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中台両軍の退役兵士がタッグ! 英雄兵士も籠絡した「台湾史上最大規模のスパイ事件」日本も術中に……!?

chinaspy.jpg人民解放軍元少将・鎮小江を中心とした人物相関図(台湾紙「自由時報」より)

 中国諜報機関による海外でのスパイ活動が、またひとつ明るみとなった。

 6月22日、台北地方検察は、すでに逮捕起訴されている中国籍で人民解放軍の元少将・鎮小江と共謀し、台湾の軍事機密を中国にもたらしたとされる台湾空軍元尉官・劉其儒を国家安全法違反の罪で起訴した。劉は現在も中国国内にとどまっているとされ、所在不明のままの起訴となった。


 昨年末以来、すでに6人が逮捕起訴された「台湾史上最大規模のスパイ事件」で、情報提供者のリクルート役だったとみられている劉は、鎮の指示の下、元尉官という立場を利用して複数の台湾の現役・退役士官に接触。金品の贈与や顎足付きの旅行などによって籠絡し、台湾軍の機密情報を取得し、中国側に流したとされる。

 鎮と劉が籠絡した情報提供者の中には、1990年に中国の戦闘機に迎撃される危険を冒しながら、本土の軍事拠点を偵察した英雄的存在や、退役後、中国にほど近い金門県の県知事選に出馬した人物も含まれており、台湾に根深く張り巡らされた中国によるスパイ活動の実態に、台湾では衝撃が走った。

 台湾海峡を挟んで対峙する中台両軍の退役兵士が、手を結んだこの事件。鎮は人民解放軍を退役した後、福建省厦門市の機関で公職に務め、台湾と取引のある中国人ビジネスマンや台湾軍の退役兵士らと蜜に接触していたという。一方の劉は、2005年に退役した後、中国に渡ってビジネスを展開しており、二人の接点はその辺りにありそうだ。

「中国は、日本に対しても同様の手口でスパイ活動を行っている」と話すのは、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏だ。

「人民解放軍と自衛官の尉官レベルの交流は、日本財団などを通じて盛んに行われているし、中国の情報機関が、大手商社の中国駐在員にビジネス上の利益供与と引き換えに、退職自衛官を紹介させるということもやっています。中国にとって日本は台湾と同じ仮想敵国。同様、もしくはそれ以上のスパイ活動が行われていると考えてしかるべき」

 安保法制の前に、防諜体制の見直しが重要!?

最終更新:2015/06/27 18:00
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