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週刊誌スクープ大賞

ジャニーズの威光ここに極まりけり! 渋谷に80億円の「ジャニーズ城」建設で加速する世代交代

 テニスの伊達公子が、恵比寿に出したパン店が評判だという。フライデーによれば、恵比寿東口から歩いて約5分のところにある、ドイツパンが売りの「FRAU KRUMM(フラウ クルム)」という名前の店だ。

 クルム夫人というわけだが、この店をオープンしてわずか2カ月後、ドイツ人でレーサーの夫・クルム氏とは離婚している。

 味はどうか? 香ばしくてパリパリの「ラウゲンクロワッサン」(300円)、ケシの実を巻いた甘い「モーンシュネッケン」(220円)など「実に美味」(フライデー)だという。店内で食べることもできるそうだ。一度行ってみようかな。

 利用者が「本音」で評価する日本最大級のグルメサイト「食べログ」だが、今、その仕組みの根幹をなす「点数」の信憑性が揺れていると文春が報じている。

 ヘタをすると、これまで培ってきた評判が一気に下落しかねない「正念場」を迎えているようだ。

 2011年度から14年度まで、食べログで「ベストレストラン」という評価を連続受賞した大阪の焼肉の名店「京松蘭」のオーナー福本大佑氏がこう語る。

「私の店は食べログさんからは最高で『4.2』の高い評価をいただいたこともあります。ですが、2年前に店舗を移転する際、『3.98』あった点数が、ある日突然『3.66』まで下がったんです。その時には店の売り上げが1カ月で約2割落ちました」

 食べログに2,000件以上の投稿実績がある人気レヴュアーA氏も、こう語る。

「9月6日に行われた食べログの点数評価のアルゴリズムのチューニングで、実際のレビューや点数が高評価にもかかわらず一気に点数が下がった店が続出したんです。たとえば、関西地方の『X』という店では、レビュー件数28件のうち5点満点2件を含めた20件以上が3点以上で、3点以下は1件だったのに、『3.50』から『2.97』に急降下しています』

 9月6日のチューニングの際には、都内や京都で飲食店「ウルトラチョップ」を経営する高岳史典氏が自店の点数がいきなり3.0にリセットされ、担当者から「食べログのネット予約を使ってもらわないと検索の優先順位を落とします」と告げられたことをツイートしたところ、ネットなどで大騒ぎになった。

 投稿数1,500件以上の人気レヴュアーB氏が、食べログの評価についてこう説明している。

「食べログの評価は5点満点で『3.0』が標準店、『3.5』以上が“間違いのない店”とされています。それだけに『3.5』以上の店は全体の約4%しかありません」

 B氏によれば、「X」と同じような下がり方をした店はほかにもあるという。

「神奈川県内の地元密着型の飲食店『Z』ではレビュー件数13件のうち、3点以下が1件もありませんでした。投稿数2,000件以上のヘビーレビュアーらが4点と高得点をつけていた。それなのに、3点以上から『2.99』に下がってしまったのです」

「Z」を訪ねると、店主は「迷惑な話ですよね」と憤りを隠せなかったという。

 同様のケースは少なくないが、取材を申し込んでも、「食べログの影響が大きいから」と、取材を拒否する店があったそうだ。

 投資家でブロガーの山本一郎氏は、さらにこう解説する。

「もともと食べログには、有料契約店と無料契約店の二種類があります。有料の場合は、利用者が普通に検索した場合に目にする『標準』というリストで、上位に優先表示される仕組みになっているのです。さらに、この10月からは有料契約店舗も新しい料金体系になっています。従来は月額1万円からの固定金額だったものに『従量制』が加わったのです。これは食べログのシステムを通して利用者がネット上で予約した場合、ディナーであれば1人当たり200円のインセンティブが食べログ側に支払われるというものです。この従量制の『ネット予約』を食べログと契約し、ちゃんと予約在庫がある店が上位表示されると内部文書に明記されています」

 この背景には、競合媒体とのシェア争いがあるという。

「食べログの内部文書によると、現在、食べログは競合媒体である『Hot Pepper』『ぐるなび』と比較して、サイト訪問者数ではナンバーワンに立っています。にもかかわらず、ネットでの予約人数、ARPU(平均客単価)、売り上げのすべてにおいて最下位なのです。そのためネット予約強化と予約によってインセンティブが得られる従量課金商品の立ち上げが必須だと書かれています。食べログは否定しますが、営業を委託されている代理店からこんな話を聞いたことがあります。営業するにあたって、店舗の評価に対する権限が代理店に与えられていて、営業トークで『契約していただかないと(点数が)上がりませんよ』などと話すこともあるそうなんです」(山本氏)

 さらに、ある食べログ関係者は声を潜めてこう語ったという。

「今回の件がここまでネットで炎上するとは思っていませんでした。ですが本音を言うと、無料掲載店舗や予約機能の契約のない店舗はメリットがないので、掲載はしたくないんです。将来的には、無料契約店舗などは掲載しない方向になるのではないでしょうか」

 こうした数々の疑問について食べログを運営する「カカクコム」に聞くと、「個別の飲食店様の点数変動に関しましては、コメントを控えさせていただきます」とした上で、こう回答したそうだ。

「広告サービスのご利用の有無によって、食べログの点数に影響が生じることはございません」

 福本氏がこう嘆く。

「これまで食べログは、正当に店を評価する従来にない口コミサイトと思っていました。ですが、2年前ぐらいから営業電話が増え、店舗の評価も曖昧なものになってきたように感じます。今回の騒動で失望し、いただいた賞状もすべて捨てました。食べログの影響力はダントツで、飲食店にとっては“避けては通れない道”です。だからこそ、点数については、『独自のアルゴリズムで算出』ではなく、きちんとした情報開示をしてほしいです」

 文春は「今こそ利用者ファーストが求められる」と結んでいるが、当然である。

 IT企業は情報開示しないところが多いが、食べログなどの評価サイトの弱みは、利用者が「その店の評価に疑問を抱いた」時点で、そこへは行かなくなるからである。

 食べログはこのままいくと、誰も訪ねてこない店になりかねない。

 多くのこうしたサイトがあり、いろいろ見てから自分なりの評価基準を持ち、失敗のない店選びをしようではないか。

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