「きっと、きよちゃんは幸せになれる」アイドルヲタクが見た『ザ・ノンフィクション その後の中年純情物語』
フジテレビ系で放送されている『ザ・ノンフィクション』では、定期的にアイドルを取り上げる。
苦労をしながらアイドルを続ける女の子が主役であったり、彼女たちを応援する男性がメインだったりするが、いずれにせよその姿は、一般の人達の目には奇異に写ることが多いようだ。
そのような番組が放送されると、決まって実家の母親から私のところに電話がかかってくる。
いわく「女性に相手にされないような、いい年をした男がアイドルに夢中になるなんてみっともない。ああはならないでくれ」。
年老いた母親にいちいち反論するのも面倒なので聞き流すことにしているが、私はそれを恥ずかしいともみっともないとも思わない。
私自身も、一アイドルファンとして、彼らの気持ちがよく分かるからだ。
4月2日放送の『ザ・ノンフィクション その後の中年純情物語』で取り上げられたのは、アイドルグループ「カタモミ女子」のメンバー・小泉りあちゃんと、その熱烈なファンである「きよちゃん」。
実は今回の番組は、2年前に放送された『中年純情物語~地下アイドルに恋して~』の後日談になる。当時53歳だったきよちゃんは、55歳になった。今も独身だ。
2年前、カタモミ女子を卒業したりあちゃんは、今でも地下アイドルを続けていた。そしてもちろん、きよちゃんは今でも、りあちゃんのファンを続けている。
りあちゃんときよちゃん、どこか不器用そうに見える2人は、きっとお似合いだ。誰になんと言われようとも、こうとしか生きられない。そんな姿には何か暖かいものを感じる。
大学を卒業し、一時は就職も考えたというりあちゃん。しかし、一度踏み入れたアイドルの世界を捨てられず、1人レッスンをしながらライブに出続ける。
時には、観客がきよちゃん1人ということもある。そんなときも、きよちゃんは精一杯の声援を彼女に送るのだ。
一体、何が彼を掻き立てるのだろうか。
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