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【元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第68回】

予想外の企業名がズラリ 「AERA」お得意のランキング特集に異変が!

aera1115.jpg「AERA」11月22日号より

●第68回(11月9日~11月15日発売号より)

第1位
「ニュー・エクセレント・カンパニー56」(「AERA」11月22日号)

第2位
「43歳海上保安官(本誌では実名)覚悟の告発『正義はわれにあり』」(「週刊現代」11月27日号)

第3位
「衝撃スクープ小栗旬『裏切りの現場ラブホ情事』」(「フライデー」11月26日号)

次点
「長門裕之(76)『南田洋子と、最後のセックス』」(「週刊ポスト」11月26日・12月3日号)

 今回は月曜日発売が圧勝した。ポストの「小向美奈子超立体3Dカード」は、どうってことはないけど、見ているとちょっぴりうれしくなるオマケである。

 最愛の妻・南田洋子に逝かれ、自身も8月に解離性大動脈瘤の手術を受けた長門裕之が、女性について語っている。この間亡くなった池内淳子との浮気話など、この俳優のモテぶりがよくわかるが、やはり南田との最後のセックスの話がいい。

 南田70歳、長門69歳。南田のほうから抱きついてきて、「ねえ、あなた。したいでしょ?」と聞いてきたという。長門は浮気はしていたが、彼女とは20年以上もセックスしていなかった。「でも、洋子がものすごく傷つくだろうと思うほど、『俺はしたくないよ』とは言えない。『したい?』っていう言葉に自分のプライドもすべて懸けて、これで断られたらどうしようって顔してるんだよ。それで『ちゃんとできるだろうか?』って。おそるおそる、初めて女性に触る少年のように、洋子に触れていった」(長門)。しかし、3回目に彼女が布団に入ってきたとき、長門は「洋子ごめん、ちょっと疲れた」と言ってしまった。

 このことを彼は今も悔やんでいて、もういっぺん会ったら、あの3回目を断ったことを謝りたいと語っている。ポストの熟年セックスものは、先行していた現代に完全に追いつき、抜け出そうとしている。さて、現代はどうするか。

 3位は、小栗旬という人気俳優の一夜のご乱行を詳細に伝えているフライデーの記事。11月上旬、赤坂の居酒屋で、小栗と同じ所属事務所の俳優が主催する劇団の公演があり、その打ち上げが行われていた。そこに小栗が駆けつけ、酔いに任せて劇団員の美女にちょっかいを出し始め、その女性がトイレに立つと、小栗も追いかけて一緒に女子トイレに入ってしまうのだ。その瞬間の写真まで撮っている!

 その後、店を出た小栗は、タクシーを止めようとするが止まらないことに腹を立て、通り過ぎていくタクシーに蹴りを入れる。その後、迎えに来た事務所の車に乗り、少し走って件の女性を乗せ、目黒駅近くで二人は降り、ラブホへと消えていくのだ。

 約1時間半後、二人は出てきて別々にタクシーを拾ってご帰還。彼と同棲しているのは女優の山田優(26)。二人は結婚間近と言われているが、この親切丁寧な浮気報道は、二人の今後にどう影響するのだろうか。余計なお世話だろうがね。

 尖閣列島沖での中国漁船の理不尽なやり方を記録したビデオを「YouTube」に流した、神戸海上保安部の43歳の保安官に対して、その行動を是とする声が高まっている。

 現代は今号で、その保安官の実名を公開し、海保職員に「ビデオ流失の直接のきっかけは、民主党を中心とした議員たちのとぼけた反応ですよ。(中略)第一線で体を張り、国防に当たっている者たちの気持ちをまったく理解していないという怒りが、今回の行動の最大の動機なんです」と語らせている。

 最後に「(実名)氏の行動は、(実名)氏なりの正義感に貫かれている。隣国に嫌われまいと右顧左眄する政権とは、見事なまでに対照的である」と結んでいる。

 まだ逮捕もされていない段階での実名公表にさまざまな意見はあると思うが、問題提起をしようという姿勢は評価されていいと思う。欲を言えば、巻頭に掲載して「週刊現代はビデオを公開した保安官を断固支持する!」と謳ってもよかったのではないか。彼は国民の知る権利に体を張って応えたのだから。

 第1位は、AERAの得意なサイトと協同してのランキング特集。またいつものかと思って読み始めたら、10位までをとってみても予想外の企業が並んでいる。

 これは、上場企業3,700社を、次のような条件で抽出したためだ。

1)9月1日時点で、直近の通年決算の数値から「流動比率」が200%以上
2)現預金や資本金など資本合計が総資産の50%以上
3)直近の3期連続で当期(最終)黒字であること
4)営業キャッシュフローが3期連続プラスであること

 1位から10位までを見てみる。

1位 持田製薬
2位 日本上下水道設計
3位 ソントン食品
4位 大正製薬
5位 キョーリン製薬HD
6位 ダイニチ工業(金属製品)
7位 日東エフシー(化学)
8位 マニー(精密機械)
9位 ホギメディカル(繊維製品)
10位 東京テック(サービス) 

 また別ページでは「小さいけど可能性のある会社」もランキングしている。1位に輝いたのは「ツノダ」という不動産業で、売上げは4億1,200万円である。「グリー」のように3年で成長率約2,600%になる小粒でも伸びる会社を探すことも、就活では重要なことである。不況で公務員や大企業志向の学生が増えているようだが、これを読んでいま一度熟慮したらどうだろうか。
(文=元木昌彦)

motokikinnei.jpg撮影/佃太平

●元木昌彦(もとき・まさひこ)
1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

【著書】
編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか

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最終更新:2010/11/15 21:00
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