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King & Prince、番組出演シーン「配信で全カット」続き…募る「退所後」の不安

King & Prince、番組出演シーン「配信で全カット」続き…募る「退所後」の不安の画像
King & Prince・岸優太

 King & Princeの出演番組をめぐり、アーカイブ配信上で「出演シーンのカット」が続いたことでファンがざわつく事態になっている。

 今月13日、King & PrinceはTBS系音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』のバレンタイン2時間スペシャルに出演し、新曲の「We are young」と「Life goes on」の2曲をテレビ初披露した。King & Princeのラブソングを特集したコーナーもあり、ファンからの「曲をプロポーズの時に使った」という報告に対し、平野紫耀が「プロポーズで使ってくださるなら、直接行くのに!」とコメントするなど大いに盛り上がっていた。

 新曲2曲に特集コーナーと盛りだくさんだったことで、リアルタイム視聴できなかったファンやもう一度見返したいという人たちが「TVer」で見逃し配信を観ようとしたが、King & Princeの歌唱シーンやトークが全カットされていたことで騒ぎに。平野、岸優太、神宮寺勇太の3人が5月22日にグループを脱退し、それぞれジャニーズ事務所を順次退所することが決まっているため、ファンからは「事務所の圧力では」「テレビ局が忖度でカットしたのかも」と疑う声があがった。

 しかし、これは早合点だったようで、普段から同番組の見逃し配信を視聴しているファンから「CDTVの見逃し配信はキンプリに限らずジャニーズ全面カットだよ」といった指摘が。実際、過去の放送の見逃し配信では、King & Princeだけでなく、なにわ男子やTravis Japanらの出演シーンも全カットされていた。そもそも日本では見逃し配信に対応している音楽番組は非常に少なく、ネットにおける権利関係に厳しいジャニーズは「NG」を貫いているようだ。

 だが、ファンが疑心暗鬼になってしまうのも無理はない。音楽番組だけでなく、平野ら「脱退組」のKing & Princeメンバーについて、他のバラエティ番組でも出演シーンがカットされるという出来事があったためだ。

 1月22日、嵐の二宮和也がMCを務める日本テレビ系バラエティ番組『ニノさん』で過去3年間の名シーンを振り返る企画があり、岸が自宅で猛烈なスピードでうどんを調理する場面や、平野が合気道を体験する映像が流れた。ところが、これらのシーンがすべて「Hulu」の配信ではカットされており、画面が分割されて他のゲストと一緒に映っている場面は「権利上の都合で配信できません」とのテロップと共に黒塗りにされていた。

 「TVer」では地上波放送のまま配信されており、ジャニーズと懇意な日テレ系の配信サービスである「Hulu」だけが不自然なカットをしたことで、「脱退組への嫌がらせか」とファンが騒然となった。この一件については、今月2日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が「キンプリが二宮和也の配信番組から消された」と題した記事で追跡しており、ジャニーズ事務所は「当社が編集内容について要望を出した事実はありません」などと回答。Hulu側は「権利上等の理由があり、配信できないことがございます」などとしており、ジャニーズ側の言葉が真実であれば「Huluの判断」でカットされたとみられる。

 同誌では、TVerは配信期間が1週間ほどで終了するが、Huluは平野と岸の退所後も番組の配信が続くとみられることから、“トラブルを避けるためのリスク管理”でカットしたのではないかと推察されている。

 もしそうであれば、これは配信サービスおよびテレビ局による「忖度」ともいえるだろう。平野や岸が退所後に肖像権の問題で「配信をやめてほしい」と訴えることはあるかもしれないが、そうなったとしても申し出があってから対応すればいい話で、現状はジャニーズに所属しているのに「権利上の都合でカット」となる意味はよくわからない。仮に「揉め事になるかもしれないから、あらかじめカットしておこう」という判断があったとしたら、退所後のメンバーたちの業界内での扱いに不安が感じられる。

 退所したメンバーであっても、たとえば元TOKIOの長瀬智也はバラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)で流れる過去の映像で時折姿を確認することができ、他のグループでも過去のコンサート映像などで退所したメンバーが映ることは少なからずある。だが多くの場合、退所したメンバーは編集によって不自然に“なかったもの”にされることが通例で、『ニノさん』を放送する日本テレビでは昨年4月、『しゃべくり007』でゲストの川栄李奈が転機となった作品として2014年放送のTBSドラマ『ごめんね青春!』を挙げた際、当時関ジャニ∞のメンバーだった錦戸亮の主演作にもかかわらず、番組では「満島ひかり主演の学園ドラマ」と紹介。番組ビジュアルを模したイラストでも、錦戸だけが描かれていない状況で、視聴者からの猛抗議を受け、のちに配信版で「満島ひかり“出演”の学園ドラマ」と訂正されるという騒動があったばかりだ。

 ジャニーズ退所後はこうした「忖度」に巻き込まれる可能性が指摘されている平野、岸、神宮寺の3人。まだ在籍中の段階からテレビ業界内で「腫れ物」扱いされているということでないことを願いたいが……。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/02/17 21:00
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