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中国・北朝鮮国境に風雲急! 脱北者による強盗・殺人事件続発で“弱腰”中国政府に国民ブチ切れ

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 昨年12月27日夜、北朝鮮との国境沿いに位置する吉林省延辺朝鮮族自治州の村で、越境してやって来た北朝鮮の脱走兵に4人の住民が射殺される事件が発生した。脱走兵は中国側の軍や警察と銃撃戦となり死亡したが、動機や詳細については「現在も調査中」(地元公安)とされている。中朝両国は、事件処理に関する協議を行っているとみられるが、中国側は「刑事事件として処理する」と、外交問題として扱わないことを示している。


 しかし実は、この村では同様の事件が昨年9月にも発生している。「新京報」によると、9月3日深夜1時半、北朝鮮から来た男が民家に押し入り、3人を殺害。金品を奪い、再び北朝鮮国内に逃亡したところを、国境を警備していた北朝鮮兵士に逮捕された。

 被害者遺族によると、北朝鮮当局経由で中国当局に金品の返還があったが、犯人のその後の処遇については何も知らされていないという。同紙もこの件について、地元当局と警察に取材を申し入れたが、返答は得られなかったようだ。

 この村以外でも、中朝国境地帯では、越境してきた北朝鮮の兵士や住民による、窃盗や強盗などの事件が頻発している。

 北からの越境者による相次ぐ凶悪事件に、中国のネット住民たちは、怒り心頭の様子。中国版Twitter「微博」では、

「北朝鮮はごろつき国家。朝鮮戦争時代の恩を仇で返すとは」
「昔は日本が一番嫌いだったけど、今は北朝鮮が一番嫌い!」

といった書き込みが相次ぎ、北朝鮮に対する反感が高まっていることがうかがえる。

 しかし、それ以上に高まっているのは、自国政府に対する弱腰批判。同じく微博上には

「あんな小国を相手に、政府は何を遠慮しているのだ?」
「遺憾の意を表明して終わりだね。いつものパターンだ」
「政府は中国国民には虚勢を張ってるくせに、外国に対してはビビってて、挙げ句には自国民も守れないなんて恥ずかしくないのか?」

といった辛辣な発言も見られる。

 中国丹東市と北朝鮮新義州市では、2013年12月、中朝を結ぶ3本目の橋となる新鴨緑江大橋の建設も進められていたが、中国との太いパイプを持っていた張成沢が処刑されて以降、頓挫している。かつては「血の盟約」と呼ばれた両国の関係だが、中国としてもこれ以上、問題児に付き合いきれない!?
(文=牧野源)

最終更新:2015/08/27 12:24
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