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『銭の戦争』の“輸出”成功も、韓国ドラマ界はマンネリ・的外れでズタボロ!?

zeni.jpg『銭の戦争』関西テレビ放送

 SMAP草なぎ剛主演『銭の戦争』(関西テレビ)の最終回が17日に放送され、平均視聴率15.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最高を記録。有終の美を飾った。このドラマはもともと、韓国で最高視聴率37%を記録した大ヒットドラマのリメイク版。今回の成功により、今後韓国ドラマのリメイクが増えるのではないかと、業界内では注目を集めている。


 リメイク作品といえば、韓国には日本のリメイク作品が非常に多い。『星の金貨』(韓題『春の日』)、『白い巨塔』『花より男子』『愛なんていらねえよ、夏』(韓題『その冬、風が吹く』)などなど、この10年間だけでも30以上に上る。

 日本のリメイク作品が多い理由として考えられるのが、「日本でヒットしているのだから、韓国でもヒットするのではないか」という安易なもの。そもそも韓国で放送されている定番の時代劇やホームドラマには、視聴者が飽き始めているという面がある。韓国ドラマの中で毎回のように登場する、出生の秘密や記憶喪失などの、いわゆる“マッチャンドラマ”(あり得ないドラマ)は展開が読めていて、いくらキャスティングが変わっても、同じ設定ばかりでは退屈に感じるわけだ。特に、ネット世代の若者の間でこの傾向が顕著なのは言うまでもない。

 その状況を打開しようと考えられたのが、日本でヒットした作品のリメイクだった。しかし、人気女優チェ・ジウが主演した『家政婦のミタ』(2013年秋放送)や、人気マンガが原作の『のだめカンタービレ』(14年冬放送)のように、前評判は良かったものの、日本の作品の印象が強すぎて期待を上回ることができなかった作品も少なくない。

 『のだめカンタービレ』の場合は、韓国版のマンガも発売されており、日本版のドラマも非常に人気が高い。コメディ色の強い日本版と差別化を図ろうとした韓国版は、のだめと千秋の間に割って入るオリジナルキャラクターを登場させた。それが結果として、評判を下げることになってしまったのだ。「日本版の千秋演じる玉木宏のキャラクターには勝てなかった」と指摘する声も多い。また、韓国版の千秋を演じたチュウォンは、撮影の半年前から指揮やバイオリンを毎日練習し、ドラマのために8kgも減量したが、残念ながら惨敗に終わってしまった。

 日本のドラマをリメイクすることで新たな風を吹き込むことには成功したものの、最近は不調続きの韓国ドラマ界。『銭の戦争』の成功に表れているように、これからは日本の作品に頼らず、“自力”で勝負したほうがいいのかもしれない。
(取材・文=平松相善)

最終更新:2015/03/19 14:00
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