日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 有吉が予見、あだ名芸の行く末

「おしゃべりクソ野郎」から10年! 有吉弘行が予見していた“あだ名芸”の行く末

■冠番組を望んでいなかった8年前

 ネット上で「保身に回った」といわれることの多い、現在の有吉。毒っ気がなくなり、スーツを着てMC席に収まる彼に視聴者が魅力を感じなくなってしまったということか?

 09年に発行された『本人』(太田出版)のvol.11に、有吉のインタビューが収録されている。当時は、有吉が“あだ名芸”と対峙していた時期。世間の大部分が彼に味方していたが、その頃に彼はこんな発言を残していた。

「芸人仲間をあだ名で叩くっていう、そのスタイルとかやり口が汚いと自分では思ってるので、蔑まれてるだろうなっていうのがあって。どこかしら負い目がある」

 しかし、有吉は世の大半の支持を獲得し、多くの芸人から一目置かれるポジションを築いて売れた。あの頃の勢いがあれば、当然の結果だ。しかし、そんな未来を予測しながら、“09年の有吉弘行”は意外な発言を残している。

「いまの感じで仕事していって収入がちょっと安定しちゃうと、その位置から人を叩いてたらどっかで破綻するなと思う」

「そうするとただの高圧的な人になっちゃうことがあるので、これはそんなに続かないと思いますね。だからといって新しいものを見つけるっていっても、無理やりキャラ作ってもなって……」

 現在はMCとしていくつもの冠番組を持つ有吉だが、このインタビューでは、番組を持つことについて「傷つくのも嫌なんですよ。ダチョウさんの例(半年で終了したダチョウ倶楽部のTBS番組『王道バラエティ つかみはOK!』のこと)じゃないですけど」とも口にしており、もともとそんな欲を持ち合わせていなかった事実も、このインタビューからはうかがうことができる。

「おしゃべりクソ野郎」から10年がたち、このタイミングでいろいろ振り返ってみると、彼はこの状況をナチュラルに予見していたようにも思える。かつてのような“毒舌”を彼に望みたいのはヤマヤマだが、人間は変わる。もはや、あの頃の有吉ではないのかもしれない。

 現在の有吉は活字メディアからのインタビュー取材について、ほぼほぼ断る姿勢を貫いており、今の彼が仕事に対し、どのような心境を抱えているか探る作業は困難だ。
(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2017/10/06 18:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

水原解雇に間に合わなかった週刊誌スクープ

今週の注目記事・1「水原一平“賭博解雇”『疑...…
写真
イチオシ記事

さや香、今年の『M-1』への出場を示唆

 21日、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「賞レース2本目やっちまった芸人」の完結編が放送された。この企画は、『M-1グランプリ』(同)、『キ...…
写真