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 >  >   > もう、テレビで野球は見れないのか? ”独裁運営”ナベツネに殺された「巨人戦中継」
球界のドンが抹殺した野球中継【1】

もう、テレビで野球は見れないのか? ”独裁運営”ナベツネに殺された「巨人戦中継」

──ここ数年、目立った話題もなかった読売ジャイアンツに、”お家騒動”が勃発した。この事件、実は巨人戦が地上波から消えてしまったこととも無関係ではないようで……久しぶりに姿を表したナベツネの独裁による、巨人軍崩壊の歴史とテレビの関係をひもときながら検証してみたい。

1201_nabetsune_ill_n.jpg(絵/都築 潤)

「2000年くらいまで、確かに巨人戦は”キラーコンテンツ”だったんです。当時は1試合の中継で、放映権料やスポンサー料など、球団には億単位の収入がありました。00年に『YOMIURI ONLINE』で初めて宮崎キャンプの動画配信を行った際も、NTTから3日で数千万円の広告費をもらいましたし、巨人戦を全試合放送していた系列のラジオ局『ラジオ日本』では、同年の中継枠の年間スポンサー料が8億円ほどにまで上っていたという話ですよ」(読売新聞関係者)

 そう、巨人戦中継は、90年代末までは平均視聴率20%超えをキープする鉄板コンテンツだった。しかし、例えば今年10月の巨人×中日戦(TBS)などでは番組平均視聴率6%と激減(ビデオリサーチ/関東地区調べ)。テレビではスポンサーも次々と離れ、巨人戦中継は消滅の危機に瀕している。


 そんな中で起きたのが、ナベツネこと読売巨人軍会長・渡邉恒雄氏を、球団代表でゼネラルマネジャーの清武英利氏が公の場で糾弾したお家騒動。ここ数年めっきり話題に上らなくなった巨人が、久しぶりにテレビを賑わしたと思ったらこのありさまかと嘆くファンもいるだろうが、実はこのお家騒動も、元をたどれば巨人の人気低迷に端を発している。

「まだ巨人がキラーコンテンツとされていた10年前だったら、清武もあんなことはできなかったはずですよ。有名な話ですが、読売の社内には管理職以外巨人ファンなんてほとんどいない。だけど”アンチ・ナベツネ”は、もっとあり得ないんです。下手なことを言うとすぐに異動命令が来るので、ナベツネが運営する巨人に関しても、誰も触れないようにしてるんです」(元読売新聞社会部記者)

 運営に誰も口出ししない、ナベツネの球界における”独裁改革”が始まったのは、同氏が巨人経営に参加した89年にさかのぼる。巨人の球界に対する影響力を背景にチームオーナー会の実権を握り、自ら主導して制度改革を行った。その代表的なものが、93年に導入されたドラフト逆指名制度とフリーエージェント(FA)制度だ。しかし、これらの制度によって、契約金や年俸が高く人気のある巨人に、有力選手の一極集中が始まった。結果、有力選手獲得の競り合いによる高年俸化を招き、資金力の低い球団の経営を圧迫。04年には”プロ野球再編問題”を招いてしまう。同時に、同年のドラフトの目玉だった一場靖弘(現ヤクルト)に対し、”栄養費”と称した金を巨人を含む3球団が支払っていたことが発覚。ナベツネ自身も自らがまいた種により、オーナーを辞任せざるを得なくなった。

 こうして続出した問題は、読売の”私欲”を露見させ、ファンからの信用や支持も失ってしまった。実際、冒頭で述べた通り、00年以降巨人戦の視聴率低下は歯止めが利かず、スポンサーも激減。系列会社の日本テレビでさえ、今年は巨人のホームゲーム61試合中22試合、うちナイター中継は7試合の放送にとどまった。

■ナベツネがこだわったスポンサー主導運営

 さて、視聴率以外にも、プロ野球が地上波から消されてしまった背景にはもうひとつ、日本独特の”企業スポーツ”というシステムの問題点がある。早稲田大学スポーツ科学学術院教授でスポーツマーケティングの研究をする原田宗彦氏は言う。

「かつての企業スポーツは、社員の福利厚生のために使われてきました。つまり、娯楽や息抜きとして、みんなでやるためのもの。それが、時代とともに広告宣伝に変わっていった」

 当然、企業スポーツは資本を親会社に頼らなければならないため、親会社の意向に影響されやすい。

「出資する企業にとって、所有しているスポーツは、最も目立つアイコンですよね。しかし、会社の業績が悪化した時に所有するチームを休廃部すると、株主に対してわかりやすく努力している姿を見せることができる。だから90年代以降、社会人野球を含めて300以上の企業スポーツ団体が廃部に追いやられています。プロ野球でも、ダイエーや近鉄が野球団の所有を諦めました」(同)

 親会社の意向がチーム運営に大きな影響を与えるという点においては、03年に巨人の原辰徳監督が成績低迷によって解任された例がわかりやすいかもしれない。記者会見の席でナベツネは、この解任について、「読売グループ内の人事異動だ」と発言したのだ。さらに、今回のお家騒動も、プロ野球が企業スポーツ体質に染まっていることに起因していると、野球解説者の江本孟紀氏は指摘する。

「メジャーリーグだと、複数の投資家が共同出資しているケースが多く、社長は球団運営の専門家で、GMは野球をよく知っている、チームマネジメントできる人間がやらなければいけない。ナベツネさんだって清武だって、元は読売新聞の記者で、専門家ではないでしょう? 本来、球団を使って新聞を売ることしか考えていないんだから、野球を知らない人間が運営しても発展しない」

 ここに、企業スポーツにおける、親会社の傲慢さが見てとれる。野球の専門家ではないナベツネが中心となっての球団運営は、プロ野球の発展よりも、広告塔として、より注目を集めるための球団作りにしかなりようがなかったのだ。

 それにしても、なぜプロ野球球団は単一の企業が保有することにこだわるのか。そこには、日本のプロ野球界の特殊な事情がある。54年に国税庁長官から出された「職業野球団に対して支出した広告宣伝費等の取扱について」という通達によると、親会社が球団に支出したお金のうち、”広告宣伝費”と認められるものについては、”損金”に算入されるという。つまりプロ野球チームが「読売ジャイアンツ」のように企業名を名乗り、ユニホームに企業名を入れている限りは、親会社が球団に支出した予算はすべて免税されるというのだ。この通達は複数企業に対しては適用されないため、親会社が単独で球団を持たざるを得ない。

 そして、実はこの、ナベツネがこだわった”企業名入りユニホーム”が、03年の松井秀喜のメジャー行きを促したのではないか? という噂がある。巨人は02年、ビジター用ユニフォームの胸ロゴを「TOKYO」から「YOMIURI」に変更した。そのことに対し、「なぜ巨人の伝統を大事にしないのかなぁ」と松井がコメントしたとスポーツ報知が報じ、ナベツネが激怒したという。

「その記事を書いたのが、松井の通訳として知られる広岡勲。当時彼は巨人担当をしていて、松井とも近しい仲だった。で、問題の記事に対してナベツネがクレームを入れたことで、彼は担当記者を外されたんです。記者仲間の中では『僕がナベツネの最初の被害者です!』と言っているくらい、この時は冷や飯を食わされたって話でね。ところが、問題はここから。松井はメジャーに行くに当たって、なぜ、最初からヤンキース一択だったのか。実はここに、広岡が絡んでるのではないかとにらむ記者が結構いるんです。つまり、当時禁止されていた入団の”事前交渉”を、松井を巨人からFAさせるために広岡が積極的に行ったのではないかと。もちろん、本人は『うん』とは言わないし、タンパリングは憶測ではあるけれど、実際彼は、その後松井と一緒に米国に渡って、松井の通訳とヤンキースの広報担当をやってるからね」(元週刊誌記者)

 もちろん、これはあくまで推測の域を出ないが、松井の移籍が、その後の巨人の人気低下に大きく影響したのは間違いない。

■地方の勝者・ソフトバンク全国放送で消えた巨人

1201_sb_ust_n.jpgソフトバンクホークスは、日本シリーズ優
勝のビールかけの模様をUSTREAMで配信。

 こうしたナベツネの”企業スポーツ”へのこだわりは、93年のJリーグ開幕時、当時Jリーグチェアマンだった川淵三郎氏との対立も招いている。実は日本でも、Jリーグのほとんどのクラブは企業の共同出資で成り立っている。川淵氏はヨーロッパサッカーのシステムに倣って、親会社主導ではなく、地域密着型のスポーツ産業を日本に根付かせようとしていた。そのため、各チームに企業名ではなく地域名を名乗るよう義務付けたのである。しかし、企業名を前面に出すことで、サッカーでも前述の国税庁通達を適用させようとしていたナベツネは、「(地域密着型という)空疎で抽象的な理念を掲げていてはスポーツは育たない」と激怒したという。Jリーグ開幕から数年間、ヴェルディだけが「川崎」ではなく「読売」と記載していたことなどは、ナベツネの意地だったのだろう。しかし、一時は巨人同様に有力選手を買い集め、Jリーグバブルに花を添えたヴェルディだったが、たちまち経営が悪化し、読売はスポンサーを降りた。

 ここに、今後プロ野球にも課せられるであろう、企業スポーツか地域密着スポーツかの対立が見て取れる。ヒントは、地方局の存在だ。もともと巨人戦による放映権料の分配もなく、自分たちの力で盛り上げていかざるを得なかったパ・リーグは、04年に日本ハムが北海道移転、05年に仙台に楽天創設と、各地方に分散したことで地域密着を試みるようになる。07年にはパ・リーグ6球団出資でパシフィックリーグマーケティングを設立し、共同のライセンス管理やマーケティングも開始した。放映権の管理は各球団が管理しているが、ホームゲームの放映権料を地方局に格安で売ることで、ファンの拡大に積極的に取り組んでいるのだ。その成果は、今年の日本シリーズの最終戦で、優勝したソフトバンクの福岡地区の平均視聴率が44・4%、瞬間最高視聴率が62・6%を記録したことにも表れている。

 詳しくは当特集【2】のコラムをご覧いただきたいが、今後プロ野球中継は、こうした地方局のほかに、CSやBSのスポーツ専門チャンネル、さらには09年より楽天の専門チャンネルを構えるニコ生などに細分化されていくだろう。実はこのことは、放映権料重視でやってきた巨人にとって、致命傷になりかねない。巨人は東京が本拠地であるがために、地元に地方局が存在しない。巨人だけが地上波テレビから完全に消滅しかねない状態だ。

 今回のお家騒動は、ナベツネを中心とした読売巨人軍の組織としての脆弱さを露見した。かつての栄光と放映権ビジネスに甘えて企業努力を怠った結果、地上波から巨人が消え、新規ファン獲得のチャンスを失う危機に瀕している。しかし、ナベツネも御年85歳。彼が引退した後の巨人はどうなるのか? 原田氏は言う。

「読売新聞と共に価値を上げていった巨人が、新聞の部数低下で落ちていっている。スポーツビジネスは新しい時代のもの。その時代に合った企業がスポーツを支えればよい。ファンの立場から言えば、読売がなくなっても巨人はなくならないのです」

 そう遠くない未来、”カカクコム”ジャイアンツや”DMM”ジャイアンツの誕生もあり得るかもしれない。
(文/大熊 信)

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