日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > こじるりは超一流タレント?
週刊!タレント解体新書 第6回

サッカー日本代表は小島瑠璃子を見習うべき!『水曜日のダウンタウン2時間スペシャル』(7月9日放送)を徹底検証!

 そしてこれは、バラエティ番組の本質でもある。くだらないことや意味のないことをただやればバラエティ番組ができるというわけではない。そうではなく、くだらないことや意味のないことを、大の大人が大勢集まって真剣にやるからこそ、バラエティ番組は見るに堪える馬鹿馬鹿しさを持つことができるのだ。人に言わせれば茶番かもしれない。だが茶番には、良い茶番と悪い茶番が確かにある。『水曜日のダウンタウン』という、現在の地上波の中でも最も誠実にど真ん中のバラエティを目指している番組だからこそ、小島瑠璃子というタレントのバラエティ的な本質が表出したのだといえるだろう。

 小島瑠璃子は自分の手柄を立てることよりも、バラエティの精神に対して忠実に、チームとしての番組の面白さを結果として優先した。彼女はチームメイトを確かに信じていたのだ。日本代表がワールドカップブラジル大会でできなかった、しかし今後も目指すべきサッカーのヒントがここにあるとは言えないだろうか? いいタレントを集めれば勝てるわけではないというのは、サッカーもバラエティも同じなのである。

【検証結果】
 もちろん誰もが、小島瑠璃子になれるわけではないだろう。しかし彼女の振る舞いや、そこから透けて見える生き方から何かを学ぶことはできる。ほかの出演者や番組スタッフ、あるいはマネジャーまで、自分の周囲にいる人たちの能力と努力を尊敬し、人を信じるということ。少なくともそこに関しては彼女の能力が高いというわけではなく、人生において何を優先すべきかという話でしかない。バラエティ番組における小島瑠璃子は、誠実に生きるということの単純な素晴らしさを、我々視聴者に日々教えてくれているのだ。
(文=相沢直)

●あいざわ・すなお
1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。
Twitterアカウントは @aizawaaa

最終更新:2014/07/30 13:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

山崎製パンで特大スキャンダル

今週の注目記事・1「『売上1兆円超』『山崎製パ...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真