振付師も脱帽した平野紫耀の「首の強さ」「遅どり」 ~キンプリ5人のスキルを徹底解説の画像1
King & Prince

「このダンス、アイドルが踊れるの……?」

 こんにちは。じゅりっこダンス部と申します。小さい頃から踊ることが大好きで、5歳からダンスを続けてきました。現在はインストラクター、振付師として活動しながら、YouTubeでダンス解説&レッスン動画を公開しています。

 普段はK-POPアイドルのダンスを見ることが多い私ですが、難易度のインフレが止まりません。アイドルが「歌いながら爽やかに踊る」というレベルはとうに超えていて、正直、ダンサーでも踊れない人がいるくらいです。

 これは日本国内のボーイズグループでも同じこと。ダンスの存在感が年々増しており、それに比例して難易度も上がり続けています。

 King & Prince(以下、キンプリ)も高難易度のダンスを誇るグループ。先日の平野紫耀くん、岸優太くん、神宮寺勇太くんの脱退ニュースにはびっくりしましたが、11月9日にリリースされた11thシングル「ツキヨミ」のMVを見て、さらに驚きました。ダンスの難易度がとんでもないことになっているのです。

 実は、私も「ツキヨミ」ダンスに挑戦したのですが、満足のいく完成度で踊ることはできませんでした……。20年以上ダンスを続けてきた私でも踊れないって、どんな難易度(泣)?

 そんな「ツキヨミ」ほか「TraceTrace」「ichiban」の3曲を踊りこなすキンプリ5人のすごさを、どこよりもじ~っくりと詳しく解説していきます。

「ツキヨミ」キンプリの5人は激ムズなサビをそれぞれどう踊ったか?

 

 「ダンスが難しい」と一口に言っても、実はさまざまな意味があります。動きが細かい・スピードが速い・パワーが必要、などなど。キンプリの「ツキヨミ」の難しいポイントは、「幅が広い」という一言に尽きると思います。

 詳しく解説していきます。まず、「アクセントの強弱の幅」について。たとえばサビの「愛は要らない 知らない 孤独でいたい 消えたい」の振り付けでは、「孤独“で”」の部分、右側に両手を振り上げる力強いアクセントがあります。ただ、その直後「いたい」の部分では一転、脱力して柔らかい表現をしなければなりません。こうした緩急を切り替える速さが、高難易度と言われるゆえんです。

 次に、振り付けの「音どり」。アイドルは歌いながら踊ることを想定しているので、通常、振り付けは歌のメロディーに合わせて作られることが多いです。一方でダンサーのダンスは、伴奏やビート(一定間隔で繰り返される拍子)など、聞き取りづらいバックの音を取って踊ります。

 「ツキヨミ」がすごいのは、そのどちらの音も取っているところ! 歌詞のメロディーから伴奏の細かい音まで、幅広く聞きとれるような音楽的センスがないと踊りこなせない曲なのです。

 そして、動き自体も幅が広い! 全身を大きく使って踊るダイナミックな動きの直後、体の一部分だけを動かして表現するような繊細な部分があります。急停車する車に強い制動力が必要なように、緩急をつけて踊るためには強い筋力が必要。キンプリのメンバーはいったいどれほどのトレーニングを積んできたのでしょうか……?

 ここからは「ツキヨミ」MVを見ながら、各メンバーのスキルをじっくり分析していきましょう。

 まずはサビに入る直前、【1:07】でぜひ一時停止してみてください。平野くんの右手が綺麗に伸びていて、肩も深く角度がついているのがわかると思います。これにより、肩と足の対角線が強調されて、より美しいラインに体がハマることができていますね。

 さらにその直後、平野くんは右肩を顎に近づけています。これは弱くなっていく音を表現するためのテクニックで、体をねじることで細いシルエットを演出しています。この弱々しさがあるからこそ、次の「愛は要らない」の大きな音が引き立つのです。こういう「幅の広さ」をたった2秒で完璧に表現できるのが、平野くんのうまさですね。

 もう1秒だけ進めて【1:09】、向かって右から2番目の髙橋くんに注目。この場面では、彼が一番深く腰が沈んでいて、重たい音を一番うまく表現できています。下半身が強く、しっかりした土台があることがわかります。

 そしてここでも再度、センターの平野くんを見てください。顎を上げて首の空間を空けているのが、平野くんの特徴です。体には力を入れて踊る一方で、首から上は力を抜いて余裕を見せる、繊細なコントロールが必要なテクニック! これが彼のクセというか、得意な表現なんだと思います。平野くんは首が強く、頭の可動域が広いのですが、このあともさまざまな場面でそのシーンが出てくるのでぜひ覚えておいてください。

 じわじわ進めます。【1:10】「孤独でいたい」の部分。両手を右側に振りかぶってアクセントをつけていて、これが私にとっては斬新でした。通常であれば、歌に合わせて「孤独でい“た”い」でアクセントを取るはず。ところが「ツキヨミ」は「孤独“で”いたい」の部分でアクセントがつきます。振り付けを担当したダンサーでコレオグラファーのRIEHATAさんは、リズムの拾い方が抜群にうまい方です。彼女の特徴的なリズムを、メンバー全員が見事に踊りこなせていると感じました。

 次に、【1:17】「悲しみの魔法に押し殺されてく」。暗くてちょっと見づらいのですが、平野くんの首の動きを見てください。人一倍大きいのがわかりますか? これがダンスのキレにつながる部分です。

 キレのあるダンスというのは、突き詰めて言えば「『準備動作』が大きく動きが速い」ということ。前に動くならあらかじめ後ろに、右に動くならあらかじめ左に寄せておくことで、動きの距離をより大きくすることができます。ただし、そのぶん動く範囲が広くなるため、可動域を広げるための柔軟性や、音に遅れないよう動くための筋力、そして制動(ブレーキ)のための筋力も必要になってきます。

 その直後の「愛? 知らない」の表現も平野くんが目立ちますね。スローで見るとよくわかるのですが、平野くんは体が先に落ちて、時間差で頭が落ちてきます。最後まで音を使うことができるので、余韻をしっかり表現することができます。

 【1:20】「それでも未来 消さない」の部分で目を引くのは神宮寺くんです。下に沈む前の「準備動作」として腕を高く上げているので、より大きく、キレや迫力のある動きになっています。

 【1:24】「君はこの嘘を見抜いて…」の、「“う”」で一時停止! ここも「準備動作」が大きいメンバーが2人いますね。平野くんと髙橋くんは頭を深く落としています。ほんの一瞬ですが、これだけで目を引くダンスをすることができるんです。

 ここで場面が切り替わり、間奏が入ります。【1:30】は、左端の永瀬くんに注目してください。頭の動きが他のメンバーに比べて小さいのが見えますか? 顔をあまり動かさずに踊れるのが永瀬くんの特徴です。このスピードで踊っているにもかかわらず、どの瞬間を切り取られても綺麗に前を向くことができている。さすがアイドルだな~と感じるポイントです。

 そして【1:38】、こういうところです! 頭を上に振ったあと誰よりも深く頭を下げている平野くんは、キレのあるダンスを見せることができます。彼は頭の動きが大きいですよね。ここまで大きく動かしてもバランスが崩れないのは、体幹がしっかりしている証しです。

 【1:39】で止めると、髙橋くんは疲れにくく長く踊れるタイプだろうなと見て取れます。右手を後ろに回す直前、誰よりも大きく「準備動作」をしていますね。これは【1:38】の動きの反動をうまく使えている証拠です。一度使ったパワーを殺さずに再利用することで体力を節約して長く踊ることができますが、そのためには超正確なコントロール力が必要です。

 神宮寺くんは、上方向に対してのアクセントが抜群にうまいんです。よく見えるのは【1:38】【1:40】。腰の位置が高く、足が一番高く上がり、上方向で音を取っているので、軽快な動きや表現がよく似合いますね。縦長のシルエットを作るのが得意なようです。振り付けを崩さないタイプで、ストレートで基本に忠実な踊り方をしています。

 そして【1:40】のあたり、私にはRIEHATAさんの面影が見えました。

 RIEHATAさんは海外での経験が豊富なダンサーですが、それがまさしくここのリズムに表れています。というのも、日本人と海外の方のリズムの取り方は微妙に異なるんです。日本人が好むのは「ワンツースリーフォー」という、表の音(オンカウント)。一方、海外では「ワン“and”ツー“and”スリー“and”フォー“and”」という裏の音(エンカウント)を取ることが好まれます。【1:40】の部分は完全に裏の音、つまり海外のノリなんですよね。この速度で音にノるのは、相当なリズム感がないと不可能でしょう。

 音へのノリでいえば、【1:42~1:43】の岸くんを見てほしいです。後ろへのノリがとってもうまい! 上半身を引きながらも頭の位置がキープできているのは、首の力をしっかり抜くことができている証拠です。

 ラスサビまで飛んで、【2:11】「消えたい」で一時停止。岸くんと平野くん、顔がしっかり残っていて、音を長く使えていますね。

 そのあと【2:14】「悲しみの魔法に」「ま“ほ”うに」の部分、スローで見てください。もうわかりますね? 平野くんの首です。頭の動きが人一倍大きく、首の強さがはっきり見えます。

 同じように【2:16】の部分、神宮寺くんの頭の動きも大きく、ラストの盛り上がりを強調しています。

 さあ、最後までしっかり難易度が高いのが「ツキヨミ」です。ラスト【2:26】「君だけはどうか気づいて…」の部分のリズムをよく聞いてください。みんな、ひっそりと聞こえるビートに合わせて体を揺らしているんです。それなのに、直後「Blah Blah」では、歌詞のリズムに帰ってきています。この切り替えは、人並み以上のリズム感がないとできません。

 さらに、ここで下ろした手に注目。腕の力がちゃんと抜けて、ふわっと揺れています。直前、腕に力を入れて振り下ろしたにもかかわらず、次の瞬間にはきっちり脱力しているんです。力のコントロールは、入れるよりも抜くほうが難しい。この速度で、ましてや撮影の緊張感のなかで、力のオンオフを瞬時に切り替えられるというのは、彼らのスキルが高いレベルにあることを示しているのです。

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