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女子アナ名鑑 第2回

『めざまし』皆藤愛子×『やじうま』山岸舞彩 絶妙なバランス感覚を武器にする「お天気キャスター論」

otenkiana.jpg左から『あいこ便り』(小学館)、『山岸舞彩 2013カレンダー』(トライエックス)

テレビ不況の昨今、ギャラがかからない女子アナはキー局の頼みの綱。似て非なる彼女たちの魅力を、女子アナウォッチャーが語り尽くす!

 星の数ほど存在するフリーキャスターで、特に放送局への就職経験がない“生え抜き”が、報道番組や情報番組のメインキャスターになることは非常に難しい。しかし、20代の若さでそれを成し遂げ、現在もテレビ業界の第一線で活躍しているのが、『めざましどようび』(フジテレビ系)の皆藤愛子アナと『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の山岸舞彩アナだ。


 皆藤アナと山岸アナは、共にお天気キャスター出身。フジの『めざましテレビ』に端を発した“お天気キャスターのタレント化”が各局に浸透していく黎明期に、皆藤アナは『めざまし』で、山岸アナはテレ朝の『やじうまプラス』で、現在の成功に至る足がかりをつかんでいる。この「タレント化」とは、気象予報士の資格を持たないタレントを番組のお天気コーナーに起用する流れのこと。すでに局アナがタレント化していたこともあり、同傾向は瞬く間にテレビ界を席巻した。ルックス重視のお天気キャスターが次々に粗製濫造されていき、曜日ごとに違うお天気キャスターを出演させる情報番組まで登場する始末。その結果、お天気キャスターが“キャスター”としてテレビに残り続けるのは難しくなった。そんな背景の中で、大きな番組のキャスターに就任した皆藤アナと山岸アナは、やはり抜きん出た存在といえる。

 まず、『めざましテレビ』の4代目お天気キャスターとしてデビューした皆藤愛子は、その愛らしいルックスと純真そうなキャラクターで多くの男性ファンに支持された。彼女が優れていたのは、同番組の前任者である吉田恵や高樹千佳子の清純派路線を踏襲しながら、そこに“萌え”という要素をプラスしたことだろう。すでにタレント化していたお天気キャスターは、気象予報士のような天気の専門家である必要はなく、番組を華やかにするための添え物的なポジションになっていた。つまり、各局番組のお天気コーナーは、かわいらしい女の子たちのショーであったわけだが、そこに彼女の初々しいキャラクターはすっぽりとハマった。元気で、明るく、かわいらしいという彼女の素養は誰にとっても無害であり、『めざまし』での出演歴が長くなるにつれて、女性層の支持も拡大していく。実際、2008年には、幅広いファン層の支持が必要になるオリコンの「好きなお天気キャスターランキング」の総合部門で、女性キャスター初のトップに輝いている。良くも悪くも、個性の強さが求められるテレビ業界にあって、彼女の無害なキャラクターでこれだけの知名度を獲得できたのは、それだけで驚異的なことだといえるだろう。

 一方、山岸舞彩は皆藤アナと異なり、お色気という武器を最大限に利用した。モデル出身という経歴の持ち主であり、お天気キャスター時代も洗練されたルックスとスタイルで注目を浴びている。『やじうま』を卒業後はその他大勢のお天気キャスターと同じく低迷したが、いつの間にか、NHKの『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』のMCに就任。そこで過激なミニスカ衣装でのパンチラを披露してネットや男性誌の話題をさらい、あれよあれよという間に日テレ『NEWS ZERO』のキャスターに収まってしまった。そんな彼女について語られるとき、お色気だけが強調されがちだが、さまざまな局の番組を転々としながら、確実に大きな番組を手にしているのは見逃せない点だ。彼女の最大の魅力が“エロ”であり、かなり露骨で鼻につく部類に入る演出を受けてきたことは間違いない。それでもどこかに清潔感を残しているのが大きな特徴であり、このエロと清潔感のバランスは、男性ファンがメインとなる若手の女性キャスターにとって得難い資質だ。

 それぞれ、キャスター本来の資質とは異なる魅力で成功を収めている皆藤アナと山岸アナ。しかし、今までの魅力は若手という限定された条件だからこそ、成立したものでもある。キャスターとしてある程度のキャリアを手にした彼女たちが、これからどう変わっていくのか、非常に楽しみだ。
(文=百園雷太)

最終更新:2014/06/17 16:38
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