参加するイベントから住みたくなるイベントへ──第2回「蒲田・コスプレこれくしょん」にOTAKU議員が語る新たなる希望
「単なるコスプレイベントじゃなかった。これは、とんでもないイベントだ……」
会場に詰めかけた見物客は、皆そう思ったに違いない。
昨年4月17日、蒲田駅西口の広場には大勢の人が集まっていた。商店街の主催で開催される春の催し「蒲田行進曲フェスタ」。その中でも目玉イベントとなったのが「蒲田・コスプレこれくしょん2016」。それは、いわずと知れた漫画原作者・小池一夫氏らを審査員に招いて行われたコスプレコンテストであった。その何人目だったろうか。こんな呼び込みのアナウンスが流れた。
「次の方はセーラージュピターのコスプレです。体型維持には気を使っているということです」
見物客、とりわけ男性たちがごくりと期待の唾を飲み込む音が聞こえた。そして、体型維持には気を使っていることがよくわかる、素晴らしいコスプレイヤーが登場した。
……女装した、オッサンであった。
人は予想外の出来事に遭遇すると、固まってしまうものである。そんな空気もよそに、オッサン、いやセーラージュピターのコスプレした人はアコースティックギターを手に語り始めた。
「『セーラームーン』が始まって20年、戦いよりも社会のほうが厳しいとわかりました……」
そして、コスプレの人は歌い始めた。
♪社畜~社畜~ぼくらは社畜~
その歌声は、なぜか会場の空気を和ませていった。そして、檀上にはセガサターンのコスプレなど、様々なアイデアを凝らした参加者が次々と登壇していった……。
審査の結果、最優秀賞に選ばれたのは、まるで本物のような造形が目をひく『魔法使いの嫁』のコスプレをした参加者であった。
参加者に送られたのは、商店街の一員・亀屋百貨店提供の24万8,400円もする超高級ベッドであった。その、大きさも値段も張る賞品に、商店街のただならぬやる気が感じられた。
後日、大きすぎて、とても部屋に入らないため別の品物に変えることになったと聞いた。
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