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週刊誌スクープ大賞

“各界の北朝鮮”が生んだ遅咲きの新横綱・稀勢の里「風俗店には兄弟子たちと……」

 閑話休題。日本映画界が久しぶりに活況である。特にアニメ映画『君の名は。』が興収200億円を超えた。私は未見だが、やはりアニメでキネマ旬報で第1位になった『この世界の片隅に』を遅ればせながら見た。

 広島の呉が舞台なので、戦争と原爆の泣かせ映画かと思っていたが、そうではなかった。戦前、戦中を生き抜いたひとりの女性の生活を淡々と描いたものだった。

 アニメということもあるのだろう。焼夷弾で町が燃え上がるシーンも、死体が埋め尽くす光景も、何かおとぎの国の話のように思えたが、見終わると、何か心の中に戦争という悲劇がもたらした重いものがオリのように沈んでいた。

 封切り日にスコセッシ監督の『沈黙-サイレンス-』を見た。遠藤周作の原作に感動した彼が、長年温めてきた企画だという。ポルトガル人の宣教師2人が、師と仰ぎ日本に渡って布教活動をしていた宣教師が「棄教」したという知らせを受け、長崎へ向かう。隠れキリシタンの村人が彼らを匿うが、次々に役人に捕まり、激しい拷問を受け、棄教を迫られる。

 全編暗い色調。自分たちを守るために苦しむ信者たちを見て、宣教師のひとりは、「なぜ神は我々にこんなにも苦しい試練を与えながら、沈黙したままなのか」と問う。

 私のような信仰心の薄い人間には「神の沈黙」という主題がピンとはこないが、これだけの重いテーマを描ききったスコセッシはさすがだと思う。

 映画といえば、オリバー・ストーン監督が来日し『スノーデン』について語った。新潮は、オリバー監督は9度にわたってスノーデンにインタビューしたという。

「とりわけ日本にとって衝撃的なのは、横田基地での勤務を回想するシーン」(新潮)。アメリカによって送電網やダム、病院などのインフラに不正プログラムが仕込まれていて、もし日本が同盟国でなくなったときは、不正プログラムが起動し、日本全体のインフラは壊滅すると証言していることだ。

 スノーデンは日本やドイツなどの同盟国の首脳らの通信がNSAの監視対象だったことを明るみに出した。いまだにアメリカはそうした情報収集活動を止めていない。集められたマル秘情報がトランプ大統領に上げられると考えると、背筋がゾッとする。

 さて、小池都知事が来る都議選で豊洲移転問題を掲げ、都民に築地残留か否かを問うことを考えていると週刊朝日が報じている。地下水のモリタリング調査で大量のベンゼンが検出されたことで、なぜこのような土地に移転しようとしたのか、石原慎太郎元都知事を証人喚問すると小池都知事がいい始めた。

 それは当然やるべきだが、豊洲移転問題でグズグズしているのは朝日によると、小池のブレーンの中でも意見が割れているからだという。上山信一特別顧問ら多くは「できてしまったから当然豊洲移転でしょう」と考えているそうだが、都の市場問題プロジェクトチームの座長・小島敏郎顧問は築地残留派。

 また小池本人は、08年に出した共著『東京WOMEN大作戦』(小学館)の中で、「築地市場の建物だけを建て直すのが一番妥当」だといっているそうで、残留派ではないかと朝日は見ている。だが、そうとう前の本だから、そうとはいい切れないと思う。

 困った小池は、都民に丸投げしようというのだが、都民のひとりとして「ふざけるな」といいたい。

 石原元都知事や内田茂都議連中の豊洲移転に絡んだ利権構造は明らかにすべきだが、移転問題は速やかに知事が決断するのが筋だろう。都議選の投票日は7月2日である。そんな優柔不断な都知事では、これまでの連中と変わるところがない。

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