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最年少球団社長は、横浜DeNAベイスターズの何を変えたか? 池田純『空気のつくり方』

「あのベイスターズが、よもやここまで変わるとは……」

 最下位がもはや“定位置”と化していたかつての弱小ぶりをつぶさに見てきた野球ファンなら、今季、悲願のクライマックスシリーズ(CS)初進出を果たした横浜DeNAベイスターズの躍進には、誰もがそんな感想を抱いていることだろう。

 何しろ、本拠地・横浜スタジアム(以下、ハマスタ)の今季の観客動員は、マシンガン打線&大魔神を擁して日本一にも輝いた1998年さえをも凌駕する過去最多の約194万人。5位のカープにすら11.5ゲームもの大差をつけられて、ぶっちぎりの最下位に沈んだ“身売り”直前の11年シーズンが、12球団ワーストの約110万人だったことを思えば、まさに「超」がつくほどの驚異的なV字回復だと言っていい。

 そうしたベイスターズの“再生”までの道のりを、経営者の立場から詳細に語ってくれているのが、現役最年少の球団社長でもある池田純氏の手による本書『空気のつくり方』(幻冬舎)。35歳という若さで、巨額の赤字を垂れながす弱小球団の舵とり役を託された氏が、どのようにしてチームの「空気」を変えてきたかが、豊富な具体例&数字とともにうかがい知れる、野球ファン必読の1冊だ。

「経営は私が必ず再建してみせる。ファンと観客動員数を増やして全試合満員にし、必ず健全経営(黒字化)を実現してみせる。だから、選手みんなには、そのファンのために必ず結果を出せるようなチームになってもらいたい」

 球団初年度となった12年の船出は、キャンプイン前日のホテルで社長自らがした、そんな“決意表明”にも、選手たちのあいだから冷ややかな声が「実際に漏れ聞こえた」というほど前途多難。その時点では、“新生”ベイスターズが、たったの5年でここまで見違える球団になるなどとは、現場レベルでさえ露ほども思っていなかったに違いない。

 だが──。11年時点で24億円もあった赤字は、この5年で3億円へと大幅に圧縮され、昨季オフには「不可能」とまで言われたハマスタのTOBも実現。「コントロール可能な領域に徹底的に力を注ぐ」という信念のもとで次々に打ちだされる施策によって、今年度中には早くも当初の目標である「黒字化」をも達成する見込みだというのだから、その手腕たるや卓絶の一語。

 ハマスタのTOBに際して掲げられた「横浜に根づき、横浜と共に歩む」というメッセージが、いかに横浜という街に浸透してきたかは、たった5,000人しかいなかったファンクラブ会員が、7万5,000人を超えるまでに膨れあがっていることからも、容易に想像がつくはずだ。


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