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山下智久『コード・ブルー』復活の目も? ジャニーズでもTOBEでもない立ち位置で絶好調

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山下智久(写真/Getty Images)

 ジャニーズ事務所が大揺れになり、滝沢秀明氏の新事務所「TOBE」へと流れていく所属タレントもいる中、そのどちらにも所属していない山下智久の存在感が改めて光っている。

 山下は独立後初となる5年ぶりのライブツアーを8月11日より開催。同ツアーは名古屋・神戸・横浜の3都市で全7公演が実施され、9月3日の横浜・ぴあアリーナMMでの最終公演までチケットは全会場ソールドアウトとなり、総動員数は6万人にのぼった。

 このツアーは最新アルバム『Sweet Vision』を中心とした構成ながら、2006年に主演したドラマ『クロサギ』(TBS系)の主題歌だった大ヒット曲「抱いてセニョリータ」や、やはり2012年に主演した『最高の人生の終り方~エンディングプランナー~』(同)の主題歌「愛、テキサス」、2013年主演の『SUMMER NUDE』(フジテレビ系)の主題歌「SUMMER NUDE ’13」など、ジャニーズ時代の楽曲も披露。さらには、2007年主演の『プロポーズ大作戦』(同)の主題歌である桑田佳祐「明日晴れるかな」のカバーや、『コード・ブルー』シリーズ(同)の主題歌であるMr.Children「HANABI」のカバーまで飛び出し、後者ではスクリーンに共演者の新垣結衣や戸田恵梨香らとの記念写真を映しながら観客と一緒に歌うという演出でファンを狂喜させた。

 ジャニーズ時代の楽曲を披露したことにも驚きがあるが、“ドラマ主題歌祭り”となる出血大サービスぶりにファンは大満足。しかし俳優としての代表作である『コード・ブルー』の主題歌をカバーし、共演者との写真まで披露したのは衝撃だ。これは業界の「ジャニーズ忖度」が弱まったことも影響しているだろうが、それ以上にジャニーズとの関係が良好であることの証明といえるだろう。

 事実、ライブのMCでは「最近は、いろんな友人たちに会う。加藤シゲアキと飯を食って、久々にいろいろ話した」と語り、ジャニーズ時代に所属していたNEWSの話題に。「シゲもツアー中で、NEWS20周年ということで、アルバムが出てるので、そちらもよろしくお願いします。あと小説を書いているみたいなので」と古巣グループと盟友の活動をアピール。さらに、山下は「この間、小山(慶一郎)ともLINEしましたよ。(ライブを)観に来てくれるって言ってました」と話し、小山が観覧に来ていることが明かされると会場がどよめいた。小山は4日付のInstagramで山下とのツーショットを公開し、異例の「ジャニーズの公式SNSに“辞めジャニ”登場」となったことでファンを驚かせている。

 山下のジャニーズトークはこれで終わらず、「まっすー(増田貴久)にも会ったし、みんなに会うんだよ。亀(亀梨和也)とか、(菊池)風磨とか」とも語り、ファンを沸かせていた。また、オーラスとなった同日の夜公演では加藤が観覧に来ていたようで、加藤はSNSで「お招き頂き、久しい人のステージを見ました。素直に、美しいと思えた」などとつづっている。

 一方、山下はジャニーズ事務所の元副社長である滝沢氏とも親交が深く、滝沢氏は山下の愛称「山P」の名付け親でもある。昨年11月に滝沢氏がTwitter(現X)アカウントを開設した際には、山下が「ずっと大好きな先輩」と滝沢氏にコメントを送り、その後もSNS上で親密なやり取りを繰り返している。滝沢氏が設立した「TOBE」に山下が合流する可能性は薄いとみられるが、こちらも良好な関係性を保っているのは間違いない。

 山下は2021年秋に独立してから海外を中心に活動し、一部では「いきなり海外は無謀ではないか」との批判もあったが、そうした声をよそに着実にキャリアを積み重ねてきた。その努力が実って、ついに日仏米共同制作の『神の雫/Drops of God』で海外ドラマ初主演を飾り、今春にApple TV+で世界配信(日本では9月15日からHuluで独占配信)された。さらに、6月には日韓共同制作の主演映画『SEE HEAR LOVE 見えなくても聞こえなくても愛してる』がAmazon Prime Videoで独占配信されている。

 無論、活動の場は海外だけではなく、来年1月3日には人気主演ドラマのスペシャルとなる『正直不動産スペシャル』が放送され、さらに9日から続編『正直不動産2』がNHKで放送予定。今年7月には、映画の宣伝もあってNHK『あさイチ』や日本テレビ系『ZIP!』など各局の情報番組にも多く出演した。メディア露出を増やしたことで、ジャニーズ退所によって生じていた「タブー感」が急速に薄れている。

 6月に配信された集英社オンラインのインタビューでは「海外での活動を目的にしているわけではなく、新しい感覚、自分にない感性を持っている人と仕事がしたいんです」と話し、海外にこだわっているわけではないことを強調。実際に国内での活動も増えつつある。

 そこで期待されているのが、人気シリーズ『コード・ブルー』復活の可能性だ。同シリーズは2018年の劇場版でストーリーに区切りがついたが、いまだに続編制作を熱望する声が絶えない。劇場版にはジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長やジャニーズの関連会社であるジェイ・ストームが製作に名を連ねており、山下がジャニーズを離れたことで続編は絶望的だとみられていた。さらに、同シリーズの西浦正記監督と増本淳プロデューサーがそろって2019年にフジテレビおよびフジテレビ系列の制作会社を退職している。

 だが、ツアーファイナルとなる9月3日の横浜・夜公演には新垣結衣、比嘉愛未ら『コード・ブルー』の共演者たちの目撃情報もあり、コンサートの演出からして、制作スタッフも招待されていたのではとも考えられている。山下はコロナ禍の2021年、ドラマのロケ地となった日本医科大学千葉北総病院は高度な救急治療処置の訓練用シミュレーターの購入費を募るクラウドファンディングへの協力を呼びかけるなど、同シリーズで生まれた縁を大切にしている。

 そして山下とジャニーズの関係が良好で、なおかつジャニーズのトップ交代などで今後体制が大きく変わることを踏まえると、可能性はゼロとは言い切れない。フジテレビはCMによる放送収入が落ち込んでいる一方で放送外収入は伸びており、映画事業が好調だ。ドル箱である『コード・ブルー』シリーズの復活はフジテレビ側としても着手したい企画だろう。山下がわざわざ主題歌をカバーし、共演者との写真を演出に使ったことから「続編匂わせでは」と期待するファンもいるようだ。もっとも、共演者の戸田恵梨香は昨年11月放送の『日曜日の初耳学』(TBS系)で『コード・ブルー』の続編について「あったとしても、(設定上)私と山下くんはいないと思います」「すでに山P、何回帰ってくるんだよってぐらい帰ってきてるんですよ。(海外に行ったのに戻ってくるという設定が繰り返されると)また?みたいな(ことになる)」と否定的なコメントをしており、出演者の間ではすでに「完結した」という思いが強そうだ。

 いずれにしても、ジャニーズをめぐる状況の急激な変化によって面白い立ち位置になってきた山下。ジャニーズともTOBEとも壁がなく友好関係にあり、国内外を自由に飛び回れる彼こそが、ジャニーズ界隈における台風の目になるかもしれない。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/09/05 21:00
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