日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『突然ですが』リアリティがない!?

月9最低を大幅更新の6.2%『突然ですが、明日結婚します』は「リアリティがない」のレベルが違う!

 昨今、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)の校正者の働き方はありえないだとか、『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)の医療描写は本職の医者から見れば噴飯ものだとか、そういう「ドラマにおけるリアリティ論争」が散見されますが、それらはいずれも登場人物の心の動きや、行動の動機付けにリアリティを持たせるために無理が生じてしまった例でしょう。

 このドラマの「リアリティのなさ」は、そんなレベルではありません。何しろ「好き」という気持ち、恋愛ドラマの主軸である「誰かが誰かを好きだという思い」にリアリティがないんです。これが、ヤリチンなのに去勢されてしまったナナリューの悲劇です。

 そこに悲劇があるから、演出をいくらコメディに振っても笑えないんです。森田甘路と古舘寛治が一緒に風呂に入ろうが、椿鬼奴が持ち味全開でやさぐれようが、主役たちの「好き」が空っぽだから、シラケるばかりなんです。好きならもっと心を焦がせよ、互いを求めろよ、オナニーをしろよ! ということです。

 今回は、あすかと結婚したがっている神谷(山崎育三郎)を噛ませ犬にして、カレーを食ったりなどすることで1時間を潰しました。来週はナナリューのかつての不倫相手・桜木夕子(高岡早紀)が、その役割を担うようです。あすかとナナリューを2人きりにしても何も起こせないから、こうしてドッジボールみたいに障害を投げつけて、2人そろってリアクションさせることでしか時間を埋められなくなってるんです。電波の無駄使いですよ。

 西内まりやはかわいいですよ。本当にかわいい顔をしてると思う。だからね、別に私は原作原理主義者じゃないけど、この作品ばっかりは原作通り作ってほしかったと思うんです。月9じゃできないっていうなら、MUTEKIでやればいいじゃないか。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

最終更新:2017/03/23 16:03
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