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BE:FIRSTのTHE FIRST TAKE版「Bye-Good-Bye」に憤怒

BE:FIRST のTHE FIRST TAKE版「Bye-Good-By」に憤怒の画像1
BE:FIRST 公式サイトより

 やあやあどうも。早速ではあるのだが、おっさんは非常に困っている。はてさて、こういった場合に於いてはどちらの気持ちを先に表明しておくべきなのであろうか。それは一般的な文章表現という場に於いても然りであるし、また斯様なカルチャーを題材としたウェブ記事に於ける作法、或いは作用といった意味でも然りである。

 そう、こういった場合のおっさんは、安堵と憤怒、一体そのどちらの気持ちを先に書き記すべきなのであろうか。教えて助けてサイゾー編集長。

 そう問いかけても返ってくるのは風の音だけだったのでサイゾー編集長の事なんか無視しておっさんはここに素直な気持ちを書き記す(殴る)事とする。

 先ずは安堵。そう、おっさんの前記事を引用するに”流石に過密で多忙である事くらいは容易に想像が付くってもんです。

 なので不思議なんですよ。こんな素敵なアレンジ、一朝一夕でここまで持って来れるシロモノじゃござんせんよね”との記述があるのだが、”一朝一夕で持ってこれる代物ではない”と言う事、即ちこちらはTHE FIRST TAKEの為だけのアレンジではなく、きちんと後の音源化を見据えてのアレンジであったと言う事なのだ。ああ良かった。

 つう訳で前回取り上げた「Smile Again」並びに今回憤怒している「Bye-Good-Bye」がこの度めでたく配信リリースとなった。まあ今回のアレンジ、単純にこれだけの為だったってのもそれはそれで粋かも知れんがよ、だがそうなるとそれはそれでおっさんのもったいないお化けが憤怒すると言う訳なのだ。

 だが、今回取り上げる「Bye-Good-Bye」についての憤怒は、そこではないのだ。

 いや上記の通り配信リリースになったつうのは素直に嬉しいんすよ幾らでも聴けるしまた映像がないが故により音世界への没入感も上がるってもんですし何せ原曲との聴き比べが楽しいし何ならそれでプレイリストなんて作っちまえばずっと無限リピートも容易に可能となる訳ですしバイグッバイしてスマイルアゲインしてまたバイグッバイしてスマイルアゲインを繰り返す内に何か新しい合法トリップの形を手にする事すら出来そうである。

 勇気あるベスティさんは試してみて欲しいしその経過と結果は、サイゾー編集部まで投書下さい、きっと俺はその書を読まないと思います。

 話を戻そう。おっさんが憤怒しているTHE FIRST TAKE版の「Bye-Good-By」、理由は単純。”アレンジの斬新が過ぎる”ここに尽きるのだ。

 原曲にも合いの手的に入ってくる「Ooh wee Ooh wee Ooh Ahh yah Ahh yah Ahh」の前半の一節が終わるや否や、切り込んでくるドラム! 手数音数詰め込みまくりのドラム! 原曲に対するリスペクトというよりも、ぶちかましてやるぜのほうが明らかに先行しているかの様な前のめりのドラム!ドラム!ドラム!

 マイラゲ(おっさんは「Smile Again」の事を勝手にそう略して称しています)とは別の意味で、1回止めたよあたしゃ。あれ俺、これから何聴くんだったっけこれってバグバ(おっさんは「Bye-Good-Bye」の事を勝手にそう略して称しようと思っています)じゃないんだっけ、と一瞬戸惑ったよあたしゃ。

 その後も鋭く歪んだエレキはスライドするわ管楽器はけたたましくブロウするわでもうやりたい放題。ぱっと聴きにはファンキーでアゲなバンドアレンジと言えるものの、その中身の狂い方が尋常ではなく、どう尋常ではないかと言うとマイラゲん時でも言及した”原曲にないカウンターメロディを頻繁に鳴らす”回数と解釈が尋常じゃないのである。

 おっさんは音楽理論を学んでおらずの野良知識が故に、ここを学術的に解説出来んのが非常に心苦しい次第なのであるが、当曲は配信リリースから一週間以上が経過しており、それこそ動画のリリースから数えればそれなりの時間が経過している事となる為、むしろどっかのYouTuberさんとか、誰かしらがその辺の和音の当て方とか、スケールアウトギリギリのフレーズとかを、どんだけ巧妙にぶっ込んでいるだ、なんて類いの解説をあげている御仁がいるやも知れず、実はそう思わせておきながら理論上、、何も突飛な事をやっていないだ、なんて聴感上はそう聴こえるけど、理論上は普通のフレーズの応酬なんて仕掛けだったりする可能性も考えれられるが、先に申し上げた通りおっさんにはそれを紐解く理論の学がないのだ。

 もし当曲についてそういった解説をしている御仁をご存じなベスてぃさんがいらっしゃれば今度こそ、サイゾー編集部に投書をお願いしたい。この書は読みます読みたいですめちゃくちゃ読みたいです。

 おっさんが普段使用しているApple Music並びにSpotifyには一部の曲に対応している”カラオケモード”なる機能があり、これをオンにするとボーカルの音量のみを下げる事が出来る為、バックトラックのみでも楽曲を楽しむ事が出来る様になるのだが、執筆現在にて確認する限りバグバの原曲には、Apple Music、Spotify同様カラオケモードが実装されているものの、残念ながらTHE FIRST TAKE版には未実装の模様であった。

 よって幾ら書き殴った所でやはり、当曲に施されたアレンジが如何に狂気的な内容であるかを証明出来る手立てを持たぬ者の戯言にしかならず、ではあるのだが、是非とも一度、なるべく”歌を聴かず”にこのアレンジを聴いてみて欲しいのである(特にラスサビ頭のJUNONとシンセのみの辺りが1番分かりやすいかも)。

 そしてそれが終わったら今度は、原曲をカラオケモードにして聴いてみて頂きたい。少しはこうしておっさんが息巻いている所以が分かって頂ける筈だ。つうかとっととこっちにもカラオケ機能を実装しやがれしてくれして下さい、俺はトラックのみでも楽しみたいしこの面々をバックバンドとして従えた編成でのライブもしやがれしてくれして下さい。

 さあてこんなにも俺のまる子(前記時からのまる子を引きずっているだけなので、特に何も気に留めないで下さい)を戸惑わせた罪は重いぞと、おっさんは此度の犯人の名を突き止めんと、またも動画概要欄のクレジットを開く。すると出てくるのはこちらの方々。

Bandmaster, Arrange, Keyboard:Hiromu(INIMI)
https://twitter.com/kotetu1660
→Da-iCEのサポートもされていらっしゃる御仁との事。あああどうしてこんなアレンジ考えついたのかすげえインタビューしてえ。

Drums: Lee Yeongkwi
https://twitter.com/yeongkwi_lee
→冒頭の衝撃的なドラムをぶちかまして下さったのはこちらの御仁でインスタのプレイ動画が激カッコいいので元ドラマーとしてはたまらんでした。

Bass: Masaaki Saito
https://twitter.com/masa_saito0

Guitar: Kenshin Sugimura
https://twitter.com/sugi_mura12/

Trombone: Shigetaka Ikemoto(JAZZmmBONE HORNS)
https://twitter.com/esperanza_shige

TenorSax: Baba Tomoaki(JAZZmmBONE HORNS)
https://twitter.com/TomoakiBaba

Trumpet: Masago Yohchi(JAZZmmBONE HORNS)
https://twitter.com/tpmasago

 調べてみりゃあこれもんですよ、揃いも揃って強者ばかり。おっさんが幾ら憤怒した所で絶対にこの方達にゃあ勝てませんぜってなお話でしたと言うオチです。

 なんつうかでもこないだLOVE SUPREME JAZZ FESTIVALにSKY-HI & BMSG POSSE名義でSOTAとMANATOは出てたし(実は観に行ってました)、そうなるといつかはブルーノートとかビルボードとかでビーファが演ったりとかマジでこのメンツでのツアー(おっさんが1番観たい形)ってのもそうそう有り得ん話じゃないと思うんだよなあ。

 日高社長、いつか、お願えします。

庄村聡泰(コラムニスト・スタイリスト)

ロックバンド[Alexandros]のドラマーとして2010〜21年に活動。バンド時代の収入ほぼ全てを注ぎ込むほど傾倒した音楽や洋服を中心に、映画やマンガ、アニメやグルメ、世界各地の珍スポットなどのさまざまなカルチャーに精通し、これらの知識と経験を生かしてライフスタイル提案型ファッションブランド「スナック NGL」を始動。また、歌劇な過激団 @furaku_taru の制作総指揮を務めるなどプロデュース活動や、#サトヤスタイリングとしてファッションスタイリングや、#ショウムライターとして音楽や映画をはじめさまざまなメディアでインタビューやコラムを執筆。自ら映画にも出演するなど精力的な活動を広げている。 #サトヤスタイリング #ショウムライター インタビュー

Twitter:@shomurasatoyasu

Instagram:@shomurasatoyasu

庄村聡泰のホームページ

しょうむらさとやす

最終更新:2023/07/09 18:06
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