行き当たりばったりだけど面白い!『学園ハンサム』馬場園祐樹PDインタビュー 今秋No.1のアゴとハンサムを見逃すな!!
―― 市場的にもっと間口が広いのではないか、やれるんじゃないかと。
馬場園 そうです。僕らは申し訳ないぐらい行き当たりばったりで、ここに至るまでも全く計画的に考えていたわけではないんです。やってみたら売れたので、じゃまたやってみよう、ぐらい。ただそこで、『学園ハンサム』がゲームからOVAになるとき、話題になったじゃないですか。
―― どんなアニメにするつもりなんだ!? みたいな大きな反響がありました。
馬場園 ただOVAの2本目を出すとなっても、1本目ほどは驚いてくれないだろうと思ったんです。毎回何か新しいことをやらないと売れない、『学園ハンサム』は毎回“驚き”とセットで売り出さなくてはいけないと――そこで“TVアニメ”であれば皆驚くだろうと考えたんです。そこからTV局さんにお問い合わせしたり、12話分作ることを考えて、そこでようやく、大変だ、TVアニメってすごくお金がかかるぞとわかりまして(笑)。
―― 視聴者窓口からTOKYO MXさんに聞いてみて驚かれた(笑)。
馬場園 そうそう(笑)。制作して、放送まで持っていくのは大変であると。ではクラウドファンディングしかないとなったわけです。そこでお金が集まらなかったらOVA第2弾にしようと――クラウドファンディングを企画してみて、目標金額に届かなかったというのは本来厳しい状況ですが、『学園ハンサム』ならそれはそれで笑い話になりますから(笑)。
―― いっそ盛大にコケたほうがおいしかったかもしれませんね(笑)。
馬場園 僕らとしても「1,000円しか集まらなかったとか、そのほうが面白いよね」という感覚でした。どっちに転んでもプラスに、ギャグに昇華できるだろうと。クラウドファンディングって、最近よく聞く単語ですけど、意外と実施に踏み切るプロジェクトが少ないのは、目標金額に届かなかった場合、ダメージが大きいからだと思うんです。作る前からお金を払ってくれるファンの数やその金額がわかってしまう。これでは製作委員会にだって、入ろうという企業さんも悩んでしまいますよね。その点、うちの場合は幸か不幸か、製作委員会はなく、うちだけでやっていますから、好きなようにやれるわけです。ところがクラウドファンディングに踏み切ったところ、予想外にファンの方が喜んでくれて。
―― 目標金額の346%。すごい数字ですよね。
馬場園 ……正直コケるだろう、と思っていたのであまりTV放送に向けた用意を進めていなかったんです。「もしかしたら、やるかも」というレベルでしかお話ししてなかったので、放送局さんもあまり本腰入れられてなかったというか。そもそも成功したら10月からTVアニメ放送するというクラウドファンディングを、放送3カ月前から始めたわけですからね。
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