
『エヴァ』他抑え伊藤智彦監督の21年BEST1は『少女☆歌劇レヴュースタァライト』!
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映画『劇場版ソードアート・オンライン~オーディナル・スケール~』『HELLO WORLD』やテレビアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』など数々の作品を手掛けた伊藤智彦監督とともに、その年のアニメ業界を振り返るインタビュー企画。末広がりの8年目となる今年は、昨年に引き続き日刊サイゾーでお送りします。
ーー伊藤さん、2021年もお疲れ様でした。早速今年のアニメ業界を振り返ってみたいのですが、まずは興行収入100億円突破と今年最大のヒット映画となった『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(以下シンエヴァ)についてです。伊藤さんは影響を受けた作品としてテレビシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』を挙げていますが、シンエヴァについてはどんな感想を持ちましたか。
(以下伊藤):確かに終わった感じはすごくするのですが、振り返ると約20年前に公開された旧劇場版で終わってたんだと改めて思いました。今回の新劇場版のように、懇切丁寧に終わってほしかった人は実際にはどのくらいいたんだろうかと。ゲンドウがモノローグで「一人が好きだった」などと語っていて、「こういうことが聞きたいわけではないのだよな」という思いになってしまいましたね。とは言いつつも「こう終わらすしかないよね」と感じながら、2時間30分の上映を背筋を伸ばして見ていました。
よかった点ですが、まず、ちゃんと終わったこと。あとは、前半の第3村が重要だと思いました。この部分を長いと言う人もいるようですが、あそこは必要だったと思います。「鬱病患者のカウンセリング」との話も庵野(秀明)監督から出ていましたけれど、それをAパートでずっとやるんだなと見ていました。
ーー昨年のこの企画で『鬼滅の刃』について取り上げた際、伊藤さんは現代の作品には、わかりやすさが大事だと語っていました。エヴァといえば難解さが一種の売りの作品でしたが、令和の今、エヴァにも「わかりやすさ」が求められたのでしょうか。
伊藤:NHK『プロフェッショナル』で、庵野監督自身が、昔のように「これでわかって」というやり方は受け入れられないと話をしていたので、シンエヴァのわかりやすさは自覚的だったと思います。20数年前にヘンテコなものを見てきたので、そういうものを期待していた面はあったのですが、20数年前に今回のような終わらせ方をしていたらエヴァはここまで広がらなかったでしょうし、いろいろ考えてしまいますね。
ーー庵野監督に密着したNHKのドキュメンタリー番組も話題になりました。庵野監督がNHKのディレクターに指導をし、ドキュメンタリーの映像がどんどん庵野節になっていくのは面白かったです。
伊藤:庵野監督は「カラー」の社長でもあり、プロデューサーでもある。だからNHKのスタッフに“撮らせて”いますよね。ドキュメンタリーの感想を含めて、みんな手のひらで踊らされている感じがしました。
ドキュメンタリーの最後の庵野監督がiPhoneを持って走るシーンもちょっとわざとらしかったですね(笑)。庵野秀明を碇シンジに投影しようとし過ぎている。実際はシンジくんだけではない。庵野監督は歳をとってゲンドウにも近くなり、ミサトさんでもあるわけですよ。マリに関しては、これをいうとカラーさんには「違いますよ」と言われそうですけれど、そもそも庵野監督発信のキャラクターでないゆえになんらかの媒介だったりするわけじゃないですか。
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