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週刊アニメ時評 第19回

「売りスレ」では計測不能!? アニメDVDの売り上げを陰で支えるレンタル市場

urisure.jpg※イメージ画像

 今回は、一部の業界では当たり前のことだが、意外と知られていないパッケージ商品の売り上げに関する話をしよう。

 ここ最近、ネット上でアニメ関連の情報を収集していると、しばしば見かけるのが「覇権アニメ」というワードである。これは「最も売れた新作アニメ」を指すワードであり、「年間覇権」は一年間を通して最も売れたアニメ、「クール覇権」は各クールで最も売れた、そのクールを代表するアニメという感じで使用される。

 もともと、ネット掲示板にある「売りスレ」と呼ばれる「アニメDVDの売り上げデータを収集・分析し、それをネタに雑談をする」ことが趣旨のスレッドから発祥したワードらしく、当初は「天下」「ベスト」などさまざまな類義語が存在していたところ、2010年、テレビアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のネット番組配信中に、アニプレックス広報の高橋祐馬氏が、「このアニメで秋の覇権を握りますよ」と発言したことから現在の「覇権」というワードに統一されたという経緯がある。

 くだんの「売りスレ」では、アマゾンランキングやオリコンチャート、映画の興行収入。また、視聴率や話題性、ネット掲示板のスレッド数など、さまざまな要素を踏まえた分析が行われており、業界関係者も密かにチェックしているとかいないとか。2011年には『IS』のヒロインを元ネタにしたマスコットキャラ「モッピー」が誕生し某漫画でネタにされるなど、現在アニメを語る上で無視することのできない存在となりつつあるのだ。

 そんな非常に優秀なデータ収集力を持つリサーチャーが集う「売りスレ」だが、そこでどうしても集めることのできないデータがあるのはご存じだろうか? それは「レンタル商品の数字」である。

 通常、一般流通に流されるセル商品とTSUTAYA、GEOなどに代表されるレンタルショップに流されるレンタル商品は別物となっており、レンタル商品が各店舗に卸される数は非公開となっている。そのため、現在の「売りスレ」では、全国に数千店舗存在するレンタルショップに卸されるレンタル商品の売り上げ枚数は計上されていないのだ。また、「売りスレ」では、「○○制作のアニメは毎回売り上げ枚数が少ない。資金は回収できているのか」といった会話が飛び出すこともあるのだが、レンタル商品の価格はセル商品の数倍に設定されている。

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