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「麻薬だけはやめられず……」覚せい剤逮捕“超大物”音楽プロデューサー川添象郎の転落人生

 川添容疑者は、その後も音楽の分野にとどまらず、海外ファッションブランドのライセンス開発や店舗プランニング、テレビ番組のプロデュース、海外の有名文化人や大物俳優などのマネジメントやコーディネートなど、多岐にわたって活躍。本業でも08年にプロデュースした青山テルマの「そばにいるね」は、「日本で最も売れたダウンロード・シングル」としてギネス世界記録に認定されている。60年代には当時台頭し始めていた和製ロック、70年代にはニューミュージック、80年代にはテクノポップと、常に時代の最先端の音楽に関わり、老境を迎えた現在もJ‐POPやヒップホップといったジャンルの音楽をプロデュースし大ヒットを飛ばすというのは、特筆に価する。しかし、やめられなかったのが麻薬だった。

「麻薬をやめられないという現象面では、清水健太郎と同じですが、川添容疑者の場合は別の側面もあると思います。というのも、川添容疑者が20代を過ごした60年代後半は世界的に反体制の機運が高まっていた時期で、ロックやドラッグは反体制の思想を象徴するものでもあったわけです。最初にプロデュースしたミュージカルの『ヘアー』も、反体制がテーマでしたからね。時代の最先端を走っていたように見えても、結局はそうした60年代的な価値観から逃れられなかったのではないでしょうか」(同)

 年齢的にも今後の再起は厳しい状況の川添容疑者だが、超大物プロデューサーとしての晩節を汚してしまったといえるだろう。

最終更新:2013/07/11 10:00
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