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WBC戦士、2023年の通信簿――大半は活躍、問題外だった山川、ボロボロだったヤクルト勢

WBC戦士、2023年の通信簿――大半は活躍、問題外だった山川、ボロボロだったヤクルト勢の画像1
WBC2023(写真/Getty Imagesより)

 2023年のプロ野球は阪神の38年ぶり日本一で幕を閉じたが、1年を振り返れば、最大のトピックはWBC世界一。大谷翔平(エンゼルス)が決勝戦の9回2アウトの場面で同僚のマイク・トラウトを三振に打ち取り、グラブを放り投げたシーンは、日本スポーツ史に残る名場面として語り継がれるに違いない。

 そして今月19日に行われた『アジアプロ野球チャンピオンシップ2023』決勝の韓国戦も制し、侍ジャパンの勢いは止まらない。

 さてWBCでは投手15人、野手15人の計30人が招集され、栗山英樹監督の采配がことごとく的中してチームを優勝に導いたが、選りすぐりの精鋭たちに“WBC疲れ”は無かったのか? 今シーズンの成績を振り返ってみよう。まずは、WBCの勢いのまま1年を乗り切った選手たちだ。

「キャリアハイの数字を残したのは近藤健介(ソフトバンク)、牧秀悟(DeNA)、そして大谷です。WBCでも好調だった近藤は、シーズン終盤に三冠王の可能性まで生まれ、首位打者こそ逃したもののHR王と打点王の二冠を獲得。牧は打点王に輝き、打率4位、HR数3位とハイレベルな成績に。そして大谷はメジャーでHR王の快挙を成し遂げ、打率も3割を超えました。

 別格だったのは山本由伸(オリックス)です。数字を見れば2021年や2022年と大差ありませんが、この3年間、変わらずにハイレベルのパフォーマンスを続け、3年連続で沢村賞を獲得。WBCの影響はまったくなく、メジャー挑戦で破格の大金を手にしそうです」(フリーの野球ライター)

 この他、タイトルを取ったのは岡本和真(HR王。巨人)、松井裕樹(セーブ王。楽天)、今永昇太(最多奪三振。DeNA)、中野拓夢(最多安打。阪神)、周東佑京(盗塁王。ソフトバンク)など。タイトル獲得者がゴロゴロいるのは驚かないが、良い意味で“WBCの影響はなかった”という選手は多い。

「吉田正尚(レッドソックス)は今年からメジャーに移籍。WBCでは大車輪の活躍でベストナインに輝き、そのまま新チームで戦う激動の1年でしたが、打率.289、HR15本と、メジャー初年度としては立派な成績を残し、アメリカでも実力を見せつけました。

 影響が一番懸念されたのは、第1次ラウンドで小指を骨折した源田壮亮(西武)でしたが、終わってみれば成績は昨年とさして変わらず、ゴールデングラブ賞も獲得。これを一番喜んだのは、源田を使い続けた栗山監督かもしれません」(同上)

 ただ、WBC戦士全員がハッピーな1年を過ごしたわけではない。明らかに成績は落ちた選手は、ある1チームに固まっていた。

「目に見えて成績が落ちたのは村上宗隆(ヤクルト)です。昨年の三冠王は出来すぎだったとはいえ、HR数は56本から31本に減り、打率に至っては前年の.318から.256まで急落。WBCの不調をそのまま引きずり、5月に入っても打率は1割台で、悩み続けた1年でした。

 山田哲人(同)はWBCでは“まあまあ”でしたが、シーズンはボロボロ。ここ数年、成績は低落傾向ですが、打率.231、HR14本というのはいかにも寂しい数字です。まだ31歳なので、老け込む年齢ではないはずなんですが……。さらに高橋奎二(同)もわずか4勝に終わり、防御率は一挙に2点近く下がっていて、振るわない1年でした。これ以外で成績がガックリ下がったのは湯浅京己(阪神)ぐらいですから、ヤクルト勢の不振は際立ちます。

 なお、問題外だったのは、不祥事で野球人生が終わりかけた山川穂高(西武)です。WBCではあまり出番はありませんでしたが、それでも世界一のメンバーに入り、野球人生の頂点に立った。それなのに、その年が人生最悪の年になるとは……」(同上)

 主力がこのような成績では、ヤクルトのチーム成績が落ちるのも当たり前。今季はリーグ3連覇を狙うシーズンだったが、結果は首位・阪神から29ゲームも離されて5位に終わった。ヤクルトのWBC戦士が揃って不振に陥ったのは偶然なのか?

「結果論でしかありませんが、2年連続でリーグ優勝してモチベーションを失っていたように見えます。2015年に優勝した時は2年連続最下位からの優勝で、翌年は5位。2021年の優勝も2年連続最下位からの優勝で、2022年連覇しましたが、2023年は5位。“今年はもういいや”という姿勢が成績に現れているように思えてなりません。

 投手陣の勝ち頭の小川泰弘は33歳、終盤を任される石山泰稚は35歳、代打の切り札の川端慎吾は36歳で、石川雅規(43歳)、青木宣親(41歳)と、1軍には40代の選手も2人いて、若返りは急務。今年、頑張った打撃陣を引っ張ったオスナとサンタナは残るようですから、投手陣さえ整えば、再浮上は十分可能でしょう」(スポーツ紙記者)

 栗山監督はヤクルト出身だが、村上や山田の不振には“オレのせいじゃないよ”と思っているに違いない。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2023/11/22 08:00
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