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ついに完結! “闇の騎士”バットマンの最後の戦い『ダークナイト ライジング』

dnr_prom.jpg (C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
AND LEGENDARY PICTURES FUNDING, LLC

 今週は、クリストファー・ノーラン監督による『バットマン』シリーズの第3作にして完結編となる『ダークナイト ライジング』(7月28日公開)を紹介しよう。

 物語の舞台は、前作『ダークナイト』(2008年)で殺人者の汚名を引き受けたバットマンが姿を消してから8年後のゴッサム・シティー。新法で犯罪が厳しく取り締まられ平和が訪れたかに見えた街は、地下のならず者集団を率いる凶暴な破壊者ベイン(トム・ハーディー)の出現により、にわかに混乱と恐怖に陥る。再びバットマンとして立ち上がる時を迎えたブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)。ブルースの身辺に出没するキャットウーマン(アン・ハサウェイ)、正義感に燃える若き警官ジョン(ジョセフ・ゴードン=レビット)、ウェイン産業の役員に名を連ねる資産家ミランダ(マリオン・コティヤール)らの思惑が交錯する中、“闇の騎士”バットマンの最後の戦いが始まる。

 2001年9月11日の同時多発テロを経験した“世界の警察”アメリカの苦悩が色濃く投影され、従来のアメコミヒーロー物にない重さと暗さ、単純な勧善懲悪でない善と悪の相対性という視点を備えた『バットマン ビギンズ』(05年)で始まったシリーズ。幅広い層に支持された第2作『ダークナイト』は、公開時に全米歴代2位の興収を記録。心象風景を圧倒的なビジュアルで表現したオリジナル脚本の『インセプション』(10年)を経て、映像作家としてさらに進化したノーラン監督が今回、期待にたがわぬ重厚な作品世界と壮絶な戦いを描き出した。

 キャストはこれ以上望めないほどぜいたくな顔ぶれで、見応え十分のアンサンブル演技を披露。シリーズのレギュラー組(ベール、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、キリアン・マーフィー)、『インセプション』からの続投組(ハーディー、ゴードン=レビット、コティヤール)、ノーラン作品では新顔のハサウェイに加え、シリーズ前2作で死んだキャラクター複数も遺影や幻覚シーンで登場して華を添える。

 アクションシーンも多彩で、輸送機から下降したベイン一味がCIA機を制圧するプロローグから、空を飛ぶバットモービルやバイク型のバットポッドが活躍するスピーディーなチェイス、アメフト競技場や橋が崩落するスペクタクル、バットマン対ベインの肉弾戦まで、息をのんでは感嘆する見どころが盛りだくさんだ。なお本作は、上映時間2時間45分の半分近くが大型のIMAXフィルム・カメラで撮影されているため、できればIMAX上映館で鑑賞して迫力の映像を満喫したいところ。また、ストーリーと世界観をより一層楽しむために、前2作を未見または忘れてしまったという方には、ぜひ予習してから映画館に足を運ぶことをおすすめしておきたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『ダークナイト ライジング』作品情報
<http://eiga.com/movie/56094/>

最終更新:2012/07/27 18:00
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