声優が豪華なだけじゃない!『スター・ウォーズ』並みの重厚さとお得感満載な日本風米国産アニメ『RWBY』レビュー!!
魔物を退治する専門家“ハンター”を育成するための学校、ビーコン・アカデミーに入学した15歳の少女ルビーを主人公に、彼女の友人やライバルたち共に学園生活と戦場とを往来していくアメリカのアニメーション映画、それが『RWBY』である。
これだけなら、どこか『ハリー・ポッター』シリーズを彷彿させるような魔法学園ものと捉えられるだけかもしれないが、本作のユニークな点は、日本のアニメーションに多大な影響を受けたアメリカの若手クリエーターたちによって、日本アニメのテイストで作られていることである。
制作は、米クリエイティブ・スタジオ“Rooster Teeth”。ここの主要スタッフには日本アニメ愛好家が多数在籍しており、また最近のアメリカのアニメーション映画は3DCGで作られることが主になってきているが、このスタジオでは3DCGセルルック仕様、即ち日本のセル・アニメにならったタッチをCGで描出すべく腐心し続けている。
『RWBY』もその1本で、そのキャラクターを見ていただければ一目瞭然。特に女性キャラの数々は元気印のヒロインをはじめ、プライドの高いお嬢様、クール・ビューティなどなど、ことごとく日本の萌えキャラの韻を踏んでいるのは微笑ましい限りで、一方で男キャラもイケメン多数(もっとも、どこかマッチョな感じを漂わせたものが多いのはアメリカ的か?)。
題材的にも魔法バトル少女ものは日本のアニメのお家芸であり、そういった情緒にアメリカ的資質を加味させながら、一種独特の雰囲気の面白さを保持したものになり得ている。
もっとも、本作はもともとYou Tubeなどweb配信されている短編シリーズを、現在までに3本の劇場用映画としてまとめあげたものであり、作画、つまり3DCGセルルックの技術に関しては、我が国のものと比べてかなり見劣りするものがあり、さすがに日本語吹き替え版による第 1作『VOLUME1』を銀幕で鑑賞したときは、早見沙織や日笠陽子などの人気実力派声優陣の声に画が負けているように感じられたものだ。
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