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【特集】AKB48 27thシングル選抜総選挙

AKB48最高身長・鈴木紫帆里ヒストリー 一度あきらめたAKB48に彼女が復帰を遂げた理由

「鈴木紫帆里ちゃん。11期生になって帰ってきた。っと思ったらステージ終わって楽屋で泣いてやんの。かわいいやつだ。ファンっていうのは私たちにとって支えであり、誇りなんだよね。きっといつ帰って来るか、わからないのに待っててくれたんだよ。それで変わらずに側にいて笑顔でいてくれる。一緒に泣いたり、笑ったり、喜んだり、仲間ってそういうもんなのかもね。本当の仲間ってさ、不思議といつ会っても変わらないじゃんね。彼女の最後のステージが終わった日に手作りクッキーをもらったんだ。しほりちゃんったら律儀にメンバー分用意してたんだよ。その時 しほりちゃんがさ、めっちゃ笑顔でさ『お世話になりました』ってどんな気持ちで言ったんだろって、あの日苦しくなったのを覚えてる。まぁ 今だから言える話。でも、そんな経験があったから今日の綺麗な涙があるのかも……またコンサートとかで一緒にステージに立てるのが楽しみだな。なんか良い日だ」

 浦野自身も当時、SDN48移籍などさまざまな経験を経ているだけに鈴木の心境を察しながら、ファンとメンバーの絆の深さを伝えたのだった。それから20日後の10月30日、研究生公演に鈴木は出演。復帰間もないにもかかわらず、新たなセットリストを習得し、誰よりも大きく踊ろうとする彼女のパフォーマンスが注目を集める中、11月20日の研究生公演には、助っ人としてチームBからメンバーがひとり参加した。それは、偶然にもその日が誕生日で、鈴木の盟友である佐藤すみれで、1年3カ月ぶりに劇場にダブルタワーが降臨したのだった。「自分が持っている一番の宝物」というテーマに鈴木は一旦辞退した際に、すみれからもらった色紙を挙げ、再び、ステージに立てたことに感謝の涙を流したのだった。

 それから、鈴木はチームAでは篠田麻里子ポジション、チームKでは秋元才加、宮澤佐江のポジションも覚えていく。7期と11期の橋渡しとして、公演のMCでは後輩に話を振ってまとめ、身長を生かしたダイナミックさと、メリハリのある運動量の多い1公演完全燃焼型の彼女のパフォーマンスは話題を呼ぶようになる。11期としても公演100回目を越え、101回目の4月24日から「シアターを支える3本目の柱になりたい」というキャッチフレーズを付け、まさに劇場を支える2本の柱に並ぶ、公演の要となっていた。そんな中、2011年5月21日、公演の最後に秋元康氏からの手紙が届き、鈴木のチームBへ昇格が発表された。

「7期研究生としてAKBに入り、学業との両立の為に一度研究生を辞退し、再度11期研究生として加入し、いろいろな葛藤の中、学業との両立、本当に大変だったと思います。また、ひとつひとつの公演への姿勢は素晴らしいものがあります。君の頑張りは、舞台監督、劇場スタッフ、現場スタッフから聞いています。よく頑張りましたね。この頑張りがAKBのメンバーに一番大切なことだと思うので、その努力を讃え、鈴木紫帆里を今日5月21日、研究生からチームBに昇格させます。本当におめでとう。秋元康」

 昇格後もこれまで通りの全力パフォーマンスを続けていた彼女。かつて、所属するはずだったチームBに“復帰”したともとらえられるが、ある意味では9期、10期のメンバーを一挙に追い抜かしてしまったのも事実。しかも、9期生は当時、正規メンバー昇格後も、まだ所属チームが決まらないというあいまいな状態だった。そんな彼女たちの思いも考慮しながら、彼女たちも納得できるパフォーマンスを心がけていたのかもしれない。

 かつて出演した『週刊AKB』にも再び出演し、「抜き打ちテスト」企画では、得意な数学なしで18人中3位に入るなど実力を見せた。また、実は幼いころに2年間住んでいたシンガポールでのAKB48の公演にも出演するなど、活動の幅を広げた。だが、そんな中、11月8日、左大腿直筋腱々鞘炎のため、約1か月の間劇場公演を休むことが発表。これまでも時折、足にテーピングを巻いて公演に出ることもあった彼女。リハビリを重ねながら、12月12日、劇場公演に復帰した。

■“キャラ崩し”で見つける「自分らしさ」

 『びみょ~』(ひかりTV)ではコントに挑み、Google+では「ラッパーしほたす」を名乗るなど“キャラ崩し”を決行。優等生だけでない多面性を見せ、前髪も作って心機一転を果たした鈴木。そうして、2012年2月17日に18歳の誕生日を迎え、その二日後の19日に、公演で彼女の生誕祭が行われた。MCではメンバーが鈴木について語り、佐藤亜美菜はこう明かした。

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