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刃牙から刃牙へ──! 渋谷莉孔×平直行、緊急対談で継承された“ヤバすぎる”必殺技とは!?

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 あとは「意識の入れ替えのフェイント」も覚えたほうがいいかな。チャンバラで例えると、大人の剣豪と、刀を持った子供が向き合ったとする。普通に考えたら子供に勝ち目なんかないわけだ。実際、腕もなく駆け引きもできない子供は、刀を頭上に振りかざしたまんま、「うわぁぁぁぁ」と叫びながらまっすぐ相手に向かって突っ込んで行くんだけど、次の瞬間、子供は小石に蹴つまずいてしまう。と、大人の剣豪は一瞬ハッとなり、その隙に、前のめりに倒れた子供の刀でバッサリ斬られてしまう……という話。今のは不測の事態によって斬られてしまった! って話だけど、これを戦いのいろんな場面で自覚的にやれたら強いですよ。意識を抜いて、すぐ入れると当たるんです。

渋谷 もっと詳しく教えてください。

 1…わざと力を入れる、2…スッと力を抜く、3…再び力を入れる。この2と3の間隔を意識的に素早く行うわけ。相手をつかむとき、相手を投げるとき、相手を殴るとき、相手から逃げるとき……全部に使えますよ。「ON、OFF、ON」の入れ替えの速度を鍛えるんです。「行くぞーーーーーーーーーーーーやめた…やっぱ行くっ!」って感じ。

渋谷 そういえば、寝技をブリッジで返すときに、自分もそれに近いことをやってますね。「行って、やめて、また行く」と、みんな引っかかる。「パワーあるね」って褒められるけど、そうじゃなく、実は相手が引っかかってるだけなんですよ。「力を入れて、抜いて、また入れる」と、ひっくり返せるんです。

 一流の格闘家はみんなその呼吸を体得してるけど、無意識にやってる人も多い。意識的に2と3の入れ替えを素早く行えば、もっと強烈な武器になりますよ。

渋谷 でも同じ相手に何度もやると、通じなくなりませんか?

 通じる、通じる。ちょっと立ち位置を変えたりするだけで、目の前の映像が変わるから、相手はついてこれなくなりますよ。ちなみに「押して、やめて、また押す」ってのは、恋愛にも使えるテクニックです(笑)。

――ありがとうございます(笑)。ではそろそろ、次の質問にいきましょうか。

渋谷 僕はレスリングのときの手の力が弱く、すぐにクラッチを切られたり伸ばされたりします。何がいけないんでしょう?

 腕の力に頼りすぎるからいけないんじゃないかな。「骨格レベル」で体を動かすことを意識するといいです。腕だったら、ここ(肩甲骨と胸)から動かすイメージ。腕の力だけに頼ると、疲れる割に、強くないんですよ。

渋谷 なるほど。あと、寝技のエスケープを自分は得意とするほうなんですが、体の大きなパーツではなく、手足の先などを押さえられたときだけは、なかなか逃げられません。何か解決策はありますかね?

 それも答えはたぶん一緒で、腕の力で逃げようとするとダメ。日頃のトレーニング方法からして間違ってる可能性があります。ちょっと見てごらん(と言ってiPadで骨格解剖図を見せながら解説)。みんなは筋肉で考えるけど、柔(やわら)は骨で考える。骨がちゃんと動けば筋肉が動く。みんなは腕を1本と思って鍛えがちだけど、中はこうなっている。ここには2本の骨があるんですよ。その2本とも使うイメージで体を動かす。手首や指も、中の骨を全部動かします(と言って自ら実演)。

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渋谷 おおおっ! めっちゃ細かく動いてますね。

 これが「柔の手」なんです。簡単にはできないけど、これができるようになれば、すごいパワーが出ますよ。

渋谷 手首には筋肉はないんですか?

 ないんだよ。だから、指立て伏せも指を意識すると効果が薄くなる。指の力は、前腕の筋肉から繋がる腱の力で成り立ってます。木登りをすると、そういう体の使い方を強化できるんだけどね。猿ってトレーニングをしなくても、すごい力があるでしょう?

渋谷 猿って、とんでもない握力があるって聞きますね。

 しかも猿って骨が動くから、押さえ込んでも押さえ切れない。捕まえられないんですよ。人間も一緒。筋肉ではなく、骨を動かすイメージで動くと強くなれます。そういう体にしようと思ったのが、昔の人。明治維新前、ちょんまげの時代の人間だから、できたことなんですけどね。3歳や5歳になったら農家の子供は裸足で凸凹道を歩きながら川に水を汲みに行き、武家の子供は殺人の練習を始める。15歳で戦場に行かなくちゃならなかったわけですから。当時の体づかいをマスターすれば、僕の技ができるようになる。こういうのができる若い日本人が今、海外に行ったら人気出るよ。僕は年寄りだから行かないけど(笑)。

――さきほどおっしゃった「骨格レベルで体を動かす」という動作を、もう少しわかりやすく解説してもらえますか。

 じゃあ、いくつか実演しますね。まずこうやって立って、両脇を絞ります。脇を絞ったら、今度は肩甲骨を寄せます。そうすると肩が上がるでしょう? それを落とす。これだけでOK。空手の構えですよね。ここから突く運動をするといい。脇が締まってるからケガもしづらいし、骨格が奥から動くので骨の周りの筋肉も動いて、威力が増すんですよ。

渋谷 (黙ったまま凝視)

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 次に、片足を上げてみて、体のバランスを取りながら、その上げた足と両腕を自由自在に動かしてみる。野球だってそうだけど、両足が地面に着いたまんまだと遠くへボールが飛んでいかないでしょう。でもこうやって1本が安定して、その他の3つがバランス良く動けば、人間のパフォーマンスは最大限に出せるんです。

渋谷 たまに僕、片足立ちでパンチを打つ練習をして笑われるんですけど、あれって理にかなってたんですね。

 うん、その練習は非常に有効。片足だと骨盤が動くから、強いパンチを打てる。筋トレするよりずっといいよ。

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