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木村拓哉主演『検察側の罪人』好発進も……“真の復活”は次回作に持ち越し!?

木村拓哉

 木村拓哉が主演し、嵐・二宮和也と映画初共演を果たすことで、話題を振りまいた『検察側の罪人』が8月24日に公開され、土日の2日間で、観客動員31万8,000人(興行通信社調べ、以下同)、興行収入4億1,600万円と好発進。「週末観客動員ランキング」において、2週目の『銀魂2 掟は破るためにこそある』、5週目の『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』を抑えて、堂々の初登場1位となった。

 木村の主演映画は昨年4月公開の『無限の住人』以来、1年4カ月ぶり。同作は1週目の週末2日間で、14万5,000人しか動員できず、興収は1億8,900万円止まりで、ランキング6位のスタートだった。その後も、浮上することはできず、最終的な興収は9億6,500万円で10億円にも届かず爆死に終わった。

 前々作の『HERO』劇場版第2弾(2015年7月公開)は、第1週の週末観客動員が54万963人、興収7億3,277万円で、ランキング1位で発進。最終的に46億7,000万円を稼ぐヒットとなった。それと比べると、『検察側の罪人』の出足はやや物足りない数字にも見える。

「大ヒットしたテレビドラマの劇場版と、それ以外の映画は同一視して見ない方がいいでしょうね。『HERO』のみならず、公開中の『コード・ブルー』も、ドラマでの実績があってこそのもの。その時点で潜在的に多くのファンが存在しているのですから、動員につながりやすいのは当然。ですから、『検察側の罪人』の興行成績を、『HERO』と単純に比較しない方が賢明でしょう。前作の『無限の住人』が予想以上の大コケをしていますから、それを思えば、『検察側の罪人』は好スタートを切ったと言っていいのでは? 問題は、この先伸びるかどうかです」(映画ライター)

『無限の住人』の惨敗で、「キムタクは終わった」とも揶揄されたりしたものだが、『検察側の罪人』の好発進だけで、“キムタク復活”とは、まだまだいえそうにない。

「『無限の住人』は、ヒロインがまだネームバリューの低い杉咲花とあって、同情すべき面もありました。一方、『検察側の罪人』は、二宮の力を借りたとあって、木村の“完全復活”とは言いがたい。その意味で、木村にとって、重要なのは次回作でしょう。これがヒットすれば、“復活”と言ってもいいのではないでしょうか?」(同)

 次なる木村の主演映画は、来年1月公開予定の『マスカレード・ホテル』で、ヒロインには初共演の長澤まさみが起用される。原作は東野圭吾氏の同名小説で、『HERO』シリーズでタッグを組んだ鈴木雅之氏が監督、『ライアーゲーム』シリーズの岡田道尚氏が脚本を担当している。

『マスカレード・ホテル』は、捜査一課のエリート刑事・新田浩介(木村)がホテルマンに扮し連続殺人事件の真相に迫るミステリー。4番目の犯行場所として予告されたホテル・コルテシア東京に潜入した新田が、彼の教育係に任命された優秀なフロントクラーク・山岸尚美(長澤)と共に犯人を追う物語だという。

『検察側の罪人』が、この先、ヒットして終わっても、嵐ファンからは『ニノが出てたから』と言われかねないだけに、木村としては、次回作もなんとしてもヒットを飛ばしたいところだ。
(文=田中七男)

最終更新:2018/09/02 08:00
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