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"ホンモノ"の傭兵・高部正樹が語る!

戦場で味方も殺せる”フレンドリー・ファイア”の恐怖と『重鉄騎』のリアリティ

 今年6月21日にカプコンより発売されたXbox360・Kinect専用ソフト『重鉄騎』は、”ドラマティック戦場体験”と銘打たれている通り、迫力満点な戦場でのバトルが楽しめるアクションゲーム。Xbox360のコントローラーだけでなく、家庭用体感型ゲームシステム「Kinect」を使い、体のジェスチャーを交えながら操作することで、まるでコックピットの中で鉄騎【編註:ゲーム内に登場する、戦闘用二足歩行兵器のこと。戦車がベースになっている】を操縦しているかのような臨場感が味わえる。そんな『重鉄騎』を、YouTubeのカプコンチャンネルにていち早く戦場体験していたのが、実際にアフガニスタンやミャンマーなどで戦場を体験してきた元傭兵の高部正樹氏。いくつもの戦火をくぐり抜けて来た同氏に、改めて『重鉄騎』の魅力について聞いてみた。

takabe.jpgホンモノは眼力が違います。

──高部さんは生の戦場を体験されているわけですが、『重鉄騎』をプレイしてみて、傭兵時代の記憶と重なる部分はありましたか?

高部正樹(以下、) ありましたね。まずなんと言っても、戦場のグラフィックがリアルなんですよ。煙の上り方などの描写はもちろん、戦場ならではの無機質な感じがよく再現されていて、見た瞬間にドキっとしました。映画『ランボー 最後の戦場』を見た時もそうだったんですけど、こんなふうに自分の実体験と重なるような戦場シーンを見ると、戦地で嗅いだ匂いだったり、肌に当たる風の感触だったり、暑さだったり……と、いろんな五感の記憶が蘇ってくるんです。まさかゲームでここまで思い起こされるとは、予想外でした。

──コックピットの中から目の前を横切っていく歩兵が見えたり、随所にリアリティに対するこだわりが感じられますよね。

 僕は歩兵だったので、あれを見ながら「こんな無防備な恰好で戦場にいたんだ。おっかないことしてたなぁ」って思いました(笑)。鉄騎の中にはパイロットの自分だけでなく、通信士1名と装填手2名が搭乗している設定になっているんですが、敵の攻撃を受けてふと横を見ると、装填手が血を流して負傷していたりするんですよ。そういう細かいところもリアリティがあって良かったですね。ただ、実際の戦場では、たとえ最前線でもあんなにガチンコで激しく戦うことってそんなになくて、あったとしても”波”があるんです。戦闘状態が1カ月続いたら、向こう3カ月は休止とか。だから、こんなふうに山場といえる戦闘が続けて体験できるのは、ゲームならではだなぁと。

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