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中国“ヤバい”漫画家・孫向文の「チャイナめった斬り」

ネット上で大炎上! 中国人漫画家「『同性愛は異常』は正論」発言の真意とは

new_baidoku.jpgイメージ画像(「Thinkstock」より)

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 昨年11月29日、神奈川県海老名市会議員の鶴指眞澄氏が、Twitter上に同性愛者を「異常人間」と見なす書き込みを行いました。この発言を受け、同性愛者を公言する豊島区議員や弁護士をはじめ、各方面から抗議が寄せられたことにより、鶴指議員は発言を削除し、ただちに謝罪を行ったのですが、僕自身はこのとき、むしろ鶴指議員の発言に強く同意してしまいました。

 今年2月、かつて記録的なベストセラーを手がけた文筆家が、「『同性愛は異常』などと公言してしまう70代の議員もいるのだから」と、鶴指議員の発言を揶揄する言葉をTwitterに書き込みました。僕は文筆家の発言に異議を唱え、「『同性愛は異常』は正論」というリプライを送信しました。その後「同性愛は『伝染する』ウィルスみたいです」といった書き込みを行ったところ、「わーお、なんとも最低なご発言」「とんでもないデマだな、妄想がすさまじい」などと、僕の発言を全否定する書き込みが相次ぎました。

 僕の発言は危険思想としてネット上で拡散され、普段僕を応援してくださっている方からも否定的なコメントをいただいたり、「孫向文さんこそ、中国共産党の体現者だよね。歩く中国中央テレビ」などと、僕にとって大変屈辱的な抗議が寄せられるなど、事態は予想以上に拡大しました。率直に言うと、なぜ自分が徹底的に責め立てられているのか、当初は理解できませんでした。

 その後、インターネットなどでいろいろと調べたところ、現在は世界的に同性愛を容認する風潮が高まっていることを知りました。昨年6月26日には、アメリカ全土で同性婚が憲法上の権利として容認され、日本でも今月18日に「パナソニック」社が社員間の同性婚を異性婚と同等と認め、福利厚生の対象とすることを発表しました。各国で市民権を獲得しつつある同性愛ですが、共産党政権下の中国で教育を受けた僕は、同性愛に対して凝り固まった偏見を持っていたのです。

■同性愛をタブー視する中国

 中華思想では、「子孫繁栄」は何よりも大事なこととされています。その思想が中国本土の13億人を超える人口や、世界中に存在する華人たちを生み出す原動力になったのです。そのため、次世代を残すことができない同性愛は、伝統的に中華社会では忌み嫌われています。加えて「人民は国家の道具」と見なす共産主義下では、同性愛は「非生産的手段」とされます。かくして共産党政権下の中国では、同性愛は原則タブーとなったのです。

 現在、中国では同性愛に関する法律は特に制定されていません。しかし2012年には、男女差別の改善を訴えた5人の女性同性愛者がデモ容疑で逮捕されたり、14年には、ボーイズラブ小説をネット上にアップした女性20人が立て続けに逮捕されるなど、やはり同性愛に対する処罰は厳しいものとなっています。特にボーイズラブ小説に関しては、日本の同人誌のようなお遊び程度のものだったため、「やりすぎだ」「同性愛差別だ」などと、中国国内からも批判の声が上がりました。

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