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週刊誌スクープ大賞

芸能界のドン・周防郁雄氏は控えめな男!? 気鋭のノンフィクション作家も、レコ大買収騒動には迫れず……

 先週のニューズウィーク日本版には「トランプ大統領は独裁者になるのか」という記事がある。

 同誌のワシントン支局長は、もしトランプが大統領になったとしても(あくまで仮定としてだが)、トランプはヒトラーでもなければファシストでもない。独裁者にはなれないと断じている。

「実際には、トランプ大統領の時代はごく地味になるだろう。(中略)トランプは自分の能力と男らしさに自信を持っている。とはいえ、三権分立のアメリカの政治制度には太刀打ちできない。(中略)大統領は本質的に立場が弱く、他の人に自分の望むことをさせるには、説得の力を使うしかない」

 内田樹氏は『街場のアメリカ論』の中で、アメリカの有権者は表面的なポピュラリティに惑わされて適正を欠いた統治者を選んでしまう彼ら自身の「愚かさ」を勘定に入れて、統治システムを構築していると記している。

「いかにして賢明で有徳な政治家に統治を託すかではなく、いかにして愚鈍で無能な統治者が社会にもたらすネガティヴな効果を最小化するかに焦点化されているのです。そのために配慮されるのは、まず、『権力の集中』を制度的に許さないことです」(『街場』より)

 米大統領より、日本の首相のほうがはるかに大きな権限を持っていることは、安倍が日銀に介入したり、安保法制を強行採決したことでもわかる。

 劣化した国を「偉大なアメリカを取り戻そう」というだけで大統領の座を得たトランプは、同じようなスローガンを掲げて就任したロナルド・レーガンを思い起こさせる。

 好戦的だと思われたレーガンは、ソ連と過去最大規模の軍縮協定を結んだし、ベイルートで米海兵隊兵舎が爆破されても反撃せず、撤退させた。

 だがトランプも、批判者を認める柔軟なイデオロギー、交渉力、コミュニケーション力といったよい点を備えているが、「しかし、欠点がそれらを台無しにしてしまう。他宗教へのかたくなな態度、メキシコ人への侮辱、傲慢極まりない姿勢などだ。

 トランプが大統領になっても、強烈な個性と弱いものいじめだけで記憶され、取るに足りない存在として歴史の教科書に名を残すだけだろう」と書いているが、トランプ大統領が現実になる前に書かれた文章だとしても、楽観的すぎると思う。

 どうせ、失うものなど何もない。既成の政治家は、われわれ貧しい者には目を向けず声を聞いてもくれない。それを聞こうとしたフリをして見せたのが、不動産で巨万の富を築き、弱者のことなど考えたことなどなかったトランプだったところに、アメリカの底知れぬ悲劇がある。

 アメリカの背中を追い、アメリカの物真似しかしてこなかった日本は、宗主国の迷走をただ黙って眺めるだけである。そうしてアメリカ、日本、世界の崩壊は早まっていくのだろう。

 ということで、月曜発売の現代とポストを見てみよう。ポストはトランプ大統領で本当に良かったと、大マジメに話す人たちの声に耳を傾けてみたと、編集部はそうは思わないが……という姿勢を表に出している。

 その上で、安倍首相とトランプはレーガンと中曽根の「ロン-ヤス」関係を超える、「ドン-シン」関係を築くのではと見ている人がいるとしている。

 私はこれにロシアのプーチン大統領を加えて、「ドン-プー-シン」となるのではないかと思うのだが。

 トランプがいう「在日米軍撤退」ならば、日本は自主独立のチャンスである。アメリカに守られ頼って生きる時代、つまり戦後が終わることになるといわせているが、私は違う意味で「自主独立」の最後のチャンスではないかと思っている。

 だが、今のアメリカのポチ・安倍では、そんなことを考えられはしない。

 トランプは中間層や低所得者層への大幅減税や法人税の大幅引き下げを公約しているし、奨学金がないと学校に通えない状態を改めると言っているから、トランプノミクスが日本の株を押し上げ、強いドルを目指すから円安になり、来年春には株価2万円台に回復すると、ノー天気な話を取り上げている。

 この特集の中で頷けるのは、トランプには暗殺の危険があるということである。

 それでなくても東と西海岸では、トランプに反対する大規模なデモが起こっている。イスラム系の住民を追い出すようなことが実行されれば、ISだけではなく、世界中の過激派を敵に回すことになる。命は、いくつあっても足りないはずだ。

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