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ジャック・バウアーよりも熱い男? 父の深い愛が爆走する『96時間』



96hours.jpg
どこの家庭にもありそうな父と娘の微妙な関係は改善されるのか?
(c)20世紀フォックス映画

 8月22日公開のリュック・ベッソン製作・脚本の映画『96時間』(ピエール・モレル監督)は、娘を持つ世の中のお父さん必見のアクションサスペンスだ。

 主人公は元CIA工作員のブライアン。国家を守るため危険な任務にも命を賭けてきた男だが、仕事一筋のために家庭生活は崩壊。妻は娘を連れてとうの昔に家を出ており、仕事を引退した現在のブライアンの楽しみは、たったひとりの愛娘キムの成長を陰から見守ることだった。

 キムは17歳になったが、ブライアンにとっては、いつまでも小さな子どものようで心配でたまらない。そんなある時、キムが友だちとパリに旅行することになり、未成年のため両親の許可が必要なことから、ブライアンに許可を求めにくる。「17歳で海外旅行なんて危険だ」と当初は反対するも、結局は許す羽目になったブライアンは、専用の携帯電話を用意して娘に渡し、毎日連絡することを条件に旅行を許す。

 こうしてパリへ行ったキムだが、しかし、着いて早々に人身売買組織に拉致されてしまう。電話口でその様子を聞いていたブライアンは、犯人の口調や訛りからアルバニアの犯罪グループであることを知るが、彼らに誘拐された若い娘たちは麻薬漬けにされ、娼婦として働かされる。過去の事例からも、誘拐から96時間以内に救出しなければ望みはない。ブライアンはすぐさまパリに飛び、工作員時代に培った能力やつてをフル活用。いかなる障害をも排除し、娘を助けるためにパリの街を不眠不休で駆け巡る。

「連れ去さられる」「誘拐される」などの意味を当てられる『Taken』という原題が、日本では人気ドラマ『24 TWENTY FOUR』を意識して『96時間』という邦題になったが、確かに『24』と同じ感覚で楽しめるのだ。力ずくで難関を突破していくブライアンの姿は、まさに『24』のジャック・バウアーそのもの。ジャックも離婚した妻と娘(こちらも名前がキム)がいて、ジャックは娘を心配しつつも任務が最優先だったが、ブライアンの場合はすでに退職しているので任務ではなく、ただ娘が最優先事項であるという点がジャックと異なり、かつ本作の最大のポイントでもあるところだ。

 映画は、娘が誘拐されるまでにわりと多めに時間を割き、ブライアンの「娘を溺愛しているけど、不器用でその愛情がいまいち伝わっていない」父親像をじっくりと見せる。そして、ひとたび娘の危機が発生すると、かつての工作員時代の顔を取り戻し、どんな障害も飛び越えていく力強いブライアンが生まれる。そのギャップがなんとも痛快なのだ。

 ブライアンを演じているのが、『シンドラーのリスト』の名優リーアム・ニーソンという点も見どころ。過去にアクション映画の出演経験はあるが、ここまで全編出ずっぱりで走り、殴り、銃をぶっ放し、悪人を叩きのめしていくアクションヒーローを演じるニーソンは、そう多くはない。

「最近、娘が疎遠になってしまった」と嘆いているお父さん方。心配でついつい口出ししてしまうのはいいとしても、小言ばかりでは煙たがられるばかり。いざという時に頼れるところを見せてあげれば、きっと娘も見直してくれるはず。ブライアンを見習って、「やる時はやる」という有言実行な父親像を見せつけてあげよう。もちろん、無理は禁物ですが。
eiga.com編集部・浅香義明)


『96時間』
http://eiga.com/movie/54420

哀川翔「娘の彼氏はまず俺に挨拶」に木下優樹菜も共感。「96時間」イベント
http://eiga.com/buzz/20090811/6


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2009.08.14 金  



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