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義兄に頼んで自力で人工授精…レズビアンカップルの“妊活”奮闘記が描く社会の壁と家族の意味 

〈病院からの取り寄せで3千バーツかかります。アメリカとデンマークからの取り寄せは時間がかかります〉

 そのうえで、人工授精は以下のような相場だという。 

〈人工授精自体は2万5千バーツ〜3万バーツかかります。これは当日の費用でその前後の検査・診察費は含まれておりません〉(2015年8月現在のレート、1バーツ約3.5円)

 ふたりはタイでの出産を決意するのだが、ちょうどタイは大洪水に見舞われたため、渡航を断念。そんなときに藤間氏の姉から、〈ウチの旦那の精子を使ってみたら〉という申し出を受け、2人は自分たちの手で人工受精を行うことを決意する。義兄に射精をしてもらって、すぐにそれを藤間氏の膣に注射器で“射精”するのだ。

 ここで重要なのが、排卵日に義兄から確実に精子をもらうことができるか、そのスケジュール調整であった。異性カップルならば、〈排卵予定日の1週間前ごろから、何度かセックスをすれば妊娠する確率は高い〉が、藤間氏の場合は月1回の排卵日をピンポイントで狙わねばならない。

〈その日に合わせて精子を用意していただくのは、想像以上に大変でした〉〈仕事のスケジュールを調節してまで精子を提供してくれた義兄や、協力してくれた姉には本当に感謝の気持ちでいっぱい〉と、のちに振り返っている。

 いざ排卵日、ふたりはシャーレ片手に姉宅へおもむくと、姉夫婦は風呂場で精液を採取してくれたという。
そして受け取るやいなや、寝室を貸してもらい、いざ“射精”! となるわけだが、“射精”の詳細を藤間氏はこのように解説する。

1.注射器に精液をセット
2.指・注射器・性器周辺にアダルトショップで購入したローションを塗って
3.安全に気を使いながら指と注射器を膣に挿入
4.なるべく奥のほうに注入!

 あとは生理予定日の2週間後に妊娠検査薬を使い、反応を待つだけなのだが、〈毎日毎日検査しても、妊娠を示すラインが出てくることはなく〉、1回目の授精の結果は失意を生むにいたった。

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