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ジュリー社長の一言がジャニーズ崩壊の引き金に? 「2500人以上」被害者による集団訴訟はあるか

ジュリー社長の一言がジャニーズ崩壊の引き金に? 「2500人以上」被害者による集団訴訟はあるかの画像
ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子氏

 あの一言が“致命傷”となるかもしれない。

 ジャニーズ事務所の創業者・故ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐって、「週刊文春」(文藝春秋社)を中心に次々と告発者が登場している。日本外国特派員協会で会見をした元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモトを始め、「文春」には10人以上の元所属タレントらが証言したほか、同事務所で付き人をやっていた元スタッフも被害を告発。先日は、『NHK紅白歌合戦』に出場経験もある元「忍者」の志賀泰伸氏も「30回から40回くらいは性的虐待があった」として被害を訴えた。

 「文春」で告発した顔ぶれだけでも1970年代から2010年代まで半世紀近くに及ぶ性加害の実態が見えてくるが、5月27日には元ジャニーズJr.でタレント・作家の平本淳也が「日刊ゲンダイ」に登場。

 90年代には数々のジャニーズ告発本を出し、今年3月に放送された英BBC放送のドキュメンタリーにも登場していた人物だが、「ゲンダイ」では東山紀之について「ジャニーさんの側近中の側近のひとり。常にその意向に沿って『邪魔』を排除し、副社長だったメリー喜多川さんには従順な召し使いでありつづけた。どちらかというと加害者側」と糾弾したほか、被害者の数を「単純計算しても2500人以上」とぶち上げている。

「どういう理屈でその数字が出たのか明らかにされていないが、被害が50年に及び、年間50人ほどというのが“単純計算”の中身ではないか」(芸能記者)

 そして、問題となっているのが5月14日に発表されたジャニーズ事務所の公式見解だ。藤島ジュリー景子社長は謝罪動画と書面を発表したが、ここでジュリー社長は叔父の性加害について「知らなかったでは決してすまされない話だと思っておりますが、知りませんでした」と回答。これがジャニーズの屋台骨を揺るがしかねない大失言となる可能性が指摘されている。

「2021年に退所した近藤真彦を始め、『文春』に顔出し・実名で告発した元忍者の志賀氏、そして『ゲンダイ』で語っている平本まで、みな一様に『知らないはずがない』と反論。特に近藤真彦は、女優時代のジュリー社長と『3年B組金八先生』(TBS系、1979年~80年)でも共演したほか、ジュリー社長の母親でジャニーズ事務所をジャニー氏と両輪で運営してきたメリー喜多川氏に気に入られ、ジュリー社長との結婚話まであったというほどだし、70年代末から事務所事情を知っているわけだから、近藤からの“ツッコミ”は痛いはず」(同)

 元ジャニーズJr.の“慰謝料”問題も浮上する。

「カウアンはジュリー社長と面会したことを明かしており、そこで何を話されたか、その具体的な内容については伏せられているが、ジュリー社長について『すごく愛のある方』と語るなどカウアンの態度が一変したこともあり、業界内ではカウアンから億単位の慰謝料を請求されたとの噂も飛び交っている。その後も次々と被害者が名乗り出ているが、ジャニー氏が亡くなっていることに加え、ジュリー社長はまったく知らなかったとの立場を表明してしまったことで、告発者たちを突っぱねることも難しくなった。“知らなかったのだから、告発を否定もできない”というわけです。本当に2500人規模の被害者がいるのであれば、集団訴訟でもされれば事務所は吹っ飛びますよ。すでに一部活動家もこの問題に関わろうとしているだけに、集団訴訟もまったくの絵空事とは言えない」

 事務所のダメージはそれだけにとどまらない。「タレントには罪なし」とこれまで通りの起用を明言しているテレビ局もあるが、世間の目を気にしてか、ジャニーズタレントを起用しているスポンサーの中には「事務所の対応を注視している」と厳しい目を向けている企業も増えている。もともと実力以上に“スポンサー受け”の良さで続々とテレビに出演してきたタレントには厳しい未来が待ち受ける可能性もあり、ひいてはジャニーズ事務所の収益にもつながる。

「広報のトップとして長年さまざまなスキャンダルに対応してきた現副社長のS氏が責任を取って辞任するとの話も一部で浮上しています。“S氏は知っていたが、ジュリー社長は知らなかった”というセンでいきたいのだろうが、もともとS氏は年齢から勇退の噂はあったし、ジュリー社長との関係はよくないともささやかれており、退社は既定路線だろう。ジュリー社長は引き続き残って、7月1日付で新たに迎える社外取締役らと新体制を築いていくつもりだろうが、性加害問題に対するジュリー社長の態度が変わらないかぎり、批判は続き、告発者も出てくるのでは」(同)

 「知らなかった」発言は、ジャニーズ帝国崩壊の引き金となるのかもしれない。

大山ユースケ(ライター)

1990年、千葉県生まれ。某大手メディアに勤務中の複業ライター。得意ジャンルはお笑いと酒。

おおやまゆーすけ

最終更新:2023/05/31 12:00
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