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『Believe』鬼刑務官を操るのは社長か都知事か……キラキラ女子が冤罪証明に

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木村拓哉(写真/Getty Imagesより)

 木曜ドラマ『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系)の第2話が5月2日に放送された。本作品は、大手ゼネコン『帝和建設』の土木設計部部長・狩山(木村拓哉)が龍神大橋の建設工事中に発生した崩落事故の責任を負い、有罪判決を受け刑務所に収容されるところから始まる。世間的に報じられたのは狩山の業務上過失、しかしそれは下請け会社の不正に端を発する耐久力不足による事故だった。帝和建設を守るため全責任をかぶって刑務所に入った狩山だったが、面会に来た妻・玲子(天海祐希)から余命わずかであることを告げられる。仕事に邁進(まいしん)するあまり大切なことを見失っていた狩山。愛する人に生きているうちに真実を告げるため、狩山は身の潔白を明らかにする過酷な道を選ぶ。

 狩山は再審を行うため、安価な建材を仕入れた際の発注書を処分し図面を改ざんした証拠を、部下の南雲(一ノ瀬颯)に預けていた。狩山の信頼をよそに、南雲はベトナムの大プロジェクトの担当者に抜擢され、本宮(山本舞香)へのプロポーズにも成功。狩山の一件以降、口をつぐむことの見返りとして順風満帆なサラリーマン人生を手にしたからこそ、狩山の再審に協力することを拒むのは、組織に属する社会人であれば当然だろう。さらに、狩山の味方である弁護士・秋澤(斎藤工)も、真実に蓋をしようとする帝和建設側に付いているように見える。再審に後ろ向きの態度で狩山の意思を尊重する様子はなく、狩山が見切りを付けて脱獄路線に進むのも理解できる。

 人命を失う大事故により事実上中止になってしまった龍神大橋プロジェクト。狩山はもとより、帝和建設にとっても橋屋としての信頼が揺らいだだけに、トップとして磯田(小日向文世)が狩山を生贄に会社を維持させる非情な決断をしたのは理解できた。ただ、その裏では磯田が都知事・榛名(賀来千香子)と隠蔽の段取りを進めていたことには驚いた。榛名が「先輩」と呼ぶ関係であり、この2人は省庁時代の同僚なのだろうか。

 狩山が描いていた正規ルートでの再審請求はほぼ期待薄だろう。唯一の希望は若手女性社員の本宮だ。彼氏である南雲のスピード出世に疑問を抱き、冷静な分析で隠蔽に気付きつつある。栄転するなら南雲よりも本宮ではないだろうか、そう思わせるほどの切れ者だ。となると、狩山は解明されていない証拠のパスワードを彼女に授けている可能性がある。第3話の予告映像で本宮が南雲を問い詰めるシーンがあるのでその線を期待したい。

 狩山の敵は帝和建設だけではない。収容された国立刑務所では区長・林(上川隆也)をはじめとした刑務官たちが日夜圧力・ストレスをかけて、狩山が奮起する心をへし折ろうとする。特に鬼刑務官として受刑者から恐れられる林は、第1話から狩山に異常なまでの怒りをにじませて対峙している。それは時折電話で話す“誰か”からの指示による言動だと見受けられたが、その“誰か”が狩山に責任を負わせて事件を収束させようとする黒幕候補であり、第2話では人物解明に進展があった。それは警察関係者ではない、ということだ。捜査一課の刑事・黒木(竹内涼真)が狩山の現状把握のために国立刑務所を訪問した際、林は黒木の意図を詮索。のらりくらりとはぐらかし刑務所を後にした黒木について、林は黒幕候補に警察関係者が来たことを報告した。仮に警視庁上層部が黒幕であればすでに黒木の捜査意向を知っているはずだ。そうなると、磯田や榛名があやしいが……。

 狩山にとって敵と言い切れない謎の存在である黒木だが、第3話ではその正体が明らかになる予感だ。崩落事故で亡くなった若松(竹内涼真)と黒木が瓜二つであることに気付いた玲子が、同じ現場で工事に従事していた坂東(北大路欣也)のもとを訪れたところで第2話が終わっただけに、第3話に黒木の過去パートがあっても不思議ではない。脱獄計画通り救急搬送された狩山が林の徹底マークを受けている以上、脱獄できる可能性は薄い。だからこそ、磯田や榛名、林の圧力を受けていない“部外者”の暗躍が、崩落事故の真相公開のカギになるはずだ。

■番組情報
テレビ朝日開局65周年記念 木曜ドラマ『Believe-君にかける橋-』
テレビ朝日系毎週木曜21時~

出演:木村拓哉、天海祐希、竹内涼真、斎藤工、山本舞香、一ノ瀬颯、上川隆也、小日向文世、北大路欣也 ほか

主題歌:MAN WITH A MISSION『I’ll be there』(Sony Music Labels Inc.)
脚本:井上由美子
音楽:林ゆうき
エグゼクティブプロデューサー:三輪祐見子
プロデューサー:都築歩、髙木萌実、松野千鶴子
監督:常廣丈太、樹下直美
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
公式サイト: https://www.tv-asahi.co.jp/believe/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2024/05/09 12:00
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