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「AKB48じゃんけん大会」“名勝負数え唄”分析 対戦結果から見えたAKB48の未来

akb_jnkn01.jpg(c)AKS

 「拳で起こす下克上」――9月18日に日本武道館で開催された「AKB48 29thシングル選抜じゃんけん大会」。29thシングル(タイトル未定)の選抜メンバー16人をじゃんけんのみで決定するイベントで、「選抜総選挙」が“涙の祭典”であるのに対し、こちらは“歓喜の祭典”。優勝すれば、年齢、キャリア、実力度外視で、研究生でもセンターポジションに立てる大胆不敵な企画だ。

 今回は、AKB48、SKE48、NMB48、HKT48から総勢85人が参加。代表曲の衣装や奇抜なコスプレなど個性豊かな衣装に身を包み、ステージに見参。それぞれの運命を切り開くべく、グー・チョキ・パーの拳に青春を捧げ、今年も“名勝負数え唄”と表現すべき決死のバトルがぼっ発した。

 だが、彼女たちは我欲のためのみで戦うのではない。応援してくれるファン、支えてくれる家族や仲間に感謝を伝えるべくプライドを懸けて、じゃんけんに挑み、勝利したメンバーが口々に語るのは、負けた者の思いも背負って勝ち残るという決意だ。8作連続ミリオンセールスを記録するグループのセンターをめぐる、人生を懸けた激戦の中から、鮮烈な印象を残した10試合を独自に検証していく。

■対戦カードはこちらから

<1回戦>

○森保まどか vs 佐藤実絵子×
幻惑ピアニスト少女×SKE48最年長のピアノシンガーの11歳差対

 HKT48の中でも、恵まれたスタイルと世界的コンクールで9位に輝いたピアノの腕前を持つ15歳の森保まどか。しかも、中学1年生のころに英検3級を取得した才女でもある。名前にちなみ、「あなたの心を惑わせたい。博多のミステリアスガール」がキャッチフレーズの彼女が、サキュバスを思わせる小悪魔衣装で参戦。あたかもその姿は、格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズのモリガン、あるいは『ときめきトゥナイト』の江藤蘭世すらも彷彿させるたたずまいだ。

 そんな彼女と対峙するのは、SKE48最年長26歳、音楽大学卒業でシンガーソングライター志望の佐藤実絵子。ピアノの腕前も巧みでGoogle+で弾き語りの自作の曲を披露。公演では身長148cmながら、弾けるようにパワフルな踊りを見せる姿はSKE48の精神的支柱の一人と表現して間違いない。昨年は予備選から勝ち上がったものの、12歳差のNMB48・藤田留奈に敗れ今年も予備選を勝ち抜き、「武道館に忘れ物を取りに行く」と宣言。そんな11歳差のピアニスト対決は、森保のパーで一発勝ち。手の大きさ、指の開き具合が重要なピアノのように大きくパーで手を開いたことが勝因なのだろうか。そんな森保は、NMB48のハイテンション娘・篠原栞那に勝利するも、選抜入り一歩手前で、SKE48・上野圭澄に惨敗。だが、森保が世界を惑わす日は、間違いなく来るはずだ。

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