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日刊サイゾー トップ > その他  > “Project Itoh”最終作?『虐殺器官』レビュー
【おたぽる】

【劇場アニメレビュー】“Project Itoh”最終作がようやく公開へ! ドライ&クールなアクションとキャストの熱演でシリーズの最高傑作に!?『虐殺器官』

 原作に即した本作独自の用語も多々出てくるが、それ以上に「アマゾン」「マクドナルド」など現実の単語の数々が、痛切に響くのもいい。

 ラストへ至る展開に関しては、日本でも公開されたばかりのオリバー・ストーン監督の『スノーデン』からみなぎる反体制的反骨の姿勢ともどこかかぶさるものがあった。

 原作との差異をチェックすることも含めて、本作は結果として“Project Itoh”3作品の中で意外にも伊藤計劃の世界に触れる入門編として一番適した作品に仕上がっているのが、やはり驚きであった。

 個人的嗜好としては『ハーモニー』のほうがお気に入りではあったが、巷で伊藤作品に抱きがちな難解なイメージを払拭させてくれるのは断然こちらのほうだろうし、少なくとも本作を見た後は、原作既読者も未読者も伊藤小説に触れてみたくなること必至。

 その意味でも本作は、長きにわたったプロジェクトの成果という点で、実はもっとも成功している作品と言えるのかもしれないし、それを抜きにしても近未来的異世界サスペンス映画として好もしい味わいを持つものである。

「小粋なプログラムピクチュアの快作を見せてもらったなあ」
 これが鑑賞後、真っ先に脳裏に浮かんだ言葉であった。
 これからご覧になるかたがたも、本作ならではの「虐殺の文法」を存分に楽しんでいただきたい。
(文・増當竜也)

最終更新:2017/01/29 07:15
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