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中国のネット文化が2ちゃん化!? 5億人のネットユーザーは共産大国を変えられるか

chinajiko01.jpg中国版Twitter上に開設された「上海地下鉄10号線追突事故特設サイト」。
書き込みは早くも300万件を超えた。

 中国・上海で起きた地下鉄10号線の追突事故で、5億人といわれる中国ネットユーザーが不満を爆発させている。

 事故の主な原因については、昨年の上海万博までの開業を当局が急ぐあまり、信号システムの竣工検査を十分に行わないままに運行を開始したためだと判明。現地報道によれば、10号線の工期は予定より8カ月も遅れていたという。ずさんな施工管理の全貌が明らかになるにつれ、ネット上では「この国は腐り切っている!」「政府の人間を全員クビにしろ!」など、辛らつな書き込みが殺到している。

 中国では7月に浙江省温州市で高速鉄道の大事故が発生し、事故原因や死者数の真相究明を求めるネットユーザーにより、中国版Twitter「新浪微博」は政府批判で炎上した。今回もその「新浪微博」内に「地下鉄10号線追突事故特設サイト」が立ち上がるなどの盛り上がりを見せており、書き込み数は日本時間の29日正午現在で307万3,567件に達した。中には事故車両に乗り合わせていた乗客が、車内から事故直後の様子をリアルタイムで実況し、血まみれのケガ人を撮影した生々しい写メ画像をアップするなど、ネット上での波紋は広がるばかりだ。

chinajiko02.jpg事故直後の様子は、多くのユーザーによりリアルタイムで中継された。

 一方、ストレートに怒りを爆発させるばかりでない。ネット特有のユーモアを交えて、政府批判や世相を風刺するユーザーも現れている。発端は、中国国営テレビのCCTVが、同事故を「上海地下鉄10号線で”軽度の”追突事故がありました」と報道してしまった一件。これがネット上での燃料投下となってさらに炎上を拡大させ、「そういえばわが国の高官は”軽度”に腐敗してるね」「物価が”軽度に”上がってる」など、ユーザーらの間では「軽度」という表現をパロディー化する遊びがブーム化しているという。

 そこで、中国のネットユーザーがどんなセンスで政府批判をしているのか、現地コーディネーターに依頼してネット上から「軽度パロディー」を以下に拾い出してもらった。

・国民は軽度に税金負担をする
・家の価格が軽度に高騰中
・消費者物価指数が相変わらず軽度に上昇
・都市建設では軽度に金の無駄遣いがされている
・司法官は軽度に賄賂を受けているらしい
・中国の統計は軽度に水増しされている
・国内ニュースは軽度に捏造
・政府高官は軽度に腐敗
・就職活動で軽度に父親につなぐつもり

 以上はすべて中国版Twitter「新浪微博」から抽出したものだが、今回コーディネーターとして拾い出しをしてくれた中国人A氏(32歳)は、ネット上に今の中国社会の矛盾のすべてが反映されていると指摘する。さらに「日本の2ちゃんねるのような」(A氏)ユーモラスな風刺コメントが増えたことに、中国におけるネット文化の成熟さが見てとれて興味深いと言う。

chinajiko03.jpg「追突事故後、ガラガラに空いた地下鉄に完全防備で挑む乗客」に扮した画像が
Twitterにアップされた。こうしたユーモアを交えた世相批判も
増えているという。

「中国は深刻なインフレに悩まされながらも、マンションの空室が一部で目立ち始めるなど、不動産バブルの崩壊もささやかれています。また、共産党幹部の腐敗や、メディア統制にも、国民は心底うんざりしています。それらの不満のすべてがネット上に拡散してますね。サンプルの最後にあげた『就職活動で軽度に父親につなぐつもり』は、日本人には少し理解しづらいかもしれませんが、中国では共産党幹部や富裕層など権力者の子息たちが、ことあるごとに父親の名前を使って世渡りする場面が見受けられます。本来、共産主義社会にはないはずの不公平に対するイラつきに、冗談を交えつつ怒りを表現しているわけです」

 今や中国の国民は、テレビや新聞をまったく信用していないというのが一般的な見方。代わりに台頭したのがネット情報だ。「国家インターネット情報弁公室」の発表によれば、中国国内のインターネット普及率は40%に近づき、ユーザー数は5億人を突破した。中国のネットユーザーはTwitterなどのプラットホーム上に「真実」を求め、そこで行われるユーザー同士の情報交換を通して思考を形成しているのが特徴的だ。それに伴い、当局は高速鉄道の事故以降、ネットショッピングサイト「淘宝網(Taobao)」での仮想プライベートネットワーク(VPN)製品の販売停止命令を通知するなど、ネット規制を強固に推し進めている。「仮に第2の天安門事件が起こるとすればネットが起爆剤となることは間違いない」(A氏)と多くの関係者が指摘する通り、中国の未来を知るにはネット上の声をつぶさに観察し続ける必要がありそうだ。
(文=浮島さとし)

中国危うい超大国

危なすぎでしょ!

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最終更新:2013/09/11 12:31

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