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伝説のCIA捜査官“ジャック・ライアン”新シリーズ始動!『エージェント:ライアン』

JR-02622R.jpgPhoto Credit: Anatoliy Vorobev /(c) MMXIII Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved./2月14日(金)先行公開、2月15日(土)全国公開

 今週取り上げる最新映画は、リブート版『スター・トレック』シリーズのカーク船長役でおなじみ、クリス・パインがCIAエージェントに扮するスパイアクションと、モデル出身の新星マリーヌ・バクトが惜しげもなく裸身をさらす、美しくも切ないフランス製青春ドラマ。若きスターたちのフレッシュな輝きが楽しめる2作品だ(いずれも公開中)。


 『エージェント:ライアン』は、米ベストセラー作家トム・クランシーが手がけた人気連作で、過去に4度映画化された“ジャック・ライアン”シリーズの最新作。表向きはウォール街の投資銀行に勤めるライアン(パイン)は、実は経済テロ阻止を目的とするCIAアナリストとして活動している。ある日、モスクワの投資会社の不審な動きを察知したライアンは、上官ハーパー(ケビン・コスナー)の命令でモスクワへ。スパイ経験ゼロのライアンだが、ハーパーと婚約者キャシー(キーラ・ナイトレイ)に助けられながら、持ち前の情報分析力と行動力で困難なミッションを遂行していく。

 英国が誇る名優ケネス・ブラナーが監督を務め、自らもテロを首謀する悪役として出演。コスナーとともに、重厚な演技で若い主役を巧みにサポートしている。過去の映画化作品では敵とのインテリジェントな攻防が見どころだったが、本作はむしろ『007』や『ミッション:インポッシブル』といった人気スパイシリーズにならってアクションを主眼に置いた印象。とはいえ、敵オフィスに侵入しチームワークでデータを盗み出すシーンなど、スタイリッシュな演出も随所に光る。スパイの訓練を積んでいないライアンが格闘やカーチェイスで活躍しまくるなど、少々ご都合主義的な展開が気になるが、新シリーズ始動という位置づけなので、続編以降でより説得力あるヒーローに成長することを期待つつ見守りたい。

 『17歳』(R18+)は、『スイミング・プール』(2003)のフランソワ・オゾン監督が、少女から大人の女へとうつろう17歳の性を描いた作品。裕福な家庭に育ちパリの名門高校に通う17歳のイザベルは、家族と訪れたリゾート地のビーチで初体験を済ませる。パリに戻り、学校帰りに男から声をかけられたことがきっかけで、不特定多数の男たちを相手に売春を重ねるようになったイザベル。だがある日、ホテルのベッドで初老の常連客と行為の最中、事件が起こる。

 主役を務めたマリーヌ・バクトは、イヴ・サンローランのCMモデルで注目を集めた、凛々しい顔立ちの正当派美女。長編初主演の本作で、ぜい肉のない伸びやかな肢体のフルヌードと大胆なベッドシーンを存分に披露。理由なき売春行為に対するオゾン監督流の問題提起への答えは、観客に委ねられている。『スイミング・プール』にも出演したベテラン女優シャーロット・ランプリングの存在感、美少女との残酷な対比も見逃せない。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『エージェント:ライアン』作品情報
<http://eiga.com/movie/77992/>

『17歳』作品情報
<http://eiga.com/movie/79373/>

最終更新:2014/02/14 21:00
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