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【第28回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談

みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」(後編)

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――支配は終わりました?

 だいぶ自分でコントロールできるようになって。オナニーだって3回に分けたりするよ。

――えっ、どういうことですか?

 だから、途中でやめたりできるようになったんです。サイコキネシス。「あ、ここら辺でやめとこうかな」って。その前はゲロを使い分けて吐けるようになったんですよ。前に電車とかタクシーでやってえらい金とられたことが何回もあるんで、突発性なことも分けていこうと思って。小さく落としていく、みたいな。

――コゲロが点々と落ちてるわけですか、器用ですね!

 そうです。そのオナニー版ができるようになった。

――人間はいろんなことができるようになるんですね。

 できるんです! 歳を取ったといっても、可能性はあるんです! あと、女の人にも優しいですよ。前は体しか見ていなかったですから。10年くらい前にあなたに会ってたら、すぐに電話番号聞いてましたよ。「なんかいいことあるんじゃないの?」「あの人やらしいこと言うからヤレるんじゃない?」って。

――でも、今でもみうらさんに抱かれたい女は列をなして待っていると聞きますよ。先日もそんな人に会いましたし。

 ……キツイでしょ? その人。

――サブカルスタンプラリーというか、サブカル界で有名な誰々に行って、次は誰々に行って、ラストはみうらさんでゴール! みたいな感じで頑張ってる方でした。

 88カ所回ってきて、全部スタンプ押されて……なるほどな。後腐れなかったらいいんですけどね。後腐れで痛い目にあっているからなぁ。中途半端に優しいところがあるんですよ。そこがたまに傷ですよね、ははは!

――ははは……えーっと、ちなみに、私は芸歴9年目なんですけれど、みうらさんが9年目のころってどんなでしたか?

 僕が9年っていうと31歳くらいか。辛かったですよ、どうしたらいいか分からないし、ケツ出しても誰も喜ばないし、悔しいじゃないですか!

――そりゃ、31歳男性にケツ出されても喜ばないですよ!

 でも、まだアナルが残ってる。アナルは出していいんだもの、生殖器じゃないから。……アナドルっていうのは、いないんだよ?

――出したくないです。

 俺は一人者になれると思うんだ。グラビアでアナルを出したら。アナルでも、いいなと思うアナルと悪いなと思うアナルがあるよ。こちとら長いことAV見てきてるから、「うわ、これはイヤなアナルだな~」とかありますよ。出せばいいってもんじゃないですよ。「こいつのアナル、いいな」っていうアナドルがいれば、いいなって思うな。

――でも、私はアナルを出したくないです。

 まあ、そうですよね。俺が言われてもしないもの。自分がやらないことを人に押し付けるのは良くないですよね。

――隙間を埋めようとすればいいってものじゃないですよ、みうらさん。

 ええ。隙間じゃないけど、芸能界って椅子の数が昔から決まっているでしょ? 僕はサングラスかけているじゃないですか。昔、サングラス席には野坂昭如さんが座っていたんです。んで、その人がいない間に座ってしまえばいいんですけど、何故か席が何席か無いんですよ。んで、ふっと見るとサンプラザ中野くんとかが座ってました。でも、いい歳こいてサングラスの奴がずいぶん欠落してきている。でも、ずっと座ってないと誰かが座っちゃうから退けない。タレントでもいるじゃん? 「○○マニア」と言いながらたいしたことない奴。一線にいるときは言わないけど、落ち込み始めてから言い始める奴。

――家電芸人とか、餃子の王将芸人とか、「○○芸人」も多いですよね。

 だったら辞めて、電器屋とか王将に勤めればいいじゃんって思うんだよ。手ぬるいんですよ。ああいうことを必死に言う奴って、小バカにされるんだって。サブカルの弱いところってすぐ必死になるところだよね。俺はそこが嫌で外れようとしてたんだ。

――それなのにサブカルキングになってしまいましたね……。

 あんなのはまぁ、アレでしょ。風評でしょ。差別されてる。だって、俺、スライドショーで武道館とかやったのにさ。 武道館やっている奴なんてサブカルじゃないじゃん。でも誰も書いてくれないんだ。「今度ロフトプラスワンで発売記念をなんちゃら」とか書いて、「お前はこっちだろ?」って言ってくるんだよ。とりあえずは中野・高円寺から離れないといけない。中野とか高円寺は震源地だもん! そこから半径50kmは全部サブカル。

――なんたる風評被害!

 ああいう場所に若いときから行っていると、そういうにおいが付きますよ。

――もう付いちゃったかな……。

 今だったら脱出できるかも。最終的には杉作J太郎の映画に出なきゃいけなくなるでしょ。でも、それでいいっていう人がやっている世界だから、そういう覚悟ですよね。

――そんな大きな覚悟、背負えない!! 私はただちょっと知名度を上げたり、たまに明るい場所に出たりしたいだけなんです!!

 だから、知名度、アナルで上がるよ。

――嫌ですよ!! 要するに私を『グラビアン魂』に出してくれってことですよ。

 えっ、もしかして、今、交渉に入っているんですか?

――そうです。なんとか頼みます。そこそこ脱げますから!

 やっぱりサブカル臭がするのがちょっとなぁ……。サブカルはもういいでしょ、次からはもっと、なんとかヒロとかと対談しなよ。薄めなきゃ、中野の沼のにおいを。

――ヒロ? 水嶋……かな? あはは! サイゾーには出てくれないですよ(笑)!

 それは出ている俺に失礼だろ! あとファンキーモンキーベイビーズとか、EXILEとか、とりあえず全然興味ない人たちがいい。あと、あのブサイクな……(テーブルの雑誌をいじりながら)

――最後、誰!? ちょっと、あからさまに飽きないでください!!
(取材・文=小明)

●みうら・じゅん
1958年、京都府生まれ。マンガ家・イラストレーターなど。80年、「ガロ」(青林堂)誌上でマンガ家デビュー。テレビ、ラジオ、スライドショーなど幅広い活動を展開している。DVD『みうらじゅんの正しい保健体育』(キュリオスコープ)発売中。

●あかり
1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中

みうらじゅんの正しい保健体育 [DVD]
「これから始まる授業は、義務教育では決してありません」
性のカリスマ伝道師、みうらじゅん氏による、正しい保健体育の授業が幕を開ける!

累計10万部を突破した幻の名著「正しい保健体育」(イースト・プレス社)がついにDVD化!!
「どうしてセックスしてはいけないの?」「『恥ずかしい』というセンス」「童貞期に学ぶべきこと」――青少年期に誰もが抱える悩みの数々。若者に伝えるべき本当の「セックス」とは何か? 性のカリスマ”みうらじゅん”が放つ、童貞時代を生き抜くスタンダードDVDがついに完成!!

授業を担当するのは、教育実習生の柏木美里先生。赤裸々な「保健体育」の授業を真剣に生徒達に語りかる。
さらに、「正しい保健体育」の中でも重要な「自分塾」という考え。
この自分塾塾長が語るバカバカしいけど”目から鱗”な話も満載。

充実の特典映像は、ノリノリで収録に挑むみうらじゅんによる「自分塾塾長みうらじゅんの『正しいアテレコ』」。
さらには原作者と主演の2人の本音!? が分かる「対談:みうらじゅん×柏木美里 正しい性教育の現場」や、柏木先生の「NGテイク集」などを多数を収録!!

大好評発売中!!2,625円(税込)

2011年/本編48分+特典47分/カラー/16:9/ステレオ
出演: みうらじゅん 柏木美里 福島勝美
ディレクター: 西巻正和  
エグゼクティブプロデューサー: 市村亮
発売・販売元: 株式会社キュリオスコープ
販売代理: 有限会社アルドゥール
(C)CURIOUSCOPE

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最終更新:2018/12/19 14:59
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