日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 自己肯定感高い中国人マンガ、中の人

「考え方の違いが自分たちを救うかもしれない」“自己肯定感高い中国人マンガ”が生まれた理由

 近頃Twitterでたびたびバズっている特徴的なマンガがある。白いウサギが中国や台湾の人々の流行や発言を紹介し、「楽しく生きよう!」と語るマンガだ。

 4万リツイートされたこのツイートを、タイムライン上で見たことがある人も少なくないのではないだろうか。描いているのは、イラストレーターのよねはらうさこさん。中国・台湾カルチャーに明るく、そうした「異文化」を紹介することを旨として活動している。よねはらさんはなぜTwitterでこうした発信をする道を選んだのだろうか?

――中国、台湾カルチャーを紹介するマンガをTwitterにアップするようになったきっかけを教えて下さい。

よねはら 元からライター兼イラストレーターとして活動していたんです。今みたいな形でTwitterにマンガをあげるようになったのは、2018年頃からですね。それ以前は、カルチャー紹介というよりは、友人との旅行をレポマンガにしているくらいでした。そこから、iPad proを手に入れて「もっとマンガを描きたい!」と思ったのがきっかけですね。

――なるほど、iPad ProとApple Pencilで作業がはかどるようになったというイラストレーターやマンガ家の話は耳にします。やはり便利なんですか?

よねはら iPad Pro、最高ですよ~! 絵を描くストレスが全然なくて、超おすすめです! ……ちょっとiPadの宣伝みたいですね(笑)。気軽に描いてすぐアップできるので、マンガを描くにあたって、新鮮な気持ちやスピード感を大事にするようになりました。

――Twitterマンガのスピード感ってありますよね。いわゆる「プロのマンガ家」を目指していた時期はあったのでしょうか?

よねはら 私はすごく絵がうまいわけでもないですし、「プロを目指すぞ!」みたいなテンションではなくて、「伝えるツール」としてイラストやマンガがあったというか。文章や映像が得意だったらそっちに行っていたでしょうし、私の中で最適なツールがマンガだったんです。

――そして、中国や台湾についてのマンガが拡散されるようになったと。では、よねはらさんがアジア圏のカルチャーと深く接するようになったのは、いつからなのでしょうか?

よねはら もともと小さい頃から、父の仕事の関係で、外国の方と触れ合うことが多かったんです。海外に行く機会も多かったし、父の友人の外国人が日本に遊びに来ることもあって。だから、自然と自分の日常の中に「外国の人」がいる環境だったんですね。

――なるほど。

よねはら そんな中で、父の中国関係の仕事が増えていき、母も元から中国、台湾カルチャーが好きだったこともあり、一緒に中国語教室に通っていくうちに、また友達が増えて……という感じですね。友達ができると語学力って向上するじゃないですか。そうやってどんどん中国の人や文化に触れるようになると、近い国なのに考え方が全然違うことが面白くて、「この違いをシェアしたい!」と思うようになりました。

――それは、よねはらさんのマンガにも現れていますよね。

よねはら 自分たち日本人が持っていない、「中国の良い部分」を皆にも知ってほしかったし、「違う」からこそ、素敵な影響を受けることができると思ったんです。私は東京出身なんですが、特に都心部だったということもあってか、あまり地域性を感じられたことがなくて。「なんでもあるけどなんにもない」というか。

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