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連載 徳光正行「この夏、絶対見たい"ヤバイDVD"」12撰!

金八先生の意外な側面が最高!『刑事物語』

keijimonogatari_t.jpg© 1982 SANRIO CO.,LTD

[徳光正行オススメポイント!]
やっぱり武田鉄也はカッコいい! ダサさの中にあるヒロイズム

「人という字は~」の台詞で学校ドラマの金字塔を打ち立てた武田鉄矢さんですが、彼の鋼のような肉体が最高!『3年B組金八先生』で見せるただの説教オヤジじゃないぞ、ということがわかりますね。また、当時もダサかったであろうヨレヨレの服装。そして、二枚目ではないし、顔も大きいし、脚も短い。これだけヒーロー的な要素がないにもかかわらず、作中の片山刑事はなぜかカッコいいんですよ。ダスティン・ホフマンのような、というと言い過ぎかもしれませんが(笑)。

sundome02.jpgとくみつ・まさゆき
1971年、神奈川県生まれ。タレント。徳光和夫の次男。『ザ・ゴールデンアワー』(東京MXテレビ)、『スペチャ!』(スペースシャワーTB)などで活躍中! もちろんサイゾー本誌連載『愛のズルむけい地』に登場いただいているアノ人です!

 年齢を重ねていくうちに、金八先生とかでは穏やかな表情になっていますが、このときのように鼻水を垂らしながら泣いていたり、急角度につり上がった目尻こそ、武田鉄矢の真骨頂という気がします。

 この『刑事物語』は”男のバイブル”と言っても過言ではありません。松田優作さんなんかも同じなんだけど、猛烈に憧れたとしても、あんなふうにはなれない。でも、片山刑事は、がんばればなれそうな気がしてくる。根菜類ばっかり食ってそうな泥臭さに秘められた男の魅力は、いまの若い子たちにぜひ見てもらいたい!
(取材・文=丸山大次郎/「サイゾー」9月号より)

[宣伝担当オススメポイント!]
教育ドラマの金字塔・金八先生が活躍する人情刑事の感涙ストーリー
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 これまでテレビでは何度か放送されていながら、なかなかDVD化されなかった『刑事物語』。いまの刑事ドラマや映画には見られない魅力がふんだんに詰まっていますが、まず、武田鉄矢さんの肉体改造がヤバイ。なんでも、同作出演にあたって半年間もトレーニングを積んだらしく、しかも嘔吐するほど過酷だったらしいんです。その甲斐あって、とても金八先生を演じていたとは思えないほどのマッチョマンに大変身しています。そんな片山刑事から繰り出されるカンフーやハンガーヌンチャクの一撃はマジに痛そう(笑)。いまの刑事ドラマに出てくる華奢でイケメンの刑事なんて問題にならない迫力がありますよ。また、脇を固める豪華な出演陣も魅力的。特に片山刑事と西田敏行さん演じる詐欺師による”警察コント”は秀逸です。掛け合いの途中で西田さんが笑ってしまっているように見えるので、おそらくアドリブもあったのではないでしょうか。ほかにも樹木希林さんが刑事課のお局役で登場したり、高倉健さんが名作『駅・STATION』の三上刑事と同名役で出演していたりと、日本を代表する名優たちの演技を堪能できます。

 そして、吉田拓郎さんの名曲「唇をかみしめて」が流れる夕景のエンディングは、誰の胸にも迫るものがあります。片山刑事の強さと優しさ、そして哀切を感じて、時には笑い、時にはハラハラ、そして最後は号泣してください。

刑事物語
 ボサボサの髪にヨレヨレのズボンというさえない風ぼうだが、実はカンフーの達人という片山刑事。ときにやりすぎてしまう性格が災いし、福岡から静岡に転属を命じられてしまう。赴任先で連続殺人事件の捜査に加わることになり、持ち前の正義感とカンフーを武器に、大がかりな犯罪組織を徐々に追い詰めていく──。1982年から87年までに公開された人気シリーズの第1作目。武田鉄矢が原作、脚本、主演を担当(原作、脚本は、ペンネームの「片山蒼」名義)。不器用な男の「強さ」や「優しさ」、そして「哀愁」までを見事に描き出している。

販売元/アミューズソフトエンタテインメント
発売元/キネマ旬報社、デイライト
監督/渡邉祐介
出演/武田鉄矢、田中邦衛、西田敏行ほか
時間/110分
価格/3990円(税込)
発売中
© 1982 SANRIO CO.,LTD

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徳光正行「この夏、絶対見たい”ヤバイDVD”」12撰! INDEX
演技とエロスが絶妙にマッチ!『愛のむきだし』
超大作が持つ醍醐味を堪能!『マックス・ペイン』
アクションに大興奮!!!『バビロンA.D』
日常が非日常に変わる恐怖がヤバい(震)!!『呪怨 白い老女』
必見は女性陣の艶演!『呪怨 黒い少女』
予想できない展開に釘付け!『呪怨 グラッジ3』
偏執狂的に練りこまれた笑い 『THE GEESE 1st DVD Dr.バードと優しい機械』

最終更新:2009/09/07 12:35
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