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「鳥山明とはバチバチ…」ゆでたまご告白で気になる人気漫画家同士の犬猿関係

「鳥山明とはバチバチ…」ゆでたまご告白で気になる人気漫画家同士の犬猿関係の画像1
(写真/Getty Imagesより)

 既報の通り、『ドラゴンボール』『Dr.スランプ』(集英社)などの世界的な人気作品を次々に生み出した漫画家の鳥山明さんが3月1日、急性硬膜下血腫のため亡くなったことがわかった。

 同業者や関係者、ファンから追悼の声が寄せられるなか、注目を浴びたのが『キン肉マン』(同)の作者であるゆでたまごの嶋田隆司氏だった。鳥山さんとは、80~90年代の「週刊少年ジャンプ」(同)で人気を競い合った関係で、嶋田氏は自身のSNSにて「本当にバチバチに仲がわるかった」「ライバル意識し口も聞かなくなった」と告白。それでも、「68歳は若すぎるよ。悲しいよ、、」とあふれる悲しみを隠せなかった。

「80年代のジャンプは“アンケート1位でないと人間じゃない”という風潮があり、嶋田氏は鳥山さんのほかにも『キャプテン翼』(同)の高橋陽一氏、『北斗の拳』(同)の作画・原哲夫氏を“敵視”していたそう。ライバルのクライマックス直前に自身の最高のアイデアをぶつけてつぶしに行くことは日常茶飯事。喫茶店で打ち合わせしていた原氏が、嶋田氏が入ってきたことに気づくやすぐに店を出て行ったこともあったほど。当時のジャンプが『黄金期』と呼ばれたのも、漫画家同士が険悪な関係になるほどしのぎを削り合っていたからこそでしょう」(サブカルライター)

 そんなライバル関係がこじれてしまった例は他にもある。有名なのは『ONE PIECE』(同)の尾田栄一郎氏と『BLEACH』(同)の久保帯人氏だ。

「久保先生の読切と尾田先生の読切が同号でぶつかり、読者アンケートの結果は尾田氏が一つ上でした。そのことから久保氏は尾田氏を目の上のタンコブと感じ、ラジオ番組にて『そのときから尾田さんが嫌いです』と告白しています。その後も、尾田氏がインタビューにて、“アンケートの女性票を意識しすぎている漫画家がいる”と懸念していたのが久保氏を指しているのではないかとの憶測が飛び交ったり、久保氏が『ONE PIECE』の連載10周年記念時にイラストとメッセージを描いたものの、『BLEACH』13周年記念本の時には尾田氏が何も描かなかったことから不仲説が浮上することとなりました」(前出・サブカルライター)

 また、時をさかのぼれば、はからずとも“漫画の神様”手塚治虫にケンカを売ってしまった漫画家が……。

「『サラリーマン金太郎』(同)で知られる本宮ひろ志氏です。新人漫画家向けの漫画賞である『手塚賞』の受賞パーティにて、審査委員長の手塚氏が珍しく出席し、『最近の若手は人気ばかりを気にして書いている』と檄(げき)を飛ばしました。しかし、本宮氏は手塚氏の話をちゃんと聞いていなかったがために、受賞者発表の際に『漫画で一番大事なのは人気』と真っ向から反対の思想をぶちまけてしまった。以降、手塚氏から口をきいてもらえることはなかったそうですが、その後のインタビューで『あの人(編注:手塚)ぐらい人気を気にする人はいないでしょ』と言い放ったのは語り草です」(前出・サブカルライター)

 負けず嫌いが多いと言われる漫画界。「嫌われる」は最大の褒め言葉なのかもしれない。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2024/03/17 09:00
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