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オーナーは救われるか……セブン-イレブン「ロスチャージ問題」訴訟が九州で火蓋

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 筆者は継続的にセブン-イレブンを中心としたコンビニチェーン本部による、”加盟店いじめ”とも言える諸問題をレポートしてきた。問題は複雑ゆえ、まずは過去の記事を参照してもらいたい(参照記事1記事2)。

 今回は、これらの問題を告発し続ける、加盟店側の最新の動きを報告したい。

 まずは3月8日、九州地区のセブン-イレブン・加盟店オーナーが、同コンビニ本部を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の公判が行われた。原告は、加盟店オーナー4人。訴えの内容は、本部が、コンビニ業界における特殊会計(ロスチャージ会計と言われ、廃棄や万引きなどによる損失分も加盟店の売上総利益になるという独特の会計システム)の内容を契約時に十分に説明しなかったために損害を被ったというものだ。原告の弁護団は10名以上にも上り、傍聴に来た加盟店オーナーも九州各地から10名を超える人数になった。

 これまでも、ロスチャージ会計に関する裁判は複数行われてきたが、これほどまでの大人数になるのは初めて。ちなみに、弁護団の事務局長になった迫田登紀子弁護士は、C型肝炎訴訟にも関わっており、現在代議士として活躍している福田衣里子さんとは、かつて訴訟を共に戦った同志であり懇意な間柄だ。

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 今回の公判は、ラウンドテーブル法廷と呼ばれる形式で進められた。この場合、通常は傍聴人が利害関係者等に制限されるので、迫田弁護士も「今日は傍聴できません」と原告以外の傍聴者に説明したが、突如裁判官の判断で傍聴できることになった。九州法曹界は「関門海峡を越えると法律が変わる」と言われており、本州とは異なる慣例が多数存在するようだ。

 裁判の内容自体は短く淡々としたもので、原告である加盟店オーナーが、被告人である本部の反論を待つという段階までで、あっという間に終結した。ちょうど、筆者の傍聴席が本部顧問の飯塚俊郎弁護士と法務部の社員2名と隣り合わせたので、飯塚弁護士らは、嫌そうに横目でチラチラとこちらに視線を浴びせてきた。

 その飯塚弁護士らに閉廷直後、「そちら(本部)の言い分も聞きましょう。『オーナーは好き勝手なことばかり言うな』とか、いろいろあるでしょう?」と、取材要請を行ったが、「その必要はありません」と法務部社員たちは引きつった表情で回答した。顔見知りではない本部社員が1名いたので筆者が名刺を渡すと、「要りません」と言われ、それでも渡そうとすると「失礼でしょう!」と、名刺を汚いものでも扱うように手で弾かれた。一体、失礼なのはどっちなのか? 東証一部上場企業の人間に名刺を渡そうとして、こんなぞんざいな扱いは受けたことがない。

 本部の言い分も聞かねば報道の中立性がなくなると思い、執拗に取材交渉したがらちが開かず、止むを得なくその場を去った。

 その後、弁護団と原告団の会合が、弁護団の一人の法律事務所で行われた。すでに弁護団は、コンビニ訴訟において実績のある中野和子弁護士らと連絡を取り合っている上、拙著『セブン-イレブンの真実―鈴木敏文帝国の闇』などを読んで勉強しているらしく、コンビニ問題の基礎的な理解はしているようで、ちぐはぐな場面は見られなかった。九州オーナーたちの裁判闘争がどこへ向かうのかが注目される。

■「フランチャイズを考える議員連名」発足

 その九州オーナーの裁判から2週間後の3月18日、参議院議員会館にて「フランチャイズを考える議員連盟」(仮称)が発足した。中心議員となるのは、事務局長に就任した姫井由美子参議院議員、そして、事務局次長に就任した長尾敬代議士である。会長には、本人曰く「特にコンビニ問題などに詳しいわけではないが、馬齢を重ねたので……」と謙遜する前田武志参議院議員が就任。その他、副会長には新党日本の田中康夫代議士や社民党の近藤正道参議院議員、国民新党の亀井郁夫参議院議員ら民主党以外の議員も名を連ねた。

 事務局次長の長尾代議士は、議連の発足前日に行われた取材で、「議連を立ち上げるはいいが、与党慣れしていないためか、ただ集まるだけの議連が多すぎる。フランチャイズの議連は絶対にそんなことにはしたくない」と意気込みを語っており、姫井議員に勝るとも劣らないコンビニ・フランチャイズ問題の解決に対する意欲を見せ、当日も「与党の議連です。がんばりましょう!」と参加者にハッパをかけた。

 その後、その足で、増子輝彦経済産業副大臣を訪問。加盟店オーナーで、コンビニ加盟店ユニオンの池原匠美委員長と増田敏郎副委員長も同行した。増田副大臣は、「基本的に政府に入っておりますので、表向きは(議連などに)入れませんが気持ちはシッカリしている」とフランチャイズを考える議連及び、コンビニ加盟店ユニオンの活動に理解していることを表明した。また、「今、下請けイジメを調査している公正取引委員会の竹島一彦委員長にも懇願している。皆さん(の問題)もその中に織り込めれば……」と語り、政府として加盟店の立場を擁護する活動に取り組んでいることも話した。労働組合にここまで理解を示すのも、やはり民主党政権ならではというのを実感させるものだった。

 コンビニ問題は、ついに本格的に国政に持ち込まれたと言えよう。
(文=角田裕育)

セブン-イレブンの真実

ローソン派です。

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最終更新:2010/04/17 15:00
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